ア・リーグ優勝決定シリーズでヤンキースがまさかの3連勝4連敗で敗退したため、Wシリーズが行われていたことすら忘れていた。レッドソックスとカージナルスのWシリーズはレッドソックスの4連勝という一方的な結果に終わっていたのだ。1918年以来、世界一に見放されてきたレッドソックスが、バンビーノ(ベーブ・ルース)の呪いをついに解いた。リーグ優勝シリーズでヤンキースに喫した3連敗から始まった連勝は、ついに「8」に伸び、一気に世界一を決めてしまったのである。 改めて考えてみたい。レッドソックスがこの勢いに乗るきっかけはどこにあったのであろうか?所謂ターニングポイントは?勝負の恐ろしさを。 ヤンキースのトーリ監督が当地のヤンキースタジアムでの記者会見でレッドソックスとのリーグ優勝決定シリーズを振り返り、「第5戦の6回、松井の右直」がシリーズの流れを左右したと語った。すなわち、第5戦の6回2死満塁、松井の放った会心のライナーが左右どちらかにずれていれば、ヤンキースがダイヤモンドリングを手にしたということなのである。 ペドロ(マルティネス)を相手に4-2とリードして松井が右中間にライナーを打った。守備がそれほど評価されていない選手がそれをダイビングキャッチした。そこから流れが一気にレッドソックスに傾いていった。後で振り返ってみれば第4戦で決め切れなかったことが伏線となっている。延長12回のサヨナラ負け。負け方が非常に悪かった。 3連敗4連勝でのWシリーズ進出、Wシリーズでは4連勝。レッドソックスがバンビーノ(ベーブ・ルース)の呪いを解くために野球の神様が準備してくれた晴れの舞台であったような気がする。 |
■ ZAKZAK
■毎日新聞 (トーリ監督 分岐点は第5戦の松井の右直)