
阪神は巨人とは逆に開幕5連勝で波に乗った。安藤、下柳、岩田ら安定した先発投手陣と盤石のリリーフ陣を擁し、一発長打は少ないものの、ここ一番でたたみかける集中攻撃で首位を快走した。しかし、シーズン終盤にペースダウン。優勝マジックが点灯と消灯を繰り返すうちに巨人に追い上げられ、最後は巨人との直接対決に敗れて141試合目で首位から陥落した。
中日は投打とも昨年の迫力を欠いた。特に川上や朝倉ら投手陣の不調が響いた。広島は新外国人・ルイスや若手の前田健ら投手陣が頑張り、初のクライマックスシリーズ出場へ猛然と追い上げたが、最後に力尽きた。ヤクルトはラミレス、グライシンガーが流出した穴が埋められず、横浜はリーグで唯一防御率が4点台と投手陣が崩壊した。
●「まだ、大切な戦いが残っている」長嶋茂雄・元巨人監督
巨人のセ・リーグ連覇を受けて、長嶋茂雄・元巨人監督は「監督、選手、スタッフの方々そしてジャィアンツファンの皆様、リーグ2連覇おめでとう。今年の原監督は、前半戦は辛抱強く、後半戦は積極果敢に、シーズンを戦ったように思います。若手とベテランのバランスが巧く噛み合い、そして、選手を信頼して戦った事が、球史に残る優勝を可能にしたのでしょう。まだ、大切な戦いが残っています。気を緩めることなく「奪回」に向って、もう一踏張り…。」と祝福している。
▽小笠原 よかった。最高。先のこと(クライマックスシリーズ)はいいでしょう。聞かないで。
▽鈴木尚 ほっとしています。やっと監督に恩返しできた。クライマックスシリーズに向けて頑張ります。
▽イ・スンヨプ (シーズン前半は)貢献できなかったけど、最後に少しだけ貢献できた。
▽谷 最高の気分。出場したりしなかったりだったが、いい時もあれば悪い時もあるから。うれしいです。
▽坂本 試合途中に阪神が負けているのがわかり、緊張の中、試合に出ていた。これからの野球人生にこの経験を生かせるようにしたい。
▽クルーン 18年間のキャリアがあるが、1番のシーズンだ。あきらめかけた時にあったが、気持ちを切らさずに頑張ってきた。(九回2死から登板)グライシンガーの最高の投球を台無しにできないから、気合が入った。
▽木村拓 みんなで支え合った優勝。それがうれしい。
▽ラミレス 感激ひとしおだ。(ヤクルトにいた)去年は東京ドームで胴上げを見たが、今年は逆になってよかった。
▽山口 去年よりは(優勝に)貢献できたと思う。(ベンチ前で優勝決定の瞬間を待つ気持ちは)どきどきしました。
▽上原 前半戦は何も貢献できなかったので、(優勝を)素直には喜べません。
