坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

リヒテンシュタイン バロックの宝庫

2012年06月04日 | 展覧会
国立新美術館開館5周年記念の秋の企画は、バロックの宴で始まります。
18世紀、華麗なバロック様式で建てられたウィーンのリヒテンシュタインの宮殿から、伯爵家が所蔵する美術作品と家具調度が、一堂に展示されます。
ザ・美術史という感じで、ルネサンスから新古典主義まで名画のエッセンスが楽しめます。
掲載作品は、ペーテル・パウル・ルーベンス「クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像」1616年。ラファエッロ、クラナッハ、レンブラント、ヴァン・ダイク他油彩画の頂点とも言える躍動を伝えます。
中でも必見は、繊細華麗な筆触で宮廷画家として君臨した17世紀フランドルの宮廷画家ルーベンスの大作の数々が来日にすることです。
約3×4メートルの超大作「デキウス・ムス」の展覧も話題の一つです。

◆リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝/10月3日~12月23日
 国立新美術館(六本木)他