いいたい放題

 右でも左でもない風来坊が、社会・経済・政治などの問題について、
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福島県は江戸時代なのか?

2006-09-29 | Weblog

 朝日新聞のサイトにこんなことが書かれていた。

 「福島市の事業をめぐっては、05年3月の入札直前、朝日新聞など複数の報道機関に『落札業者が決まっている』との談合情報が寄せられ、情報通りの企業体が予定価格に最も近い金額で入札。その後にあった再入札でも結局、同じ企業体が落札した。
 福島市は当時、『市に直接、談合情報は寄せられていない』として、問題はないとしていた。
 あるゼネコン幹部は、『佐藤社長らの影響力は大規模な建設工事だけでなく、道路舗装など様々な関連業界にも及んでいた』と話す。舗装などの業界でも、『福島県内で仕事がしたければ、まず佐藤社長にあいさつに行け』と言われたという。」

 元県知事の弟が福島県だけでなく、福島市の公共工事に関わる談合にも関与していたという。これじゃぁ、郡山市も危ない。同じ記事にこんな事も書かれている。

 「ある大手プラントメーカー関係者によると、福島市がこの事業方針を03年に公表。ダイオキシン規制強化に伴う焼却炉建設の特需が過ぎ、地方自治体などの発注件数が全国的に低下している中での大型工事だったため、各メーカーが受注を希望した。水面下で激しい競争になった末、受注調整が行われたという。
 その中で、佐藤社長は、県発注ばかりでなく、県内の主要市などの自治体が発注する大型工事の受注調整でも、知事の弟という影響力を発揮してくれると見られていたという。」

 主要市というのは、福島市以外だと、郡山・いわき・白河・会津若松になるのだろうか。そのそも、ダイオキシンに発ガン性があるかどうかということに関しても疑惑がもたれている。住民数が多い市では焼却場の建設に多大な予算が使われているが、それについても談合があったのだとしたら、主要市で行われた焼却炉工事の入札に対しても、再検証する必要があるだろう。そして、当然のこととして、元県知事の弟だけでなく主要市にもそれなりに談合を取り仕切る人物がいるということが十分に考えられる。
 今朝、筆者の知り合いに電話してみた。10年ぶりだ。
 彼は仕事の関係で、福島県内に住んでいる。彼が言うには、彼が住んでいる市でも、ここ5年ほどの間にいくつもの土建業者が倒産した。公共工事の激減が理由だというが、それもその市では中堅から大手に当たる比較的規模の大きな業者が、事後との受注がうまく出来ずに倒産したという。談合という、長い間続いてきた慣習に対して、うまく身を処せなかったからだという人もいると言っていた。しかし、これが本当だとすれば、福島県という地方公共団体全体が悪の巣窟ということになってしまう。そして、それを牛耳っていたのが当時の県知事の弟ということになれば、当然のこととして、主要市の長にも火の粉が降りかかってくるだろう。
 こうした事態を県民・市民が知っていたかどうかが問題になる。もし知っていたのだとしたら、流れに抗して倒産した企業やそこの従業員に対して、県民や市民は責任を持っているということになる。

 朝日新聞にはこうも書かれている。
 「佐藤社長が受注調整にかかわった疑いが浮上したのは、福島市が05年に発注したゴミ処理施設『あらかわクリーンセンター』焼却炉の建て替え事業。同年4月の入札で大手メーカーを主体とした企業体が約162億円で落札した。
 ある大手プラントメーカー関係者によると、福島市がこの事業方針を03年に公表。ダイオキシン規制強化に伴う焼却炉建設の特需が過ぎ、地方自治体などの発注件数が全国的に低下している中での大型工事だったため、各メーカーが受注を希望した。水面下で激しい競争になった末、受注調整が行われたという。」

 この元県知事の弟が今までに手に入れた巨額の富はどれくらいだったのだろう。それについては、新聞各紙は沈黙している。勿論、福島県内の二大地方紙も沈黙しているし、この問題に対する論評も、歯にものがつまった言い方しかしていない。そして、この金が元県知事には流れていないのか。
 県民・市民の血税、消費税など低所得者層の部分からもかき集めてきた税金が個人の懐に入っていたとしたら、近代民主主義国家を踏みにじったことになる。聞くところによると、福島県の多くの町には江戸時代の意識が残っている。会津若松市議会の議長選挙で、市議会議員の一部が市長室へ意見をお伺いにいったとインターネットに記されていた。この、三権分立の基本が判っていない行為に対して、市民は無頓着だったという。あの時、電話をくれた会津若松市民の一人が言っていたのは、「戊辰戦争の意味も判っていないし、戦後の憲法改正の意味も判っていない。自由とか平等とか言うと『赤だ』といわれる。小学校や中学校にも、近代民主主義の意味と形を教えられる教師がほとんどいない」ということだった。やはり、福島県は、あの戊辰戦争以後も江戸時代が続いているらしい。そう言えば、かつての松平勇雄知事は会津の殿様の子孫だったという。そうすると、どんな人物がしているのか知らないが、会津若松市の市長は家老なのだろうか。