『小出力アンプは何ワット必要? vol.4』の続きです。
次の小出力アンプに関する都市伝説は
『真空管アンプの2wはトランジスターアンプの20wに相当する』です。
この都市伝説には2つの解釈が可能です。
ひとつは『2wの真空管アンプは20wのトランジスターアンプと同等の大音量再生に耐えうる』
もうひとつは『2wの真空管アンプの音の馬力は20wのトランジスターアンプにも負けない』
まずは『2wの真空管アンプは20wのトランジスターアンプと同等の大音量再生に耐えうる』かどうかを
考えてみます。
50年ほど前、LeakというメーカーがTL-12という画期的な真空管アンプを発売しました。

このアンプの出力は12wなのですが、
12W出力時の歪率は0.1%しかなく「ポイント・ワン」と呼ばれていました。
現在では0.1%の歪率は珍しくもありませんが
当時人気があった真空管2A3(PP)の10W出力時の歪率が規格表では5%だったことを考えると
超低歪アンプであったことがわかります。
当時歪率を計測した資料がありました。

これによると、12W出力時は0.1%なのでしょうが、
18w出力時でも10%程の歪率だったことがわかります。
人間の耳は瞬間的な歪や、低音の歪は感じ難いという特徴があります。
つまり人間はバスドラやベースの音が多少歪んでいたとしても
歪として認識しにくいのです。
ピアノトリオの場合、ピアノの歪はすぐバレますが、
バスドラやベースは多少の歪はバレません!
そのため、ベースがブンブン、バスドラがドンドンという音源を再生すると
定格出力以上のパワーが出るような気になるのです。
それに対して、トランジスターアンプは定格出力までは低歪ですが
定格を超えると一気に歪が増えてしまい、
さすがにバスドラやベースでも『歪んでいる』と聴こえます。
『2wの真空管アンプは20wのトランジスターアンプと同等の大音量再生に耐えうる』はオーバーですが、
『2wの真空管アンプでも5w位ならだましだまし聴けるかも!?』ということは言えると思います。
次回に続きます。

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