『小出力アンプは何ワット必要? vol.5』の続きです。
次の小出力アンプに関する都市伝説は
『真空管アンプの2wはトランジスターアンプの20wに相当する』の
もうひとつの解釈『2wの真空管アンプの音の馬力は20wのトランジスターアンプにも負けない』を
考えてみます。
真空管アンプは半導体アンプに比べて出力インピーダンスが高くなっています。
一般にダンピングファクターが高いという表現が用いられることもあります。
アンプの出力インピーダンスが高くなるとスピーカーの入力インピーダンスに影響されやすくなります。
フォステクスの10cmフルレンジスピーカー FE107Eを例に計算してみましょう。
メーカーが発表したインピーダンス特性は下図のようです。

このスピーカーの入力インピーダンスは中域では8オームですが、
70Hzあたりでは40オームに上昇しています。
まず、内部インピーダンスが0.1オームの半導体アンプでドライブしたときを計算してみます。
無負荷でアンプから10v出力した場合、
中域でスピーカーに入力される電圧は10×8/(8+0.1)=9.88V
70Hzでスピーカーに入力される電圧は10×40/(40+0.1)=9.98V
中域も低域もほぼ同じ電圧がかかることが判ります。
次に内部インピーダンスが2オームの真空管アンプでドライブしたときを計算すると
中域でスピーカーに入力される電圧は10×8/(8+2)=8V
70Hzでスピーカーに入力される電圧は10×40/(40+2)=9.52V
9.52÷8=1.12=1dB
中域に比べて低域は1dBほど高い電圧がかかります!!
一般に低域のレベルが上がると馬力があるように聴こえますから
これが『2wの真空管アンプの音の馬力は20wのトランジスターアンプにも負けない』の
正体だと思われます。
やはり真空管アンプは良い!ということができるかは微妙で
これはプリアンプについているトーンコントロールで低域を1dB増強しても同じ効果が得られます。
次回に続きます。

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