
ハート眼鏡の怪しい男は、クラハドール執事の事を、「キャプテン・クロ」と呼んでいた。
キャプテン・クロと言えば、計算高い略奪を繰り返す事で有名な海賊だった。

二人の男の話しはこうだった。
3年前に海賊を辞めたキャプテン・クロは、身代わりを処刑させて、世間にキャプテン・クロ
は死んだと思わせておいたうえで、金持ちから自然に怪しまれずに財産を奪う計画を実行していた。
その狙われた金持ちが、この村のカヤの家だった。
両親のいないカヤに、催眠術で財産を執事に譲ると遺書を書かせて、事故死にみせかけて殺すというのだ。
事故とは、たまたま上陸してきた海賊達に殺されること。
その遺書が疑われぬよう、クラハドールはこの3年で、村人達からの信頼を得ていた。
カヤが殺され、村も襲われる、この恐ろしい計画を聞いてしまったウソップは、青ざめた。

だが、ルフィは違った。
すっくと立ち上がり「おいお前ら!!!お嬢様を殺すな!!!」と真正面から啖呵を切った。

邪魔者のルフィを、ジャンゴは得意の催眠術で眠らせて崖から地面に落下させた。
普通の人間なら即死の高さだ。
落ちたのがゴム人間だとは知るよしもないクロとジャンゴは、ルフィが死んだと思ってその場に離れた。
計算高いクラハドールは、ウソップを放置して立ち去った。
「必要ない。あいつがどう騒ごうと無駄な事だ。」
今更、村の人達がウソップの言う事を信じるはずなんてない。
クロの読んだ通り、ウソップがいくら「海賊が攻めてくるぞぉーーー!!!」と叫んでも、村の人達は誰もそれを信じなかった。
またいつもの嘘が始まった。

今回は本当の事なのに、誰一人信じてはくれない・・・。
だが、ウソップ海賊団だけはウソップの異変に気付いていた。
ウソップ海賊団の必死の説得に、ゾロは彼等について海岸に行くこととした。

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