ワンピースまんがぱうち(レビュー・ネタバレ)

ワンピースをまとめながら、フラグとなる詳細を記録しつつストーリーを追っていきます。

48話 その航路、やめときな (サンジ登場-7)

2015年08月18日 | 東の海編



ドン・クリークは、コック長兼オーナーの名を聞いて、目を見開いて驚いた。
「生きていたのか・・、お前があの『赫足(あかあし)のゼフ』、コック長にして船長を務めたという無類の海賊。」

ドン・クリークは、ゼフの過去をよく知っていた。
「赫足のゼフといやァ、戦闘において一切手を使わなかったという蹴りの達人!!!その強靭な脚力は岩盤を砕き、鋼鉄に足形を残すことが出来たと聞く。そして、アカ足とは、敵を蹴り倒して染まる、返り血を浴びた貴様の靴のこと。だが海難事故でその大切な足を失った、貴様にとって足を失う事は戦闘不能を意味する。」

黙って聞いたいたサンジは、歯がゆそうに顔をしかめた。
ゼフは「戦闘は出来なくても料理ができる」と堂々とコックとしての誇りをみせた。

クリークは、目の前の人物が”赫足のゼフ”だと知って、ゼフが海賊時代にグランドラインに入り、無傷で帰って来るまでの”まる1年”を記した『航海日誌』を欲しがった。
クリークは、自分がグランドラインから早々に脱落したのは、情報のなさが原因だと思っている為、グランドラインの情報『航海日誌』さえ手に入れれば、自分はグランドラインを制覇出来ると言い張り、『航海日誌』を差し出すよう迫ったが、ゼフは顔色一つ変えずに断った。
「航海日誌はかつて航海を共にした仲間達全員とわかつ、我々の誇り。貴様にやるには少々重すぎる。」



ドン・クリークが「ゼフの航海日誌を手に入れ、おれは再び『ワンピース』をつかみ、この大海賊時代の頂点に立つのだ!」と豪語した時、それまで黙って成り行きを見ていたルフィがわって入った。
「ちょっと待て!!海賊王になるのは、おれだ。」


突然の雑用係りの大口に、コック達は驚いて引っ込んでおくよう忠告したが、ルフィは「引けないね、ここだけは!!」と闘志をその目にたぎらせて笑った。


横からゾロが「戦闘かよルフィ。手を貸そうか」と口を挟んだが、ルフィは「いいよ、座ってて。」と断った。

たった3人の海賊団のやりとりを聞いて、5千の部下を持つクリークは大笑いし、そして怒鳴った。
「ナメるな小僧!!!兵力5千の艦隊がたった7日で壊滅に帰す魔界だぞ!!!」
人をみくびったようなクリークだが、あの恐ろしい海をなめて馬鹿にする小僧が許せなかった。そんな夢や希望の冗談が通用する海ではない。

クリークは、ゼフが出した食糧を部下達に食べさせてからまた戻る、と言って出て行った。


クリークが出て行った後、ギンはサンジに謝ろうとしたが、その謝罪を止めたのはゼフだった。
「てめェが謝る事じゃねぇぞ、下っ端。この店のコックが自分の思うままに動いた、それだけの事だ。」
だが他のコック達は、敵である海賊を助け、この事態を招いたサンジを口ぐちに責めた。
コック長ゼフが、コック達に怒鳴る。
「黙れボケナス共!!!!てめェらは一度でも死ぬ程の空腹を味わったことがあるのか。広すぎるこの海の上で、食糧や水を失う事が、どれ程の恐怖か、どれほど辛い事かを知っているのか!!」


ここまで黙って聞いていたサンジが、タバコに火をつけて、そして言った。
「腹をすかせた奴にメシを食わせる”まで”はコックとしてのおれの正義。だけどな、こっから先の相手は腹いっぱいの略奪者。これからおれが、てめェの仲間をブチ殺そうとも、文句はいわせねェ。この店を乗っ取ろうってんなら、たとえてめェでも容赦なくおれは殺す。」


このセリフを聞いたルフィはワクワクして、仲間にするのはこいつだと再認識した。
そしてルフィも、レストランの事情とは別にクリークと闘うつもりでいた。「海賊王」を狙う凄い奴が目の前にいたならば、どうせどこかで戦わねばならないのだから、ここで戦って倒しておくのが、ルフィの戦う理由だった。


ルフィはギンに訊ねた。 「ギン、お前はグランドラインに行ってきたのに、何もわからないのか?」
ギンは思い出すのも苦痛な様子で答えた。
「信じられねェんだ、グランドラインに入って7日目のあの事が、現実なのか夢なのか・・・、突然現れたたった一人の男に、50隻の艦隊が壊滅させられたなんて・・!!!ただ恐ろしてあれを現実だと受けとめたくねェんだ・・・。あの男の・・・、人をにらみ殺すかと思う程の・・・鷹のように鋭い目を思い出したくねェんだ!!!」



その言葉に反応したのは、ゾロだった。




バラティエのオーナーゼフが、昔「赫足のゼフ」と呼ばれる有名海賊であったことが判明しますが、それ以上の詳細は描かれません。
ヒントは、グランドラインを「1年で」「無事に帰ってきた」こと、「航海日誌」を持っていること。
ゼフが航海日誌を手放さないのは、そこにかつての仲間との絆や誇りを感じているから。
今はルフィやサンジの新時代の若者を見守る前世代の大人ですが、激動のゴールド・ロジャー時代を知る存在として、後々、彼の海賊時代の功績や仲間、まる一年の航海で起こった事などが再び出てきそうです。

ついでにギンという魅力的な存在の脇役も気になります。彼は「ドクロに砂時計マーク」のドン・クリーク海賊団の幹部でありながら、背中に「蛇に骨」のイラストの服を着ています。このマークに意味はあるのか、ないのか。





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