眺めのいい部屋

人、映画、本・・・記憶の小箱の中身を文字に直す作業をしています。

2018年に観た映画(オフシアター外国・日本映画編)

2019-05-02 13:47:12 | 映画1年分の「ひとこと感想」2006~

【 オフシアターで観た外国映画 】(8本)

MCS(化学物質過敏症)的にリスクの高い会場を最近避けるようになったのと、去年の後半は精神的エネルギーが落ちていて「低空飛行」が続いたのとで、出かけて「スクリーン」で観た映画は少なかった。(でも自主上映会にあまり行けないのは、やっぱりサビシイ)


☆『女神の見えざる手』(監督:ジョン・マッデン 2016 アメリカ=フランス)

「女神」の手厳しさと潔さ。強い女性は最近映画ではトレンド?になっているけれど、このヒロインには(自分とは全く共通性がなくても)どこかシンパシーを感じさせるものがあり、その強さ(と多分弱さ)にも好感を持ったのを覚えている。

http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/51733750.html


☆『怪物はささやく』(監督:フアン・アントニオ・バヨナ 原作・脚本:パトリック・ネス 2016 スペイン=アメリカ)

「英文学の最高傑作を『パンズ・ラビリンス』の製作スタッフが映画化!」「孤独な少年と怪物の魂の駆け引きを描くダークファンタジー」(チラシより)・・・と言えば確かにそうだけれど、『パんズ・ラビリンス』以上に「子どもの行動と心理」の謎解きをしてくれている気がした作品。(その「謎解き」の仕方はダイナミックで、「怪物」の迫力が並大抵じゃなかった(^^;) 私は「心理学」が透けて見える(ように感じる)映画が好きじゃないけれど、この作品は主人公の母親や祖母の描き方が丁寧で、彼女たちの少年に対する愛情が芯になるテーマだったんだな・・・と、納得した記憶がある。夕暮れ時の映像の暗い華やかさと美しさ。母親の部屋に残る数々の絵・・・思い出すと今も切なくなる。


『否定と肯定』(監督:ミック・ジャクソン 2016 イギリス=アメリカ 原作:「否定と肯定  ホロコーストの真実をめぐる戦い」デボラ・E・リップシュタット著 )

アタマ使いそうだし、真面目なテーマらしいし・・・で、ちょっと気が重かったけれど、好きな俳優さんたちが出演してるので、それを楽しみに観にいった映画。(実際は・・・映画としても、とても面白かった)

https://blog.goo.ne.jp/muma_may/e/7519f033f88d9d7a02f489a80ba8b279


『パーティで女の子に話しかけるには』(監督:ジョン・キャメロン・ミッチェル 2017 イギリス=アメリカ)

好みが分かれそうな作品だった。(私は呆気にとられたけれど、好きな人は好きかもしれない(^^;)

http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/52121154.html


『人生はシネマティック』(監督:ロネ・シェルフィグ 2016 イギリス 原題:Their Finest)

タイトルに「シネマ」があるし、久しぶりにビル・ナイに会えそうだし・・・と、楽しみにしていた作品。私はこういう、イギリスの(ササヤカな作りの?)映画が大好きで、観る機会があるといつも嬉しい(^^)(でも、この映画では終盤大変なことが起きてしまって・・・ここには書けないけれど、個人的にはショゲて帰った映画かも)


☆『ドリーム』(監督・共同脚本:セオドア・メルフィ 脚本:アリソン・シュローダー 2016 原題:HIDDEN FIGURES) 

タイトなスカートにパンプスで隣の棟の女子トイレに走る主人公を、最初ハラハラしながら見ていた。あれって服装規定も関係してたのに、ニブちんな自分は気づかなかった。(ペタンコ靴にパンツでも通勤できるのに、アタマが慣れてしまって?)

https://blog.goo.ne.jp/muma_may/e/f0fc959826d0a545c4553a2607e4e094


『動くな,死ね、蘇れ!』(監督・脚本;ヴィターリー・カネフスキー 1989 ソビエト連邦)

観た後何ヶ月か、チラシを机の上に置いておいた。沈んだ色調が独特で、映画はモノクロだったのに、こんな色合いの映画だったような気がしてきた。その絵の中では主人公の少年少女が美しく見えて、なんだかうれしかった。

http://blog.livedoor.jp/hayasinonene/archives/52280403.html


☆『夜明けの祈り』(監督;アンヌ・フォンテーヌ 2016 フランス=ポーランド 原題;Les Innocentes)

(実際に観たのは録画でですが、自主上映会の会場に居たので、ここに載せました)

https://blog.goo.ne.jp/muma_may/e/a48d9197f325a2ea4a3755280ffaa197




【 オフシアターで観た日本映画 】 (1本)

自主上映の日本映画で、観たのは1本だけ。それでも、「音楽映画とアニメーションはなるだけスクリーンで!」といつも思う(^^;


『フジコ・ヘミングの時間』(監督;小松荘一良)

私にとっては、フジコ・へミングというピアニストのイメージも、ピアノ演奏というもの自体についての自分の感じ方も、変えてくれるようなドキュメンタリーだった。

https://blog.goo.ne.jp/muma_may/e/9fa7edc439fcac35d89811df7bc48ac7





(以下は、自主上映会には行けなくて、後で家で録画を観たもの)


『勝手にふるえてろ』(原作:綿矢りさ 監督・脚本:大九明子 2017)

メモには、「観た人の感想を後からネットで見てみたら、このヒロインのような女性は "こじらせ女子" っていうんだそーな 」とだけ(^^;
原作小説を知らないけれど、「ひねくれで自分勝手で、夢見がち」な「絶滅危惧」のヒロイン・ヨシカが「脳内片思いの毎日」を(それなりに無難に)送っているのに、突然「リアル恋愛が勃発」してしまったら・・・(チラシより)というストーリーも面白く、何より主演の松岡茉優さんが見飽きなかった(もちろん褒め言葉。でもこの女優さんの顔は何本観てもインプットされない予感がする?自分(^^;)

『灼熱』(監督・脚本:ダリボル・マタニッチ 2015 クロアチア=スロベニア=セルビア)

1991ー2001ー2011 というほんの(と日本人の私は感じる)20年間の間に、クロアチアでは(3つの時代に分けて描かれるほどの)悲劇が続いたのだと。(3つの異なる「クロアチア版ロミオとジュリエット」を、同じ俳優さんたちが演じているとチラシにあったので、自分のアタマと興味(と体力)がもつか・・・と思ったけれど、観始めると集中するのは案外難しくなかった) クロアチア紛争については、「殺戮」「憎悪」といった言葉が私などには真っ先に浮かんでしまうけれど、若い人たちの「愛」の側から描こうとする人もいるんだな・・・と、観た後はそのこと自体をむしろ考えさせられた記憶が残る。

『心と体と』(監督・脚本:イルディコー・エニェディー 2017 ハンガリー)

ハンガリーの映画を観たのは初めてかも・・・(でもないのかな?)。「食肉処理場」に勤める「孤独な男女」が「共通の夢」を夜毎に見る・・・という「ちょっと不思議(でも刺激的?)」なお話。冬の森に立つ牡鹿と雌鹿のシーンは美しく、物言いたげで(でも言えないという)「孤独な男女」にピッタリ重なるよう。洗練と素朴が同時に感じられる、「ベルリンで金熊賞」というのがいかにも相応しく思える・・・そんな映画に見えた。

『長江 愛の詩』(監督:ヤン・チャオ 撮影監督: 2016 中国)

長江の風景映像が、とてもとても美しい。(TV画面でさえあの美しさは伝わってくる) 「物語」については、作り手の意図が上手く伝わっているのかどうか・・・少なくとも私はストーリーには興味が持てないまま、ただ映像を味わうために観ていたと思う。

『クボ 二本の弦の秘密』(監督:トラヴィス・ナイト アニメーション製作:スタジオ・ライカ 2016 アメリカ)

素晴らしい長編アニメーション作品だと思った。スクリーンで観られなかったのは残念だけれど、字幕版で観られたので良しとすることに。(同じ監督さんの『バンブルビー』が、目下上映中。春休み明けの人の少ないときに、絶対観にいきたい。「トランスフォーマー」を初めて観たときから、あの無口なガーディアンのファンなのデス・・・なあんて書いてから観にいったら、バンブルビーはお茶目?でコドモっぽいキャラに変身してて、あらま・・・でした(^^;)

https://blog.goo.ne.jp/muma_may/e/a307721ec1c47287f64182e58b0ee7d4






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