むじな@金沢よろず批評ブログ

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フランス、韓国、台湾のネオリベ右派政権に対抗するリベラル野党が現時点で共に混迷

2008-11-26 03:19:44 | 台湾政治
07年から08年にかけて世界をかけぬけた最後の「ネオリベ右派政権成立の波」に見舞われたフランス、韓国、台湾は似たような傾向を帯びている。
右派政権側が権威主義性向をもち、経済失政もあって、世論の不評を買う中で、それに対抗してきたリベラル側が人気を盛り返すのかと思いきや、なぜか3国ともそうではない。

フランスの社会党は党内右派左派の路線闘争でがたがたしている。
韓国の民主党も党内に元気がない。左翼に位置する民主労働党も6月や10月に一時的に若い世代に人気を獲得する時期もあったものの、低迷状態。
台湾の民主進歩党も党執行部に求心力がない。

もちろん3国の有力野党とも、選挙でここ最近で最大の敗北を喫しており、その痛手はある。日本の民主党だって、05年の郵政解散選挙で惨敗してから1年以上は立ち直れなかった。
しかし、低落状況は長くは続くまい。

フランス社会党、韓国民主党、台湾民進党も、その前身なども含めれば歴史が長く、有力政党としてしっかり根を下ろしている。それぞれの理念軸は明確で、核心の支持基盤も健在だ。ここ1年の低落を持って、消滅すると考えるのは、はっきりいって軽率だろう。
実際、日本の民主党は一時期は消滅解体かと見られたが、その後、自由民主党の敵失および「生活者中心」という一貫した主張を掲げたこともあって、党勢は見違えるほど隆盛しているではないか。

それ以上に、フランス保守、韓国ハンナラ党、台湾の中国国民党の失政は目も当てられないほどひどい状況にある。党内部の権力闘争も激しい。
これでは野党がどうであろうが、勝手に自滅する可能性は高い。

特に、ネオリベ・権威主義の色が強いハンナラ党と国民党は、来年には経済失政でぼろぼろだろう。
台湾の場合、228前夜に匹敵する、急速な経済衰退で、民衆の不満が爆発することは必至だ。曲がりなりにも民主国家なのだから、平和的な変革が望ましいところだが、馬政権と国民党のあまりのでたらめ、無能ぶりを見る限り、それはかなわないだろう。あああ、どうして台湾人は大きな代価を強いる愚かな選択をしてしまったんだろうか。

馬政権のやり方が80年代以前、いや30年代的なので、それに対する民衆の爆発も30年代的になるしかないだろう。
政治はきれいごとでは通用しない。

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