むじな@金沢よろず批評ブログ

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笑える語学教材「CDエクスプレスチベット語」「TYS French Grammar」

2008-06-29 02:36:24 | 世界の民族・言語問題
語学教材を色々読んでいると、笑える表現に時々出くわす。
最近の傑作は「CDエクスプレスチベット語」星実千代著(白水社)で、第4課「今日は天気が良いです」の例文の日本語訳
-ほんとですねえ。あの年かさのギャルはとても面白いと思いませんか?
という死語を含んだ意味不明な文がある。面白いのは、こんな作文ができるあんたのほうだよ、って思わず突っ込みたくなるが、そもそも「年かさ」なのに「ギャル」って何だ?ギャルということば自体が死語なので、「年かさ」なのは形容矛盾にならないということだろうか?
そういえば、この著者は、娘も東外大でチベット語専門家として活躍しているようだが、こういう言語感覚だと、おそらく家にテレビがない(学者一家にありがち)、という感じじゃないだろうか?
それ以前に、この同書は、エクスプレスシリーズにしては難しすぎて、入門向けとはいいがたい。大体、第1課からして「あなたは外国からいらっしゃったのですか?」って、まあ日本語がやたらお上品なんだが、ほかのシリーズならこれは第5課くらいで出てきそうな高度だ。
それに難しいわりには、チベット語の能格言語としての特徴について詳しい説明があるわけじゃないので、言語マニアには物足りないし。設計思想はどこにあるんだろう?

Teach Yourselfシリーズ、Robin Adamson & Brigitte Edelston著の French Grammar。「シチュエーション別」に文法事項を説明するというスタイルはよく考えられているし、説明も良いんだが、例文がけっこう不自然なところが玉に瑕。
たとえば、Unit 13 pp.174で
L'avion vient de decoller, quand un passenger se lever, sort un pistolet, et commence a menacer l'hotesse.
(アクサン記号は省略)
とある。ヲイヲイという感じの例文だ。


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