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むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

地震、大雨、MRT停止・・・国民党政権下で災難続きの台湾に未来はあるか?

2009-07-20 17:33:27 | 台湾政治
14日、台北で久しぶりの有感地震があった。午前2時過ぎちょっとゆれた。震度は2で大きさはM6.3で震源地は花蓮秀林東方 57.0キロの海底、深さ9.4キロ。
しかしその直前にもMRTシステム故障で停止、その後ワールドゲームズ開会式に馬英九が向かう途中高雄は大雨になるなど、何かと災難が多発している。
これは何かの予兆だろう。

内湖線は開業以来運転停止の連続、国民党はやはり無能、民進党はまだしも実務能力があった

2009-07-20 17:32:53 | 台湾政治
台北MRT内湖線が開業直後からシステム故障による運転停止が相次いだ。
特に11日午後には、客が缶詰になり、つながれば高圧電流が流れる側を最寄の駅まで高架を歩かされたりした。
先週はこの話題でもちきりで、国民党寄りのビジネス週刊誌「商業週刊」までが馬英九と郝龍斌の二代にわたる国民党市長の無能と失政を糾弾した。
ちなみに内湖線については、馬英九時代に台北市ぐるみの汚職疑惑が取りざたされている。

それにしても、陳水扁が市長のときには、こんなミスはなかった。あったら国民党多数のマスコミや議会によって猛攻撃にあってつぶされていただろうから。
国民党系テレビはいまだに「陳水扁一家の不正」摘発に余念がない。私は不正の確実な証拠がないので、これは単なる情報操作の類だと思うが、よしんば不正があったとしても、なんなのだろう?

徹底して無能で、市民を犠牲にしている国民党に比べたら、民進党は中央政権および地方自治体の運営は最低限しっかりしていたのだから。
大体、「陳水扁の不正」が見逃せないわりには、国民党という結党以来腐敗不正で成り立っているような集団を放置している点、すでに精神錯乱しているといえる>台湾のメディアと国民。

大切なのは、能力であり、台湾を良くすることなのに。

小さな「不正」に目くじらを立て、大きな不正を見逃し、市民を不幸に陥れる無能と失政は甘受するというのは錯乱以外の何者でもない。台湾人は台湾が悪くなってもいいと思っているようだ。

ノムヒョン謀殺後、一転しておとなしくなった陳水扁、米国が仕組んだ陰謀と証明された

2009-07-09 18:52:56 | 台湾政治
ノムヒョン韓国前大統領の「自殺」について、米国による謀殺説を提示したが、それはほぼ証明された形になった。というのもノムヒョンと同じくブッシュ米国から目の仇にされれきた陳水扁が、ノムヒョン「自殺」直後から、それまで色々と居丈高に訴えてきたのが、ぴったりと静かになり、姿勢も低くなっているからである。

ノムヒョンの「自殺」直後に、私は陳水扁に対する見せしめ効果があるのではと直感したが、それは現実のものとなった。
これを「陰謀論」と一笑に付す人は多い。しかし日本で多くの人は、韓国と台湾を同時にウオッチしていないから、ノムヒョンと陳水扁の共通性に気づかず、両者を関連づけて考えようとしないだけだ。
「陰謀論」を否定したがる日本人の多くは、世界には陰謀など存在しない、お花畑と善意で出来ていると勘違いしているのだろうか。平和ボケもいいところだろう。世界は陰謀だらけなのだから。そして最も悪辣な陰謀をたくらむのは、まずはアングロサクソンの英米であり、次にフランス、ロシア、中国が続く。陰謀を否定する輩は、国際政治に疎いだけだろう(もっとも、フリーメーソン陰謀論とか、田中宇が展開しているのは、陰謀論というより、単なる電波、妄想というべきだろう。陰謀論と妄想の区別がつかないところも、日本人の平和ボケの証拠でもあるが)。

特に日本ではノムヒョンが反日、陳水扁が親日というレッテル張りが横行しているため、両者にある「反米ナショナリズム傾向」「人権主義リベラル志向」という共通面を見出せない人が多い。しかし、何度もいうように、親日か反日の「違い」など、たかだか日本においてしか通用しない島国の論理であって、世界では米国をはじめノムヒョンと陳水扁の共通性を見出した国や人のほうが多いのだ。

韓国と台湾は、戦後日本植民地統治から離れた後、事実上米国の属国として、冷戦では反共の最前線基地として、米国の代理人権力による反共主義独裁統治が行われてきたという共通点がある。台湾と韓国の民主化運動は、最初こそ米国民主党の支持と庇護を受けたものの、勢力が強まるとともに、反共独裁機制からの脱却を求めたものだった。だからこそ民主化勢力を代表する陣営として政権についた陳水扁とノムヒョンはともに「人権」を重視したのだ。そして外交的にもノムヒョンは北朝鮮との宥和、陳水扁はりビアやヒズボラやサンディニスタなどとの関係強化と、いずれも「米国の属国、反共主義」のくびきから逃れようと務めた。
だが、戦後50年あまりにわたって両国を支配した米国の属国、反共主義体制という構造は、一時の民主化の熱気では清算できるものではなかったし、熱気が冷却すれば、たちまち後退してしまい、報復の対象となってしまう脆弱なものでしかなかった。
何よりも、韓国と台湾の「民度」は、反共主義体制のくびきを清算できるほど成熟したものでも、高度なものでもなかったということだ。
それは、すでにリベラル政権がついた際に、大統領選挙で僅差、国会選挙や地方選挙では多数を獲得できなかった(韓国では2004年に例外的に国会で過半数を獲得できたが、補選では負け続けて、すぐに過半数を割り込んだ)のに対して、「保守」を名乗る冷戦反共主義独裁体制の後継勢力が勝利するときには、絶対多数を獲得するといった形で示されている。
韓国と台湾における反共主義体制のくびきは重いのだ。
さらに両国の民度の低さは、リベラル政権の指導者がともに退任後、たいした証拠もないまま「汚職」で訴追され、一方は死に、一方はたいした理由もなく拘置所で拘束されるという「法治の欠如」「平和的政権交代の保障の欠如」という形であらわれている。
民主主義が平和的で安定的に機能するには、いかなる理由であっても、民主的に選ばれて指導者の地位についた人物を、訴追したり、拘束したりすべきではない。それはその人物を選んだ国民およびその制度の否定につながる。まして、大した証拠もなく、情報操作で「クロ」にして、バッシングを加え、それに多くの国民が同調して、健全な制度の確立を妨げる、などということがあってはならない。ところが、韓国と台湾では、退任した指導者に対するリンチが平気で行われている。これでは「平和的政権交代」のルールや法治主義が確立されていないに等しい。

アジアで1980年代以降「民主化」を果たした国は、すべてが後退、停滞局面に入っている。韓国と台湾は反共主義「保守」政権がネオリベ政策を引っさげて再執権したことで、人権と民主制度が後退している。フィリピンとタイも後退した。モンゴルはたびたび政権交代しているが、政治家の暗殺が相次ぎ制度としては不安定である。インドネシアはユドヨノの下で安定に向かっているように見えるが、ユドヨノ以降はわからない。東チモールは政治権力による弾圧はないが、社会的秩序が不安定すぎる。マレーシアは着実に民主化しつつあるが、慎重で緩慢な嫌いはある。シンガポールは法律を使った独裁はさらに強化されている。カンボジア、ラオス、ベトナム、ビルマ、ブルネイ、北朝鮮、中国にいたっては、「民主化」のミの字もない。
一時は民主化の優等生とみられた韓国と台湾ですら脱落してしまった今となっては、アジアにおいて民主主義が曲がりなりにも確立しているのは、実は日本だけなのだ。アジアにおける唯一の先進国で民主主義国。日本は孤高である。それがアジアにとって、日本にとっての不幸かもしれない。

馬英九は「疫病神」? 中米歴訪を前に行く先々で大混乱--クーデター、市長自殺…

2009-07-04 19:52:46 | 台湾政治
馬英九はこのほど国交のあるパナマ、ニカラグアなど中米諸国歴訪を始めた。パナマで新大統領就任式に参加するのが主目的。当初ホンジュラスも訪問する予定だったが、6月28日未明にセラス大統領を追い落とす軍事クーデターが突如発生、テグシガルパなどが大混乱に陥っているため、訪問予定キャンセルを迫られた。さらに3日からのニカラグアに向かう直前には、ニカラグア首都マナグアのアルグエリョ市長が突然自殺、さらに空港に出迎える予定だったオルテガ大統領が現れず、かわりに右派の副大統領が出迎えるという重要な国交国としては異例の冷遇を受けた。また今回の帰途はハワイ経由とされるが、現在北朝鮮がハワイに向けてミサイル発射実験をすると威嚇している最中だ。
しかも、馬の中米訪問は6月1日のエルサルバドル左派FMLN所属のフネス大統領就任式のため、同国、グアテマラ、ベリーズなどを歴訪して以来1か月もたっていないという慌しさだ。しかもベリーズ訪問中には大地震が発生、グアテマラでは双方の警備員の間で衝突が起こり、台湾メディアが排除されたりした。エルサルバドルでも左翼政権に冷たくされ、予定されていたニカラグアのオルテガ大統領との会談も、オルテガ側にそっけなくされキャンセルされた。

つまり反米左翼政権が次々に誕生する中米諸国の間では、米国の手先で新自由主義の権化の馬英九は当然のごとく嫌われ冷遇されているだけでなく、さらに突発事故や事件が頻発しており、台湾の民視テレビの討論番組である評論家が指摘したように、まさに疫病神である。実際、馬英九のホームベースである台湾でも、経済は下降の一途をたどり、民生は苦しくなっており、このままではフィリピン化すると見られている。

日本ではいくら無能な首相が続こうが、システムがしっかりしているので、国がつぶれる心配はない。経済は麻生がどんなに無能であっても関係ないように上向きになっている。
しかし台湾のように、マトモな憲法もシステムも整っていないようなところでは、指導者の無能と「邪気」のようなものが、確実に国の基盤を蝕むことになる(まあ、愚かな台湾人がそれを選んだ以上、私の知ったことではないが)。馬英九訪問の先々で起こる不幸な事故や事件は、台湾にとっても何かの前触れかもしれない。そういえば、もうすぐ旧暦6月1日の日食だ。

民進党所属陳菊・高雄市長が北京で堂々と「台湾国家論」を開陳、媚中の国民党やユニクロ社長は見習え

2009-05-24 01:04:33 | 台湾政治
民進党所属の陳菊・高雄市長が7月に高雄で開催されるワールドゲームズに中国側を招待、宣伝するため北京を訪問、21日中国および台湾のメディアがいる公開の北京市長との会談で「我々の中央政府の馬英九総統が最近の経済危機に圧力を感じている」などと数回にわたって台湾国家論を開陳した。

これは、国民党所属の高官が訪中する際には中国に気兼ねして「馬英九先生」「台湾地区と大陸地区」などと呼んで台湾を卑下してきたことと対照的である。

さらに、国民党がかつて民進党政権のときに、中国などの外国で陳水扁総統の悪口ばかり告げ口してきたことと対比すると、きわめて風格のある立派なありかただ。陳菊氏は517-518反馬活動には参加している。しかしいったん外国特に中国のような敵対国家に行った場合には、馬総統を擁護する態度は、野党として正しい態度である。

またこのことは、中国と付き合う際に、中国に気兼ねして「台湾は中国の一部」だの媚中的発言をする必要などまったくないということだ。中国だって実はそこまで外国人に期待していない。
その意味では、これまでユニクロやトヨタの会長や社長らが、中国に気兼ねして「靖国参拝反対」などというのは、みっともないことだ。もちろん私自身は政治家の靖国参拝には反対だ。しかしそれはあくまでも国内で主張すればいいことで、中国で発言したり、中国に気兼ねして主張するのは、醜悪だという意味だ。柳井らは陳菊のツメの垢を煎じてのむべきだ。

ところで、陳菊訪中に対して、民進党や緑陣営の急進的独立派の中からは反対意見が出ている。もちろんこれには陳が属する新潮流という派閥に対する不信や反感があるのだが、それ以前に「中国と少しでも接触することは投降につながる」といいたげな徹底した中国回避論は明らかにおかしい。
「敵と少しでも接触すると、その毒気に当てられて、取り込まれてしまう」という発想は、それこそ蒋介石時代の反共主義国民党独裁時代や今の北朝鮮と同じで、それは自分に自信がないだけの臆病な考え方に過ぎない。
私は中国に3回行ったことがあり、今は入れないはずだし、求めて(自腹で)行きたいとは思わないし、絶対好きにはなれないところだが、しかし政治家や企業家であれば、絶対に中国は避けて通れないはずだし、敵とも交渉する勇気と胆力がないといけない。虎穴にいらずんば虎子を得ずだ。

まして陳菊氏は北京で堂々と台湾の国家性を開陳したのであり、中国人などというものはこちらが強気に出れば逆に何もできない臆病で卑怯な輩である。
だから、緑陣営の人間も、どんどん中国に行って、台湾主権論、チベット独立支援論をどんどん開陳したらいい。もしそれで追放されたり、制止されたり、拘留されたりするのであれば、わざわざ中国自身が身をもって中国の閉鎖性と反動性を示してくれたことになるのだから、緑陣営にとってこれほど絶好の宣伝材料はないではないか?

はっきりいって緑陣営の臆病さが、国民党のいう「両岸交流こそが台湾の生きる道だ」などという妄想を正当化しているようなものだ。両岸交流は隣の外国として粛々と行えばよい。しかし国民党や柳井のように中国に媚びる必要は微塵もなく、むしろ中国の嫌がることも堂々と言ったりやったりすればいい。それを認めないなら、そのつど攻撃材料にすればよい。
陳菊市長はそれが可能であり、国民党の媚中姿勢の醜悪さを浮き彫りにした。

民進党や緑陣営は、中国と関わらない、関わると取り込まれるという臆病な発想を捨てるべきだ。
中国は今後経済的にダメになって、内戦や内乱が頻発して、崩壊の一途をたどるだろうが、それでもシナ大陸という土地に10億を超える人間がいるという事実は変わらない。経済的に衰退し、共産中国が倒れてたとしても、別の中国はやはり政治的には大国である。それを無視することはできない。
対等で堂々とした中国との付き合い。それを貫徹することこそが、民進党が両岸交流で国民党とは一味も二味も異なることを示す最良の方法であり、しかも国民党の媚中姿勢がいかに愚かであるかを明らかにすることにもなる。一石二鳥だ。

国民党立法委員林郁方の逆ギレ暴言「台湾人にはお前のような(抗議する)やつはいない」

2009-05-20 14:42:59 | 台湾政治
WHAに出席した葉金川には複数の国民党立法委員が随行していたが、その一人林郁方が葉に詰め寄る留学生黄海寧に対して「台湾人にはお前のような(抗議する)やつはいない」「お前には台湾的なところが一つもない」などと暴言を吐いた。
台湾人はまるで国民党の失政と暴政に黙って黙々と従えといわんばかりだ。それから、林のロジックが正しいとすると、陳水扁総統時代に陳総統に面と向かって「辞めろ」などと叫んでいた「倒扁」の人間ってやっぱり台湾人ではなかったことになるんだよねw。自分から暴露してしまうとは、さすが低能な林らしいw。

しかもこうやって抗議することが台湾人らしくないというなら、国民党が賞賛してきた「抗日運動烈士」のモーナルーダオや羅福星たちも、台湾人らしからぬ暴虐、不逞の輩ということなのか?でも、それって、国民党の抗日史観にまるっきり反していませんか?w

林の頭の悪さは今に始まったことではないが、目先のことにとらわれていて、倒扁や抗日運動との整合性を忘れて「抗議する輩は台湾人らしくない」と言い放って、実は盲従しているはずの国民党の史観から逸脱してしまう。

こんなに頭が悪い輩が多いのは、こちらとしてもありがたいことだがw。

517-518デモ・集会は馬に不満を持つ米国の意向?

2009-05-20 14:41:53 | 台湾政治
今回のデモと集会、不思議と馬政権や国民党寄りとみられたメディアの扱いが好意的だったのは不思議だ。

デモがある2日前の15日、香港資本でこれまで陳水扁バッシングが一番すごかったリンゴ日報が社説でデモへの参加を呼びかけ、さらに17日当日にもデモの路線を一面で紹介、デモを報じる18日つけは4面分使って大きく報じた。しかもこれまでの同紙のデモ報道の前例では、補遺版でページ数をAA1-4にするのが常だったのに、今回は補遺とせず、ページ数は本編と通し番号になっていたうえ、参加者の写真の若い美女ばかり載せていて、明らかに肯定的。
では、国民党系の聯合報はというと、こちらは扱いはリンゴや自由時報よりも小さいものの、否定的なトーンはない。
さらにテレビでも、最も国民党寄りで事実上中国資本の中天が、24時間の座り込みを夜中もライブで中継して、しかも好意的に伝えていたのが、不気味だった。東森は批判的トーンもあったが、わりと好意的。
もっとも、TVBSは批判的に伝えていた。さらに、なぜかひごろは中立に近い年代が批判的トーンが強かったのも不思議だった。

さらに、面白かったのが、参加人数推定について、国民党所属の立法委員で、警察出身の呉育昇が「20万と見るのが妥当」として、自身の出身の警察や国民党が握る台北市の発表を否定していたことだ。私も呉の推定が正しいと思うが、それにしても馬の直系の呉が真っ向から警察発表を否定したのは不思議である。
リンゴ日報は香港資本であるが、実際には米国共和党リバタリアン系を代弁しているとみられること、また蔡英文主席が訪米中に、デモの拡大と座り込み運動を決定したことから、今回のデモは間接的か直接的に馬英九政権に不満と不信を強めている米国の意向が働いたとみられる。

そうでなければ、自由の抑圧に熱心な馬政権が無申請・無許可のデモに寛容に対応したり、国民党御用メディアが好意的に報道することはない。馬政権が唯一逆らえないもの、それは彼の事実上の祖国である米国だ。

反面、ジュネーブで国民党高官に詰め寄った台湾人留学生の行動については、従来通り国民党系と民進党寄りメディアで評価がくっきり分かれた。国民党系はバッシングか無視し、民進党寄りは肯定的に伝えたり、絶賛した。

リンゴ日報は同じ時刻にあった民進党お手製の集会を好意的に伝えたのに、台湾人留学生の行動を緊急世論調査結果も加えてバッシングした。
実は同じような訴えにもかかわらずリンゴ日報の相反する対応。
これを見ると、「台湾人は米国政府の許可や指示にしたがって傀儡として振舞うべきであって、米国が許可する以外の独自の行動は許されない」という米国政府の帝国主義国家らしい横暴さが透けて見える。だから、米国の利権に損害を与え独自の行動を取ろうとしてきた陳水扁はリンゴ日報によって「汚職の代名詞」であるようにバッシングを受けてボロボロにされてしまった。

もっとも、その米国のプッシュで総統になった馬英九も最近の一連の反日行動を見るかぎり、米国の戦略的利益とは相反するので、陳を処理した後は、米国の牙は必然的に馬に向かうことになるだろう。それが米国の恐さだ。

いまいち精彩を欠いた517-518反馬デモ・集会

2009-05-20 14:41:20 | 台湾政治
5月20日の馬「総統」就任1周年を前に民進党が台北市内で馬政権の対中傾斜に抗議するデモと座り込み集会を17日午後3時から18日午後10時まで実施した。座り込み集会は国民党が改悪を狙っている集会デモ法に反対するため、無申請、無許可で行われた。
高雄市では民進党の穏健路線に反発する独立派団体、陳水扁支持派らが17日午後別途デモと集会を行った。
主催者発表では台北が60万人、高雄が20万人で合計80万人。警察発表では台北が5-8万人、高雄が8-10万人。私が見たところでは、高雄はわからないが、台北は20-30万人といったところで、この手の活動で「主催者と警察発表の等比中項が実態」というのがほぼ当てはまるといえるだろう。
警察発表だが、比較的少なかった第2大隊だけでも私が数えて2-3万人はいたので、全体で5-8万人というのは明らかにおかしい。かといって60万人は過大評価。
というのも、昨年10月25日のデモは同じく主催者発表で60万人で、熱気やデモ隊列の長さを見ても、50万はいただろう。
しかし今回のデモは、1025ほどの熱気は欠け、精彩を欠いた。
参加者も1025よりも明らかに見た目でも少なかったし、熱気も弱かった。ただ民進党は動員力があるので、20万人はいたのは確かだろう。実際、国民党立法委員の呉育昇もそう指摘している。

ところが、せっかく主催者発表で合計「80万人」が参加した活動も、精彩の無さに輪をかける事態が発生した。というのも、すでに簡単に書いたように、デモとほぼ同じ時間に、遠くスイスのジュネーブで開会中のWHA世界保健大会に出席した葉金川・衛生署長らに対して、欧州在住の台湾人留学生らが「台湾の名義は主権国家として尊重されているのか」と詰め寄り、「主権を売り渡すな」と抗議する事件が発生し、台湾のテレビニュースの焦点はそっちに移ってしまったからだ。
その中で葉に最も近づいて強く迫っていた留学生が、黄海寧という女性だったのだが、18日以降の台湾のテレビの話題は民進党の集会は隅に追いやられ、もっぱら黄海寧氏に話題が集中した。
つまり、いまいち精彩を欠き、マンネリの設計だった集会よりも、たった一人の若い女性の勇気ある行動のほうが、話題を作ったことになる。80万人はなんだったのか。

それは、デモのテーマが、「対中傾斜批判」「主権擁護」「失業増大など経済失政批判」「集会デモ法撤廃」などとあまりにも多岐にわたりすぎて焦点がぼけてしまったからだろう。「主権」や「法律」問題は、抽象的なことが苦手な台湾人の関心を引くものではないからだ。
しかも集会では、千篇一律、党の元老や公職による演説が続き、しかも主権ばかり言い立てているから、新鮮味がない。
その点、留学生たちの抗議行動は、主張の内容は陳腐だが、行動そのものが新奇だった。

民進党はかつて常に新鮮な創意を打ち出すことで、支持をひろげ、それが政権獲得につながった。ところが、その成功体験があまりにも強烈となったためか、政権をとってから時間がたつにつれて、その成功体験にしがみつき、言動がマンネリ化した。それが結果的に支持を失うこととなった。民進党のデモと集会と、留学生の行動を比較して、留学生に注目が集まったのは、民進党の今のあり方が、支持を失う原因そのものを検討せずに、そこから脱していない点を浮き彫りにしたともいえる。支持を失った原因は、実は陳水扁の「汚職疑惑」でも、政権運営の「稚拙さ」といった国民党などがいっていることではなく、言動の陳腐化、マンネリ化にあったのだから。同じ台湾意識を訴えるにしても、言い方、行動の工夫がなかった。

そもそも、517-518行動でのテーマにしても、馬の対中傾斜や経済失政は今になって始まったものでなく、旧正月明けの2月には明らかになっていたわけだから、馬就任1周年だからといって抗議する必然性はない。
1025のように、中国の陳雲林来訪を前にして、メラミン問題などもあって、反中国意識を前面にすえるなど、テーマが明らかで、しかも民進党支持層以外の中間派や国民党支持層も参加しやすかった(し実際参加していた)のと比べると、今回の行動は明らかに「民進党の内輪受け」で訴求力に欠けた、といえる。

ということは、台湾人は明らかに反中国でないと盛り上がらないということかも知れない。そういえば、史上最大の動員力を誇った2005年326デモも、テーマが中国の反国家分裂法に対する反対で、国民党支持層も参加したものだった、
台湾人は昔から「愛銭」といわれているが、明らかに経済が悪化している現在でも暢気に振舞っているように見えること、さらに失業増大をテーマにかかげても今いち盛り上がらないことを見ても、実は台湾人は経済はどうでもいいのかもしれない。

もっとも、今回のデモと集会が無意味だとは思わない。
それは低迷が続く馬政権に対する不満のガス抜き効果もあると同時に、おそらく早晩訪れるであろう台湾経済・社会の本当の危機の時期に、起こるであろう民衆の暴動に対して、民進党という台湾人最大の組織がそれをコントロールするノウハウと能力を蓄える「学習」の場として必要だからだ。組織がない「暴動」は、その後の無政府状態を招くだけで、危険だからだ。

ただし、そのためにも、本当はこうしたデモを2月にも行い、次回は6月末くらいに行う必要があるだろうが、そうしていないところを見ると、民進党のノウハウの蓄積は充分とはいえず、「来るべきとき」への備えとしては手遅れになっている可能性もある。

がんばれ黄海寧! ジュネーブWHAに中国の属国として参加した台湾代表に抗議した台湾留学生たち

2009-05-19 04:06:36 | 台湾政治
ジュネーブで開催中の世界保健機関(WHO)総会に台湾は中国のおこぼれの形で「中華台北」名で初のオブザーバー参加をしている。台湾代表として参加した葉金川衛生署長(厚生相)が現地時間17日夜の宴席で、欧州に留学している台湾人学生約10人に「『中華台北』名の参加は台湾の主権の矮小化だ」「台湾を愛していないのか」などと抗議を受けた。台湾の各メディアが18日に大きく報じた。
17-18日の民進党主催のデモと座り込みよりも、こちらのほうが注目すべきう動きかも知れない。                                   
そのうち一人は、パリ大学に留学中の女性・黄海寧さんで、父親が民進党所属の台中県議員を勤めたことがあり、家庭背景もバリバリの緑。しかし、そういう背景があるとはいえ、パリからわざわざジュネーブまで出掛けて行って、抗議した行動力はすごい。「主権」というやや陳腐な言説であるが、行動スタイルは新しく、行動力の強さという点で、これは画期的な出来事だといえる。

「左派統一派」夏潮グループが新たに無料配布新聞「両岸ben報」創刊

2009-05-02 22:03:40 | 台湾政治
「左派統一派」として知られるが、最近の台湾主体性意識高揚やマルクス主義衰退の趨勢から、「遠望」「海峡評論」などの雑誌が伸び悩み、鳴りを潜めていた観があった夏潮グループw。
しかし馬英九の対中傾斜政策に勢いを得たのか、馬が極右ファシストで、自らが社会主義者であるという本来の立場を忘れてしまったかのように元気になったみたいw。
そして地下鉄無料ペーパーのような体裁で、無料配布のため創刊したのが、「両岸犇報」だ。タブロイド16ページ。
しかし、台湾にいる夏潮の皆さん、「祖国大陸共産党理論」の学習が十分でないせいかw、やってくれています、中共党学校の保守派の皆さんが見たら、激怒しそうな題材の数々w。
一つは、巴金を大々的に取り上げていること、もう一つはもはや日本では下火になっている小林多喜二を「日本ではやっている」などと取り上げていること。

アナキスト巴金を言及することは、中国共産党の本来の立場から見たら、あまり好ましいことではなくて、下手したら「反革命罪」に抵触するし、小林多喜二がはやっているとして日本を持ち上げることも「反革命」的だw。

もしかして夏潮もこれによって「私たちは中共とも距離を置いています」というエクスキューズとカムフラージュを狙ったかとも思えないわけではないが、しかし台湾の統一派にそこまでの深謀遠慮があるとも思えず、単に学習不足の結果だろうね。

もっとも、いまの中共も、理論的にはかなり荒廃、崩壊しつつあるので(でなければ、中国の資本主義的発展がああいう無残な形にならないと思う)、夏潮ごときが思想的過ちを犯したからといって関知しないのかも知れない。
いや、これは資金源の問題かもしれない。中共が夏潮に直接資金を出すわけがない。中共の一貫した原則は、「力があるところを支援したり、近づく」というものだから、力のない夏潮などかまうわけがない。統一派市場が狭くなったいま、同じ統一派でも右派の新党関係者が出資しているんだろうね。共産主義理論も貫徹できていないことで、それが証明されているようなもんだし。

しかし「両岸犇報」。誰が読むんだろうか?
まあ、このご時世に、金だけはあるようで、羨ましいことだね>夏潮のみなさん!

国民党人気は急落したとはいえ、それでも国民党候補を当選させてしまう、堕落した台湾社会

2009-03-30 20:14:07 | 台湾政治
28日にあった立法委員台北市大安区補欠選挙の結果は、
蒋乃辛(中国国民党)4万6065票(得票率48.91%)
周柏雅(民主進歩党)3万6465票(38.72%)
姚立明(新党推薦)9868票(10.4%)
などとなり、事前の読み通り国民党の蒋乃辛が当選した。

これについて、台湾本土派のメディアは、同区が外省人系公務員の比率が高く、国民党の「鉄票区」と見られ、昨年1月の立法委員選挙では李慶安(国民党)66%、羅文嘉(民進党)32%となるなど、国民党が圧勝してきたことのに比べて、投票率も投票率は39.12%と異常に低く(つまり棄権が多かった)、国民党が得票率50%割れで、民進党と10ポイント差になったのは、同区の選挙史上初めてであることから、「国民党の失政に対する有権者の批判の表れ」と見る向きが多い。

しかし、そもそも補欠選挙になったのは、これまで同区で議席を占めてきた中国国民党所属の李慶安がダイアン・リーという名でアメリカ国籍を持っていることが発覚し、議員辞職したことに伴うものである。しかも李慶安が台北市議員時代から10数年にわたって有権者を騙して不当に議員として給与を受け取ってきたという詐欺行為があり、発覚してからも国民党が組織ぐるみで李を庇ってきたという重大な不当行為があった。さらに、今回選挙戦が始まったときには、郭冠英の台湾人侮辱発言事件も起こっていた。
にもかかわらず、国民党候補を勝たせてしまうという構図に、台湾社会の堕落が透けて見える。

私は別に民進党候補が絶対勝つべきだったといっているのではない。
ただ、今回民進党候補だった周柏雅はすごく生真面目で、腐敗とは程遠い人で、しかも理念も堅持しているのだから、陳水扁とリンクさせて拒否する謂れはない。
とはいえ、外省人が多い同区では、民進党への拒否感が多いだろう。だったら、国民党批判を展開していて、純粋な中国主義に立つ新党に入れるべきではなかったのか?(たとえ私は大中国主義には反対でも、国民党とは違って、新党が純粋に理念を追求して、利権とは程遠い点は、敵ながら尊敬できるものがある。というか、いまだに国民党に戻らず新党に残っている人は、人間的にはまともな人は多い)
ところが、蓋を開けてみれば、姚立明は10%程度。
周柏雅も民進党市議員の全面的な応援を得て得票率は伸ばしたものの、投票率が下がったとはいえ、前回の羅文嘉が得た4万8240票よりは少なかった。
つまり、米国籍事件と台湾人侮辱事件で、国民党の士気が上がらず国民党支持層が棄権に回ったにもかかわらず、民進党も結局支持者を投票に向かわせることができず、同じように棄権に回った人が1万人以上もいたということだ。前回の羅文嘉に入れた人が、今回もすべて入れていれば、周は勝てていたのに。

この結果について、自由時報3月29日付けコラム自由評論は「北風,太陽,烏雲!」と題して、国民党を北風、民進党を太陽に擬して「北風を嫌になってきてはいたが、太陽の強さが足りなかった」とわりと気の利いた比喩で情況分析していたが、まあ、私にいわせれば「太陽よりも北風を求めてしまう意思と知能薄弱な台湾人の問題」というべきだと思う。

歴史的に貴重な本を古本屋に売り払ってしまう教養レベルの低い陳水扁、即刻割腹して果てるべきだ

2009-03-30 20:08:02 | 台湾政治
陳水扁については、彼のおかげで民進党が政権を獲得して、台湾の民主化が進み、台湾の歴史では空前の明るい時代が作られたという功績を十分認めるが、しかしもともと本を読まない、つまり勉強しない、教養のなさと底の浅さのためか、残念な結果になっているといえる。
また最近、著書を出して、訳のわからない民進党の同志の罵倒や暴露に終始しているようだが、もうはっきりいって、死んでほしいと思う。
彼が汚職をするような人物ではないと思うが(というか、汚職をするようなダーティな人間につきものの、人間的な妖しさや魅力がなさすぎw)、それを抜いても、退任後の彼のあり方やパフォーマンスの醜悪さは、まさに晩節を汚し、台湾の民主化の栄光を汚し、まさに万死に値すると思う。

と思っていたら、憤激せずにはいられない事実を、昨日29日に知った。

いつもの土日恒例で、自由時報をコンビニで買って(平日は職場で見る)行き着けの飯屋で読んでいたら、長年の友人の李筱峰が時々執筆しているコラムが目についた。「 假如我是陳致中」と題するもので、陳水扁の長男、陳致中が最近「平凡な家庭に育ち、本当の完全な自分自身でありたかった」と述べたことに対して「平凡さを望むなら、どうして結婚式を簡素にせず、母親が宝石ではなく、本を収集して勉強することを薦めなかったか」という中で、「(もし本を読むことに精力を注ぎ教養を磨いていたなら)李筱峰の絶版書《二二八消失的台灣精英》が陳水扁家から捨てられて、古本屋に売り飛ばされることがなかったであろう」とあったので、仰天した。

これは台湾人独特の自惚れではなく、《二二八消失的台灣精英》といえば、228事件についての議論が解禁された初期で、まだ社会的には不自由な雰囲気が残っていた時期にあたる1990年に、228事件の犠牲者について初めてまとめられた歴史的に貴重な本だからだ。

早速、李氏に電話して確認すると、2006年に李氏の友人が古本屋でたまたま見つけて、ほしかったので買ったところ、奥付のところに、陳水扁宛の献呈本で李氏のサイン入りの本だった、という。
私は忌憚なくいった。「失礼ながらもし90年代に大量に出たあなたの評論集の一つだったら、古本屋に出すこともあるだろうが、よりによって、あの本を古本屋に流すとは、失礼というか、レベルの低劣さにあきれる」といった。李氏自身も同意した。というか、李氏がわざわざその本を上げたのは、李氏のうぬぼれなどではなく、台湾の民主化史にとって客観的に見て意義の大きい本だからという意味があったのだ。
それでいて、陳水扁は大金を「建国基金」に使うつもりだなどと強弁していることについては、李氏は「あきれて物が言えない」といった。

ただ、李氏の文章では、李登輝がある学者の修士論文すら大事に所蔵していて詳しく読んだ形跡もあることをほめているが、私から見たら、李登輝のそういう「ひけらかし」は、李登輝がいう日本精神や武士道に反する、浅ましい行為であるといっておいた。
その点では、謝長廷のほうがはるかに日本人らしい。謝長廷も李登輝に負けないくらい本を読んでいて、本が大好きだし、しかもさりげなく言及するが、決して「私はこんなに本を持っているぞ」などとひけらかしたりしない。
そういう意味では、1994年に台北市長、2000年に総統になるべきだったのは、謝長廷だったんだろうな。歴史はうまくいかないものだ。
しかも2008年になってせっかく出てきた謝長廷を落として、顔だけで何の教養もない空っぽの馬英九を選んだ台湾人は、陳水扁を選んだ教訓を学んでいないという意味で、やっぱりアホだといえる。

陳水扁に話を戻すと、1990年というまだまだ微妙な時代に出た《二二八消失的台灣精英》を古本屋に売り、台湾の歴史、民主化の奮闘と悲劇の過程を一顧だにしないような人間が、一方で「建国基金」などというのでは、誰も信用しない。
はっきりいって陳水扁よ、あなたは、もう、死んだほうがよい。本当に台湾の将来を考えるのであれば、《二二八消失的台灣精英》を売り払った罪を恥じ、潔く割腹自殺することを勧めたい。
(もっともそれを恥じるような人間だったら、今頃こんなことになっていないとは思うが)


もはや台湾独立建国論など信用できない!統独問題でなく対米か対日従属かのニ者択一

2009-03-17 03:59:32 | 台湾政治
郭冠英という外省人に台湾人は侮辱されたと台湾人は怒っているが、怒る前にいとも簡単にだまされる愚かさをまずは反省すべきだろう。
なぜ、郭冠英が台湾人を侮辱するのか。それは台湾人側に理由があるのだが、それを自らに問おうとしない時点で、郭冠英に侮辱されて当然なのだ。
とはいえ、台湾人は健忘症、かつ、根拠なくプライドだけは高いところがあるので、絶対に自分の間違いを認めたり、自分を客観的に見つめなおしたり、反省したりしない。長い間の植民地支配で、負け犬根性や他力本願が身についているのか、責任はすべて他人のせい、自分たちの不明を決して恥じたりしない。だから、いとも簡単に国民党の独裁の歴史を忘れ、大勝させてしまうのだ。

そういえば、最近、独立派と話しているとフラストレーションが溜まるw。
民進党が敗れて以来、独立派の多くは精神的におかしくなっているようで、言うことが支離滅裂で(もともと論理性はなかったが)、自己中心的で、そのくせ他力本願だ。そして、自分たちが敗れた責任は「陳水扁がちゃんと権力を使って、独立政策を進めようとしなかったからだ」とか「国民党があまりにも巧妙な詐術を使ったからだまされてしまったのだ」とか、「悪いのは他人のせい」にする。

しかし「陳水扁がちゃんと権力を使って、独立政策を進めようとしなかったからだ」というのは、独立建国論の支持者があくまでも絶対少数でしかなかったという客観情勢を見ない自己中心的な論理に他ならない。
台湾において、いかなる調査でも、独立建国支持は、過半数を超えたことがない。
各種調査で15-40%くらいと開きがあるが、ステディに見て、およそ25%程度だと見るべきだろう。
いくら権力を握ったとしても、たかだか25%しかない独立建国支持層の願望を、その他75%に押し付けることは、マトモな民主主義国家では至難の業だ。いや、独裁国家でも至難の業だろうw。
逆を考えればよい。今や統一支持など5%にも満たないが、90年代初頭には30%くらいあった。だからといって、統一思想を押し付けることに独立派は反対してきたのだから、たかだか25%の論理を推し進めることなんかできるわけないのだ。
そもそも、世界で民主的に独立建国に成功した国では、バルト三国であれ、東チモールであれ、いずれも住民投票で8割以上の圧倒的多数が独立を支持したから、独立が可能だったのだ。
理論上は51%でもよさそうだが、現実問題としてはやはり75%は必要で、実例では9割近い支持であることが多い。
ところが台湾の場合、独立建国となると、たかだか25%の支持しかない。これでは民主的にそれを推し進めることは絶対に不可能である。
もちろん、それでも推し進めたいなら、建国派が毎日のように数十万人規模のデモを行って、それを半年くらい続ければ、あるいはその他75%もその気勢に圧倒されて、建国支持に回るようになるかも知れない。
ところが、いまは陳水扁と民進党の無能だとこけおろす独立建国派の民衆は、民進党政権時代に、民進党の後押しをするデモを能動的に行って突き上げることはしなかった。デモはすべて民進党が企画して、民衆は受動的に参加しただけだった。悪くいえば官製デモだ。
要するに、陳水扁や民進党政権が独立政策を進められなかったのは、それを進めるだけの民意の基盤が圧倒的にかけていて、一義的にはそれを指をくわえてみていただけの他力本願の「独立派民衆」に責任があったのだ。

「国民党があまりにも巧妙な詐術を使ったからだまされてしまったのだ」にいたっては、苦笑するしかない。詐欺罪というのは多くの犯罪の中では微罪であり、それは「だまされるほうも責任がある」からだ。
しかも政治の世界では、騙しは常套手段であって、有権者、公民たるもの、それを見抜く賢さが求められているのであって、それができないなら、はじめから選挙権を持つ資格や民度がない野蛮人であると自供しているに等しい。
これも自分は責任を取りたくない台湾人の卑怯かつ惰弱な心理の表れだが、いかに相手が詐欺集団であり、その詐術が巧妙であったとしても、要は騙される台湾人が、知能が低いだけである。
まして、国民党は世界的に見ても、詐欺集団としてはその技術も論理も高等なものではなく、むしろかなり拙劣でアホな部類に属する。属するからこそ、国民党は中国で、国際組織の背景がある陰謀集団共産党の高等な詐術にあって、敗れたのだ。
ところが、そんな低劣な詐欺集団の低劣な詐術にいとも簡単に引っかかって騙されてしまう民族集団が台湾人なのだ。
そんな民族が、中国とは違う国を自力で建設できるわけなどない。
少なくとも日本人なら、拙劣な中国人の詐術にはそんなに簡単に大多数が引っ掛けることはないし(媚中派がいるといっても、それは利益があるからであって、騙されているわけではない)、まして日本で選挙に国民党みたいな政党が出たとしても、政権獲得どころか、一議席すらおぼつかないだろう(オウムがそうだった)。

はっきりいって、台湾人は良い人たちだ。しかしそれはオツムが弱いと同義である。だから、どんなに悪いことをしても、悪気はまったくないから、それを怒ったりするのははばかられるのだが、それは責任能力がないくらい知能が低いからだ。
もちろん日本でもそういう人はいるが、比率は低い。しかし台湾人では、逆に頭がよくて論理的で道理がわかっている人間はいるにはいるのだが、その比率が絶望的に低い(5%くらいか)。
ちなみに、台湾人の中の「論理的で道理がよくわかっている人」と、中国人の中での「善人」の比率と、日本人の中の「道理がわからない人」(ネットウヨクとプロ市民がその典型)の比率がちょうど同じくらいだろう。
中国が善人の社会になることが絶望的に難しいように、台湾は論理的で道理が通じる社会になることも絶望的なんだろうな。(もっともだから、日本人には良いのかも知れないが)
そういえばネットウヨクの論理の欠如と破綻ぶりを見ると、台湾人を彷彿とさせるが、同じような知的レベルにあるから、ネットウヨクは台湾人だけ絶賛するのだろうかw。

それに独立派の多くは、2008年の選挙結果が、国際社会にもたらした意味をまったくわかっていないようだ。
「選挙は意味がない」という言い訳を口にするが、それは負け惜しみに過ぎない。
なぜなら、2008年の立法委員選挙にせよ総統選挙にせよ、国民党が民進党を僅差で破ったのではなく、大差で国民党を勝たせているからだ。
これまで民進党ないし台湾の民主化ないし台湾独立派を応援してきた外国人は、台湾人に裏切られたも同然だ。
事実、最近自由時報の投書に、別々にエストニアとポーランドの議員の話が載っていて、台湾を積極的に支持してきた人たちが、「馬政権になって、中国と一体化を進めているから、われわれの努力は梯子をはずされたようになった。もはや信用できず、台湾について発言できない」といっているという。
2008年選挙における台湾人の選択は、台湾を支持した外国人たちに対する許しがたい背信行為だった。
独立派はこれを「やつらは中国人だから、違う国の人だ」といって反論するが、これは反論になっておらず、ますます外国人に信頼されない。
2004年に過半数だったものが、41%になったのだから、少なくとも10%は「台湾人だったものが、中国人になった」のだから、要するに台湾にいる人間はふらふらと「国籍」をかえる信用ならない人間だと認めているようなもの。
しかも自らも選挙に参加しておいて、対立陣営を「別の国の人」なんていって、外国人が納得するわけがなく、「それならあなたのいう台湾人は台湾住民の中で常に少数なら、永遠に台湾人の国になれないということではないか」と思われてしまうだけのことだ。

つまり、民進党の敗北と国民党の大勝をめぐる独立派民衆の論理的で意味のある解説はいまだに出くわしたことがない。それだけ打撃が大きかったということなのだろうが、一回の打撃でここまでヘロヘロになってしまうようなストレスに弱い性格では、「国を持って運営して維持する」ことなど不可能だろうw。

そして、これは選挙以前の問題だ。
今後たとえ(万が一)、選挙で再び民進党が政権に復帰したり、あるいはまさかの偶然で台湾共和国で成立してしまったりしたとしても、もはやわれわれはそれを信用できない。
「どうせまた、8年もしたら、国民党の悪行など忘れて、台湾共和国であることにも不満をもって、そこをついてハンサムな候補が対中傾斜を訴えたら、ハンサムというだけでまた入れて、台湾共和国を否定するんでしょ?」と思われるだけだ。

しかも、25%しかいない建国派の中でも、「建国さえすればよい」と考えているナイーブで浅はかな人間が多数であるところも、台湾共和国がよしんばできたとしても、台湾民主国よろしく、あるいは民進党政権よろしく、短くて2ヶ月でおしまい、長くても10年しか持たないんじゃないの?」と思う。
国家というのは、「運営して維持する」ことのほうが、建国そのものよりも重要な作業なのに、それを真面目に考えないで、「独立宣言さえすればよい」と考えているのがほとんどの建国派では、絶対に建国など不可能だろう。

しかし、ここで統一派や中国人が「独立が不可能なら、統一だ」などと喜んではならない。

そもそも「独立でなければ統一」という命題が間違いだし、そもそも中国には台湾に侵略、併合して、統治する能力、実力などないからだ。
それは、現在の現実が如実に示している。

もし中国経済や国力が、中国政府が発表している統計数字通りで、さらに馬英九政権が露骨に中国への統合路線を進めているという、中国にとって空前絶後の絶好の環境と条件にあるにもかかわらず、中国による台湾併合は、まったく進んでいないからである。
しかも、中国経済の実力が統計数字通りなら、すでに2002年ごろには、台湾全体を「買収」することは可能だったにもかかわらず、現実にはそうなっていない。
それはひとえに、「中国が経済成長して、膨大な資金を持ち、日本に肉薄あるいは凌駕する大国になった」という推定が、誤りででたらめだからだ。

中国人は有史以来、我田引水で、自分を誇大に見せる宣伝をしたがる。
逆に日本人は、常に自分を卑下し、実力よりはるかに弱いと思いたがる。
しかし、現実には中国は「口ほどにはない」し、日本は「実はかなり強い」のだ。
たとえば日清戦争。いくらアヘン戦争で敗れたとはいえ、清国が当時、ちっぽけな島国でしかない日本に敗れると予測していた人はほとんどいなかった。
現在も同じだ。

言われているほど中国は力はなく、アジアで本当に大国強国といえるのは実は日本だけなのだ。
だから、台湾を取り巻く問題は、実は統一か独立かではなく、対米従属を続けるか(それによって中国の影に怯え続けるか)、日本に従属するかの二者選択なのだ。
別の言葉でいいかえると、中国との関係を基点にした統一か独立ではなく、統一というよりは従属で、その対象は脆弱で破綻した中国などではなく、米国か日本かということだ。

郭冠英事件、しかし低級詐欺集団国民党にいとも簡単に騙される台湾人はバカにされて当然では?

2009-03-17 03:53:52 | 台湾政治
ここ2-3日の台湾政治ニュースをにぎわしているのは、行政院新聞局幹部職員・郭冠英がネットで台湾人を侮辱し、中国を賞賛する書き込みを繰り返したというもの。民進党議員が暴露してから、大騒ぎになり、これまで陳水扁バッシングを続けてきた東森51チャンネルとTVBS55チャンネルもこの話題が大きな比重を占めるようになった。
馬英九政権の失政にたいしておとなしく黙っている台湾人も、さすがにここまで侮辱されると怒るのが、東森とTVBSも比較的批判的なトーンであるだけでなく、昨年反日発言を繰り返した外交部長すらも「これは非常に不当な行為だ」として、まさに集中砲火となっている。

確かに郭冠英が自らを「高級外省人」と自画自賛したうえで、中国を絶賛しているのは、キチガイというしかないと思うが、しかし台湾人を侮辱した部分は、はっきりいって間違っていないのではないかと思う。

まず、前段の「高級外省人」の部分だが、中国の国共内戦で敗れた国民党につき従ってきた外省人など、共産党に敗れた負け組であって、いわば中国人の中でも二流三流の低級集団だったのであって、高級とはおこがましいというしかない。
国共内戦で、マトモな知識人や文化人は、胡適以外はほとんど共産党についた。共産党員の趙樹理はもちろん、マルクス主義とは敵対していた巴金すら、国民党よりは共産党を選んだ。国民党を選んだ胡適だって、国民党にはすぐに愛想を尽かし、台湾に行ってすぐに米国に逃げたほどだ。
国民党なんかにつき従った時点で、外省人は「高級」なものはいない、薄汚い三流分子だけだ。

ただ、問題はそこからだ。その三流、低級な中国人にすらいとも簡単に支配されたうえ、55年間も覆せず(これには日本語世代の不甲斐なさが大きい、だから私は台湾では日本語世代と付き合う気がしない、日本語世代こそ台湾を誤らせた元凶である)、せっかく覆したかと思ったら、ハンサムだか633だか2万ポイントだか知らないが、日本人や中国人だったら絶対だまされない、子供だましのペテンにいとも簡単にだまされて、またホイホイと国民党を、しかも圧倒的多数で選んでしまうんだから、郭冠英が言わずとも、台湾人という民族は、頭が悪い劣等民族というしかあるまい。

今後の台湾の展開、日本政府の台湾経済崩壊に対する危機意識欠如が招く最悪の事態

2009-03-15 17:24:41 | 台湾政治
今の状況はちょうど、日本にかわって国民党政権が台湾を支配したときと似ている。

アホな台湾人、うまくいっていた日本統治(今回は民進党政権)に文句ばかりたれる
   ↓
日本が戦争に敗北(今回は民進党が選挙で大敗)

国民党政権の接収に期待(今回は株価2万Pとぶちあげた国民党に期待)
   ↓
無能で腐敗した国民党政権は台湾経済をめちゃくちゃにする←今、ココ
   ↓
失業者が街にあふれ、食えなくなった台湾人が、遅まきながら暴動を起こす=228事件(おそらく今年秋には再現)

しかし、今回の場合は228のときと違って、国民党には中国からの「援軍」は来ない。そもそも日米の情報網をくぐりぬけて中国に援軍派遣を通知できるほど、国民党には度胸も能力もないwし、そもそも国内経済が破綻した中国には、台湾に「援軍」を派遣するほどの余裕などない。それどころか今年秋には中国は暴動頻発で瓦解状態だろうし。

だから、228前夜と状況が似ている現在は、結果は228とは同じにはならない。
ただし、国民党が鎮圧して独裁統治になったときよりももっと悲惨な無政府状態がしばらく続き、ようやく事態の深刻さに気づいた日本政府が、隣国の混迷の国内への波及を恐れて、台湾を接収する、という結末になるだろう。
残念ながら日本政府は戦略も国際観も危機意識もないが、だからこそ、最悪の事態になってから、最大のコストがかかる形で台湾を引き受けざるを得なくなるのだ。

実際、現在のところ日本政府はこうしたシナリオをまったく考えていないらしい。それどころか霞山会あたりは「台湾人は去勢されていて、どんなに生活が困難になってもおとなしく国民党についていって、徐々に中国に併合されていく」というパターンを考えているようだが(まあ、そのほうが、軍拡をするには都合が良いシナリオだからだろうがw)、それは今回の経済危機の深刻さがまったくわかっていないアホだろう。

だから、日本政府はバカだと言いたい。

今回の経済危機は、民衆全体が食えなくなる状況であって、これは台湾にとって228以来の未曾有の経済危機なのだ。(日本は経済大国だからそこまでの危機にならないから、台湾もそうだと思い込んでいるようだが)
228以降今年までの不況は普通の不況で、失業者が増えても、台湾のように一家で誰かを支えるから、切り抜けることは可能だった。

ところが、今回もそうだが、228前夜型の深刻かつ急激な経済危機の場合、支えるべき一家全員が失業しているところが多く、文字通り「食えなくなる」のだ。
ネオリベ経済構造は、小国ほど、貧困層ほど打撃を与える。そして人間食えなくなると、衝動的に暴動を起こす。

日本人の多くも「未曾有の危機」といっているが、メディアの議論や政府の顔を見ていると「普通の不況」レベルの認識で、いたって暢気なものだ。それは日本自身が経済大国で(それも今や事実上世界一)、台湾などと比べ物にならないくらい福祉も充実したレベルにあるから、危機の深刻さに気づきにくいからだ。

台湾人は南国気質で暢気だから、今はまだ深刻さが認識できておらず(だから国民党を選ぶというバカな選択をしてしまうのだが)、このまま何もせずに、危機に陥ってしまう危険性が100%ある。

しかし台湾人は本当に食えなくなったら、去勢されたまま何もしないどころではなく、マレー系の特質から、いきなり怒りだして暴動を起こすことは間違いない。
南方のマレー系の子孫である台湾人は、経済が悪くなっても、すぐに行動を起こさず、そのままやりすごしてしまうが(今、ココ)、しかし、一家全員が食えない世帯が続出するだろう今回の危機の場合、食えないわけだから、暴動を起こす。

それも、さっきまでニコニコして暢気でいた人たちが急に怒り出す。それはマレー系の特性だ。

もし台湾人が中国人であったなら、今頃抗議運動が毎日のように頻発しているはずだ(実際、今の中国では各地で抗議が頻発している)。それが起きず、一見暢気にやっているのは、まさに台湾人が中国人の血統などまったく受け継がず、ひたすらマレー系の子孫であるがゆえんだ。マレー系は一見おとなしいが、切れると手がつけられない。霧社事件を見てもわかる。

おそらく日本政府で台湾分析に携わっている人間のすべては、台湾人社会の中でもまれた経験がなく、台湾人がマレー系であるという特性も知らないのだろう(台湾人は台湾語もできない日本人で、特に日本から派遣されてきたような「タイジン」には、本性を見せず、格好をつけるからね)。
しかしこの人たちは、鈍感で、暢気だが、溜めていた憤懣を脈絡もなく突然爆発させ、手がつけられない状態になることがあるのだ。それは私がここに住んで8年間日常で何度も目撃している。

しかし、それも大体、事態が深刻化して手遅れになってときが多い。そこが台湾人がバカな点だ。
事態が初期の時点で抗議の意思表示をすれば、事態の深刻化を回避できるのに、メンツの文化から、相手のメンツを汚すまいと勝手に思い込んでいて、意思表示をしない。ところが、それが事態の深刻化を招き、どうしょうもない状態になる。

今の台湾の状況を見ていると、まさに台湾人のこのどうしょうもない民族性が完全に発揮されているといえる。


今の状況を変えるためのベストなやり方は、
今の間に民進党が毎日のように失業問題をネタに抗議デモを仕掛ける
  ↓
国民党がそれに圧力を感じて、賢く振る舞い、5月20日になったら総統罷免案を提出可決、国民投票にかけ馬を罷免させる
  ↓
やり直し選挙実施、国民党はマトモな本土派を立てる
  ↓
民進党が勝利、国民党の協力表明
  ↓
中国と距離を置き、日本との友好関係復活、ステディな経済政策も復活し経済危機を回避
  ↓
日本が直接統治しなくてもよくなり、台湾も再び主体性を回復(日本と台湾がwin-winでウマー)

ところが、ベストシナリオが成立するための大前提である

1.民進党が強い
2.国民党が賢い

の両方が現状では成立しない。

つまり、このまま台湾は国家財政および民間経済の破綻に向かって進む。
そして、鈍感で暢気な台湾人は、深刻化するまで黙っていて、深刻化した最悪の時点になってはじめて爆発、よりどうしょうもなくなるのが関の山だろう。

本当はそれを回避する唯一のかぎは日本政府にあるのだが、日本政府が「台湾がこのまま中国に吸収される」という、まったく有り得ない状況を想定して、軍拡の言い訳づくりを行っている時点で、期待できない。
というか、日本政府にマトモな戦略判断とアジア情勢認識ができるなら、昨年民進党が負けないような工作をやっているはずだからね。

というわけで、台湾は

1.民進党の弱体
2.国民党の無能
3.台湾人の愚鈍
4.日本政府の無策

の4者が合わさった最悪の条件のおかげで、破綻するしかない。

台湾が中国に吸収されることを想定している日本政府の予測は、私に言わせると最悪のシナリオとはいえないし(中国にそこまで能力があると想定するなら、少なくとも治安は回復する)、そもそも実現性がない空想だ。

せめて民進党に強力なリーダーがいれば、最悪の状況で暴動になっても求心力となるから、暴動で国民党体制打倒後の無政府状態を回避できるんだけどね。