月光院璋子の映画日記

気ままな映画備忘録日記です。

☆7月前半の映画リスト---(1)

2008年07月05日 | ■2008年 7月の映画鑑賞

・・・今回初めて観た映画
・・・以前も観ている映画

☆「Children of Men」(「トモゥロー・ワールド」)---
以前見たときは、イギリス映画お得意のSFだと思って見たものですが、今回は、もうじきこういう世の中になるという切迫感みたいなものがありました。
映画では、世界中で環境汚染が進み、テロが頻発し経済は破綻し、人類は子供を産まなくなってしまうという近未来のロンドンが舞台ですが、イギリス映画は政府による市民管理というテーマが好きだなあと思って見たのはいつだったか・・・・この数年で課題とされたテーマが加速してるというか、人類が子供を産まなくなって18年という映画の冒頭で出てくる言葉は、まもなくそうなりそうだという個人的な実感と重なり沈鬱な気分になりました。
でも、今後も子供を増産し続ける国と民族があるので、子供がいなくなるというよりは、来世紀には世界中の子供がある国の子供たちになるだけのことかもしれませんね。映画についてはブログでアップ済みですので、そちらをご覧ください。

★「ブラックサイト」(「Untraceable」)---ブログにアップ済み。

★「カリフォルニア トレジャー
(「キング オブ カリフォルニア」)---頭はいいのに生活力がまるでなく、好きなことばかりして精神病院に入院し、出てきたと思ったら宝探しを始める父親、そんな困った父親ながら娘は実に素直に育ったしっかり者。両親不在の十代半ばを一人で生きてきたというからたいしたもの。そんな娘がダメ親爺に反発しながらも母親が家を出て行ってからずっといっしょにいてくれた父親の愛を思い返しながら、犯罪に連なる宝探しを手伝う羽目になる。。。この永遠のロマンティストの父親をマイケル・ダグラスが好演、娘を演じているエヴァン・レイチェル・ウッドとの親子関係がなかなかグッド。

★「影なき狙撃者」--- ブログにアップ済み。
ジョージ・アクセルロッドの脚本でジョン・フランケンハイマーがシナトラ主演で製作したサスペンス。冷戦時代の最初の熱い代理戦争となった朝鮮戦争を背景にしたスパイサスペンスで、共産主義世界が得意とした洗脳がキーワード。1962年の映画だが、当時の日本にも中国やシベリアで抑留され共産主義に洗脳されて帰国した元兵士が少なくなかった時代ではないか。いま見ても、ホラー映画などよりよほど恐ろしいと感じる。

★「リーダ」---- http://www.frida.jp/
痛切さが表現を求める魂とでもいえばいいのだろうか。
美術への評価は、難しい・・・・が、フリーダ・カーロの人生は作品なくしては語れない。そのフリーダ・カーロを演じたのは、サルマ・ハエックだ。熱演には違いないが、サルマではフリーダの底知れぬ痛みの深さは表現できないと思われても仕方ない。あれでは元気一杯の健常者フリーダになっている。
リヴェラ・ディエーゴを演じたアルフレッド・モリーナの存在感の方に拍手だが、演出の冴えは監督のジュリー・テイモァの感性。なかなか良かった。

★「アメリカンギャングスター
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 http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tydt/id329107/
ラッセル・クロウの髪型が気になった。デンゼル・ワシントンの表情が秀悦。

★「アイアンマン」--- http://www.sonypictures.jp/movies/ironman/
凡作すぎてコメントのしようがない。昨今、こうしたコミックが原作の映画があまりに安易に作られすぎていることに杞憂を感じる。ロバート・ダウニー JRを見るのは久々だったが、どうしてこういう映画にばかり出たがるのだろう。テレンス・ハワードにしても場違いな印象だし、グウィネス・パルトローにあっては途中まで秘書役が彼女だということに気づかなかったほど。ダイエットのし過ぎで印象が変わったのかもしれない。
唯一の見ものは、鉄人28号のハイテクマシーンではなく、ジェフ・ブリッジスの剃髪頭だった

★「25年目のキス」---http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD31411/
ドリュー・バリモアという女優の魅力は、その表情を見ているだけで、なんだかふんわりした温かい気持ちにさせてくれることだろうか。どの映画の彼女を観ても、ドリュー・バリモアあるところにはヤンキー娘の普遍的なチャーミングさというものがあるような気がする。ところで、この映画の高校生たち役の子達の中に、いま活躍中の若手ジェームズ・フランコを発見。台詞が一つもなく脇役の脇役でその他大勢の中の一人だったけれども、だ。そういう楽しみもまたあったかなと。

★「スピードレーサーttp://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD12504/index.html"
あまりのつまらなさに途中で眠ってしまった1本となった。原作が日本のアニメ「マッハGoGoGo」で、監督が「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟。残念ながら、原作のアニメを知らないので、このアニメで育った世代とは感想が異なるのも止むを得ないと思う。
同様に、私はアンディ・ウォーホールのポップアートのファンではないので、そういう映像には全然魅力を感じないし、映画「マトリックス」のファンでもない。レースやレーサーやレーシングカーに関心はあるので、「カーズ」のような映画なら楽しめるのだけれど、コミックはコミックとして、映画は映画として楽しみたい私は、どうもウォシャウスキー兄弟の映像とは相性が良くないみたいで、こういう映像の映画は苦手。

★「カダカ」---ブログにアップ。

★「グロームバーグ家の人々
カーク・ダグラス・・・往年の彼を知っているファンは、この映画をどんな気持ちで観ただろう・・・・
マイケル・ダグラス主演のホームドラマながら、中年となったマイケルの父親役として彼の実父であるカーク・ダグラスが好演。というか、その存在感で勝負がついたかなあと。昔、「黄昏」というジェーン・フォンダが中年になったときに、彼女の実父であるヘンリー・フォンだが映画の中でも彼女の父親役として出演した映画がありました。双方の親子の関係がこの映画によって修復されたように、名優の父や母に持って育った子供たちというのは、生育環境において親子関係を成長させるのにかなり難しいものが生じるのでしょう。伝統芸能界ではあまりないようですが、映画界ではよくあるようで、そんな親と同じ世界に進んだときの拘りと難しさ・・・・も。
カーク・ダグラスとマイケル・ダグラスの会話のシーン・・・・役柄とはいえ何だかマイケル・ダグラスの方にはまだまだこだわりがあるような感じでした。

★「妻という名の女たち」(邦画 1963年制作)
司葉子の映画というのは、実はあまり知らなかったので、若い頃の美貌も想像するだけだった気がしますが、この映画ではその美貌こそ必見ですね。司葉子(妻役)と左幸子(愛人役)という当時の人気女優に挟まれて情けない男を演じる羽目になっていたのは、小泉博という俳優。

ラストの司葉子の台詞には思わず爆笑。当時としてはまじめなシリアス映画だったのでしょうが、今観るとコメディになってしまう。それだけ女性の人生観や生き方が激変したということでしょう。
1960年代の若者や当時の大人たちの価値観だけではなく、新婚のエリートサラリーマンが住んでいた当時のアパートメントとはどんなものだったのか。その暮らしぶりはどのようなものだったのか、こういう映画を観ると分かりますね。そういう楽しみ方もできるので、こういう邦画もたまにはおススメです。

★「ゲゲゲの鬼太郎」---- この夏の「2」には緒方拳が出演するらしい。子供たちも楽しみなことだろう。

★「トランスポーター 2」----また観てしまった!何度観ても面白い。この映画でのジェイスン・ステイサムは実にかっこいいのである。監督のリュック・ベイソンもそう思ったことだろう。けれど、ジェイスン・ステイサムにとってこの映画の次の作品となった「アドレナリン」は、その発想はともかくとして、ジェイスン・ステイサム自身があまりにもかっこ悪かった。役柄とはいえどうにかしてくれ~と言いたくなるようなファッションにもとうとう付いていけなかったので、「アドレナリン」への私の評価は低い。監督誰?知らん!というくらいに。
「トランスポーター」をまだご覧になっていらっしゃらない方のために。
http://tp2.jp/

以上、7月5日現在までのリスト。 


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