月光院璋子の映画日記

気ままな映画備忘録日記です。

「パーフェクト ストレンジャー」(原題「Perfect Stranger」)とジョヴァンニ・リビシ

2008年12月21日 | ◆ハ行&バ・パ・ヴ行

このスリラーは、以前にも取り上げた気がするのですが、今回は、主演のハリー・ベリー(Halle Beerry)ではなく、またチョイ役だったブルース・ウィリス(Bruce Willis)でもなく、ある俳優を取り上げたいなあと思ったのでアップしました。

その前に、ちょっとハリー・ベリーに言及。



(現在 42歳)

『X-メン』シリーズも終わってしまいましたが、ハルー・ベリーがこうした人気作品に出演するようになったのは最近ですよね。彼女のデビュー後初の評価されることになった作品が、テレビ映画『アカデミー 栄光と悲劇』とのことですが、私はいまだ見ていないので知らないのです。が、そのとき33歳だった彼女の活躍は、まさに30代半ばから。そういう印象が大きいですね。



ボンドガールに初めて黒人女優が起用されたということで評判になった007『ダイ・アナザー・デイ』のときも35歳。いまや随分昔の映画のように感じられますが・・・・・、そこで一気にブレイクしたハリー・ベリー、映画ファンの間ではその前作にあたる映画『チョコレート』(原題「Monster's Ball」)での体当たり演技が注目を浴びていました。

このように30代に入っていきなりブレイクし活躍し始める女優というのは珍しいかなと。以後、ぐんぐん輝きを増して『キャットウーマン』(「Catwoman」)で見事な脚線美を見せたときには38歳。もうじき40歳というときで、本作では41歳。

エステや整形をして若さを維持していると言われる女優も、白人の女優の場合、この頃になるとだいぶ苦しい。結婚や出産を体験している女優さんだと、若い頃のイメージではやっていけず役柄もかなり変わってきます。けれど、このハリー・ベリーは、この頃から俄然美しくなっているぞと。しかも、自信が放つ輝きのせいで若返っている気さえします。ファンには怒られるかもしれませんが、メグ・ライアンタイプの女優と実に対照的ですね。

ハリー・ベリーは白人の母とアフリカ系の黒人の父を持ち、人種的にアフリカ系黒人と呼ばれているようですが、ブラックパンサーのような肢体は無論本人の大変な努力もあるのでしょうが、年齢を感じさせず実に見事ですよね。
そして年齢と共に増してきた知的な輝きが、彼女の若さの秘訣かなと。高齢出産にも関わらず、ますます若くなり、いまや繊細な役柄を演じると実にチャーミングです。そんな彼女を起用した本作ゆえに、ただのスリラーでは終わらなかったとも思えます。

監督、ジェームズ・フォーリー(James Foley)!
さすがに精神分析医になりたかったという監督です。
ハリー・ベリーの表情も、実に繊細な表現でした。

が、今日、ご紹介したいのは、
そんな彼女の同僚役で出演しているジョヴァンニ・リビシ(Giovanni Ribisi)の方なんです。

本作のラストのどんでん返しのどんでん返し。そこまで観客をぐんぐん引っ張っていくのは、やはり脚本や監督の演出の冴えともいえるでしょうが、個人的にはこのジョヴァンニ・リビシの功績は大きいと思う私。ラスト、強権的な男性像をちらっと出してみたかっただけなんでしょうが、それが本作の悲劇性を高めたとも言えるので、彼のその繊細な演技に拍手。

主演級のタイプには見えない俳優ですが、なかなか計算された表情を作る俳優だなあと以前から注目している一人ですが、このスリラーを見るのは二度目か三度目ながら、心憎いほどの繊細な演技でハリー・ベリーを上回っていたように思えますね。まだ若いけど。

1974年生まれなので、いま34歳。
本作では、33歳ということになりますが、ハリー・ベリーが7歳も年上だとは思えないほど、このジョバンニの存在感はなかなかでした。脚本もいいけれどォ・・・(笑)

得がたい俳優だと思いますね。
まだ若いけれど、今後がとても楽しみな俳優です。


本作については、以下、ご参考までに。
  ↓
★http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD11164/
http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/perfectstranger/


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