ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード Billboard All American Top40 1988年2月13日付 ティファニー Tiffany - Could've Been

2024-02-11 22:37:59 | 1988年ビルボードTop40
1988年ビルボード Billboard All American Top40、1988年2月13日付、2週目の1位はTiffanyの"Could've Been"。Tiffanyですがアメリカ出身のポップス歌手。初のヒット曲"I Think We're Alone Now"がNo.1を記録、続くシングルのこの曲で、2曲連続のNo.1達成です。

2位は4位からアップ、Exposeの"Seasons Change"。Exposeですが、アメリカ出身の女性ポップスボーカルグループ。デビューアルバム『Exposure』からは、最高位5位→5位→7位と3曲連続のTop10ヒットを記録、この曲で4曲連続のTop40ヒット、Top10ヒットで、3曲目のTop5ヒット、初の2位まで上がってきました。

3位は5位からアップ、Rogerの"I Want To Be Your Man"。Rogerですが、アメリカ出身のファンクミュージシャン・プロデューサー。本名はRoger Troutmanで、もともとは兄弟でZappというファンクバンドで活躍、R&Bチャートでは人気でしたが、レギュラーチャートでのTop40ヒットはありませんでした。その後ソロ活動を開始、R&B界では、数々のヒットを持っていましたが、レギュラーチャートではこの曲が初のTop40ヒットで3位まで上がってきました。

4位は6位からアップ、Eric Carmenの"Hungry Eyes"。この曲は映画『Dirty Dancing』挿入歌。Eric Carmenですが、まずは、70年代初めから、ロックポップグループRaspberriesのリードボーカルとして活躍、4曲のTop40ヒットを出してグループは解散します。その後ソロに転向、この曲までにソロで7曲のTop40ヒット、最高位2位の大ヒット曲"All by Myself"に続く2曲目のTop5ヒットになりました。

5位は7位からアップ、Pet Shop Boys & Dusty Springfieldの"What Have I Done To Deserve This?"。この曲はPet Shop Boysのセカンドアルバムの収録曲。Pet Shop Boysですが、イギリス出身のポップデュオ。"West End Girls"がいきなりNo.1を記録、この曲で4曲目のTop40ヒットで、2曲目のTop5ヒットとなりました。そしてDusty Springfieldですが、1960年代にデビューしたイギリス出身のベテランソウルシンガー。初のTop40ヒットは1963年にまでさかのぼります。60年代に合計10曲のTop40ヒットを持っていますが、1969年に最高位24位を記録した"Brand New Me"以来、Top40ヒットは出ていませんので、実に19年ぶりのTop40ヒット、Top5ヒットとなると、1966年に最高位4位を記録した"You Don't Have to Say You Love Me"以来、22年ぶりのTop5ヒットとなりました。

この週2週目の1位はTiffanyの"Could've Been"。1位はこの2週間、年間チャートは第8位。初のヒットでNo.1を記録した"I Think We're Alone Now"が年間チャート18位でしたので、それを上回る大ヒットになりました。

Tiffanyですが、アメリカカリフォルニア・ロサンジェルス出身のポップス歌手。デビューは1986年。1971年生まれなので、15歳でデビューした新人女性ボーカリストです。

1987年にリリースしたデビューアルバム『Tiffany』からのセカンドシングルで初めてのヒット曲"I Think We're Alone Now"が1週間ですがNo.1となる大ヒットとなります。こちらをご覧ください→→→

デビューアルバムから、"I Think We're Alone Now"に続くシングルがこの曲"Could've Been"で、前述のように2曲連続のNo.1となりました。

"Could've Been"の作者はアメリカのシンガーソングライターLois Blaisch。プロデュースはアメリカのプロデューサーGeorge Tobin。George Tobinですが、Kim Carnesや、Robert JohnのNo.1ヒット "Sad Eyes"などのポップス系の曲のプロデューサーとして有名な方です。

初めての大ヒット"I Think We're Alone Now"は、ジャネット・ジャクソンを頂点とする女性ボーカルによるダンス・ポップスの流行の波に乗ってヒット、さらには、15歳という若さが話題になって大ヒットに結びついたところもあったとは思います。

この"Could've Been"は、前シングルからは一転、しっとりと、じっくり聞かせる曲での勝負でしたが、この曲が実によかった。この曲が作られたのは1987年ですので、Tiffanyでさんはこの時まだ16歳、とても16歳とは思えない、素晴らしいボーカルを聞かせてくれました。年間8位にふさわしい名曲でした。


今週 先週 song / artist
1 1 COULD'VE BEEN / TIFFANY
2 4 SEASONS CHANGE / EXPOSE
3 5 I WANT TO BE YOUR MAN / ROGER
4 6 HUNGRY EYES / ERIC CARMEN
5 7 WHAT HAVE I DONE TO DESERVE THIS? / PET SHOP BOYS & DUSTY SPRINGFIELD
6 3 NEED YOU TONIGHT / INXS
7 2 HAZY SHADE OF WINTER / BANGLES
8 8 SAY YOU WILL / FOREIGNER
9 11 DON'T SHED A TEAR / PAUL CARRACK
10 15 SHE'S LIKE THE WIND / PATRICK SWAYZE(FEATURING WENDY FRASER)
11 16 NEVER GONNA GIVE YOU UP / RICK ASTLEY
12 19 FATHER FIGURE / GEORGE MICHAEL
13 9 TUNNEL OF LOVE / BRUCE SPRINGSTEEN
14 14 EVERYWHERE / FLEETWOOD MAC
15 13 I LIVE FOR YOUR LOVE / NATALIE COLE
16 23 CAN'T STAY AWAY FROM YOU / GLORIA ESTEFAN AND MIAMI SOUND MACHINE
17 20 PUMP UP THE VOLUME / M/A/R/R/S
18 27 I GET WEAK / BELINDA CARLISLE
19 26 I FOUND SOMEONE / CHER
20 21 POP GOES THE WORLD / MEN WITHOUT HATS
21 25 PUSH IT / SALT-N-PEPA
22 10 I COULD NEVER TAKE THE PLACE / PRINCE
23 29 JUST LIKE PARADISE / DAVID LEE ROTH
24 12 THE WAY YOU MAKE ME FEEL / MICHAEL JACKSON
25 18 GOT MY MIND SET ON YOU / GEORGE HARRISON
26 32 ENDLESS SUMMER NIGHTS / RICHARD MARX
27 31 LOVE OVERBOARD / GLADYS KNIGHT & THE PIPS
28 17 TELL IT TO MY HEART / TAYLOR DAYNE
29 22 CANDLE IN THE WIND / ELTON JOHN
30 35 BECAUSE OF YOU / COVER GIRLS
31 34 BE STILL MY BEATING HEART / STING
32 33 853-5937 / SQUEEZE
33 39 OUT OF THE BLUE / DEBBIE GIBSON
34 38 I WANT HER / KEITH SWEAT
35 41 HYSTERIA / DEF LEPPARD
36 48 MAN IN THE MIRROR / MICHAEL JACKSON
37 44 THE DOCK OF THE BAY / MICHAEL BOLTON
38 28 HONESTLY / STRYPER
39 24 CRAZY / ICEHOUSE
40 50 ROCKET 2 U / JETS

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28 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
デビューから2曲連続№1 (hannah)
2024-02-12 00:40:57
星船さん、こんばんは。
Tiffanyデビューから2曲連続の№1ですね。
70年代ではA.Gibbの3曲連続がありました。
80年代ではグループのMr. Mister以来でしょうか。
すぐ後にもSAWプロデュースの男性ヴォーカルでいますね。
1stシングルはデビューにふさわしいポップな曲でしたが、2ndシングルではしっとりと聴かせてくれました。
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16歳でのデビュー (星船)
2024-02-12 07:12:45
hannahさんおはようございます。
そうですね、デビューから連続、ってなかなか難しいですね。普通は、アンディ・ギブのように、お兄さんたちの大ヒットに続く状況でのデビューのような、特別なものが必要なのでしょう。
特にバックもなく、目立った音楽活動もしていない中でのTiffanyの16歳でのデビュー2曲連続の1位は立派です。
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思い出に抱かれて (音時)
2024-02-12 08:13:14
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/24587553.html
当初マネージャーサイドは「ティファニーはまだこの歌を歌えるような年齢ではない」と思ったところ、ティファニー自身が「私、歌います」と言って見事に歌いこなしました。
この曲を訳すのには、Could've Been="仮定法過去完了"ということで英文法について再度勉強・確認しました(^_^;)。
*********
基本のかたち「could have + 動詞の過去分詞」
意味
「一定の条件が整えば~できたのに(実際はしなかった)」
「一定の条件が整えば~でありえたのに(実際はそうではなかった)」

過去の時点でその可能性や能力はあったからやろうと思えばできたけど、そうしなかったことを語るときに使われます。
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人気は続かず (星船)
2024-02-12 11:45:55
音時さんこんにちは。
英文法について、勉強になります。ありがとうございます。
歌詞を見てみると、「この歌を歌えるような年齢ではない」、というのはよくわかります。これで16歳ですからこの後どんな凄い活躍するのだろう、と思いますよね。でもあまりに早い人気上昇は、あまりいい影響を出さなかったのかもしれません。人気はこの後は続かなかったですが、今も歌手を続けているようですね。
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Unknown (かんた)
2024-02-12 12:17:00
>hannahさん

揚げ足をとるようで、申し訳ありません。
Mr.ミスターの『ウェルカム・トゥ・ザ・リアル・ワールド』はセカンド・アルバムです。
そして彼らの初の全米№1シングル『ブロークン・ウィングス』はデビューから数えてサード・シングルとなります。

>目立った音楽活動もしていない中でのTiffanyの16歳でのデビュー

Wikipedia先生によると、彼女は14歳のころからちょくちょくテレビ番組で歌声を披露していたそうで、なかでも『スター・サーチ』というオーディション番組で準優勝したことがきっかけで、彼女の知名度はアップしたとのこと。
ちなみにティファニーのお母さんは、彼女をカントリー歌手にさせたかったようです。
プロデューサーであるジョージ・ドービンはそこに目を付けたかどうかは知りませんが、母親を説得する際、「彼女は第2にロレッタ・リンになる」と言いくるめて、ティファニーのレコーディングを許可させたようです。
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Unknown (太ったボンジョビ ( о´∀`о))
2024-02-12 17:19:20
テハニーに関しては「二人の世界」で概ね書ききっていましたので、けふのパソコン作業時にアルバム「テハニー」を流してみましたぞ😃
A①は身に入らなかったけど、A②とA③は割と良かったです。その後はパソコン作業に身が入ってしまい、覚えておりませんが、やはりやかましいスタンディングゼアとこのクドブビーンが良いようですた。
女性ソロのデビューアルバムを通しで聴いてみる❗これはあのニックスさんのベラドナ以来かな?とまたまた引き合いに出してしまったマニヤの私、下地が分厚すぎるニックスさんと較べるのは卑怯ですが、そこまでさせたテハニーさん、イイじゃないですか(日蔭せんせい風)☺️
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George Tobin (hannah)
2024-02-12 18:09:11
星船さん、こんばんは。
プロデューサーのG.Tobinですが、仰るようにK.Carnesの♪More Love♪とかS.Rbinsonの♪Being With You♪をプロデュースしていますね。
♪More Love♪のオリジナルはMaraclesなので、S.Rbinsonと関わりが深そうに思いましたが、Tiffanyもプロデュースするなど、幅広いですね。
タイトルの♪Could've Been♪=仮定法過去完了ですが、50年程前の中学の英文法を思い出しました。
歌詞の内容はWhitnyの♪Didn't We Almost Have It All♪に似ているでしょうか。
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Pagesも (星船)
2024-02-12 19:58:21
かんたさんこんばんは。
Mr. Misterですが、このグループ名になる前にはPagesというバンドを結成していたのですが、このバンドも、ファーストアルバムも、ヒットしていませんので、新人みたいなもの、アンディ・ギブの鳴り物入りでのデビューとはだいぶ違う状況にありながらの2曲連続1位は立派でした。
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Tiffanyのアルバムは (星船)
2024-02-12 20:03:48
太ったボンジョビさんこんばんは。
私もそもそもアルバムはあんまり聞かないので、女性ボーカルのアルバムで通して聴いたのは、もしかすると私もスティービー・ニックス以来かもしれません。『ベラ・ドンナ』は参加ミュージシャンも豪華でしたね。
そうですか、Tiffanyのアルバム良かったですか。私もこの機会に聞いてみようかしらん。
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「Didn't We Almost Have It All」は (星船)
2024-02-12 20:15:19
hannahさんこんばんは。
"More Love"は懐かしいですね。「ベティ・デイビス」の特大ヒットのちょっと前でしたか。Miraclesの67年のヒットですね。最高位は23位、キム・カーンズのカバーの方がヒットしました。
「Didn't We Almost Have It All」は、「私たち もう少しですべてを手にしてた」ですか、そういえば内容は近いですか。
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