ダプネー

傷つくのが嫌だと
逃げてばかりいたら
とうとう　ここまで来た

誰もいない　白い氷原の真ん中で
おれは　ありもしない薪をかかげ
青い氷を燃やす　ただひとり

おれだけが　太陽でありたかった
おれだけが　正しくありたかった
おれだけが　掟でありたかった
誰も　おれを傷つけることは許さない
そのために　世界を滅ぼした
おれ以外の者　すべてを殺した
誰もいない　世界の中で
おれだけが　一番えらい
もう誰も　おれを傷つけることはできない

ダプネー
二度とは　帰って来ないのか
おれの元に