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わたしの拙い小さなファンタジーにここまで付き合って下さった皆さん、ありがとうございます。
ウジェーヌ・ポル、誰も知らない王様のお話は、一応、これでおしまいです。これまで七日間に紹介した七つのお話をまとめて、「薔薇のオルゴール」と、ここで改めて名付けたいと思います。地下室の扉を開けると、そこから不思議な音楽が聞こえる。それは不思議な、薔薇のオルゴールのようだ。そんな感じで。
この、ポル氏が住んでいた国は、どこにあるんでしょうね。どこか、フランス風な雰囲気がありますが、ちょっと違う気がします。一応説明しておきますけど、ペール・ノエルというのは、フランス語で、サンタクロースのことです。
まあ、誰も知らない王様のいる国ですから、誰も知らない国なんでしょう。
誰も知らない国の、誰も知らない王様にも、亡くなったあと、おくり名が贈られます。
ノエル・ミカール、木漏れ日の微笑み王。
ウジェーヌ・ポル、春風のささやき王。
誰も知らないけれど、金の鍵だけは覚えている。すべての王様の名前を。
これまでにも、きっとたくさんの誰も知らない王様たちが、金の鍵の導く地下室で、ずっと楽器を弾いてきて、国の時計を回してきたんでしょう。
なお、このお話は最初、それぞれを一日に上下二回に分けて紹介していこうと思っていましたが、煩瑣になると思い、一日に一回の更新で、いっぺんに紹介することにしました。戸惑った方もいらっしゃるかもしれません。おわびします。今日からはまた、しばらく、一日二回の更新になります。
カテゴリ「薔薇のオルゴール」には、これからも、私の書くメルヘンやファンタジー、それに関する絵や、また他の名作童話に関するエッセイその他、いろいろな試みを、盛り込んでいきたいと思います。これからもよろしく、お付き合いくださいませ。
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補足。2013年1月24日、総合タイトルを「薔薇のオルゴール」から「ガラスのバイオリン」に変更いたしました。