芳園平吉輝
アマテラスは、父イザナギが黄泉の国から戻ってきたとき、身を清めようと左目を洗った時に生まれた。良い子を得たと喜んだ父はアマテラスを高天原の支配者にした。ある時弟スサノヲが高天原にやってきたとき、アマテラスはスサノヲに逆心があると見て武装した姿で迎えたが、スサノヲに悪意がないことが証明されたので、高天原に彼を入れた。するとスサノヲは調子に乗って高天原で乱暴狼藉を働いた。怒ったアマテラスは天の岩戸に隠れてしまった。すると世界は暗黒に包まれた。困った神々は知恵を出し合い、協力し合ってアマテラスを岩戸の中から引っ張り出した。
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暴虐を働いて女を馬鹿にする男に対して、女性がとれる唯一の反逆の手段と言ったらこれでしょう。もう嫌だと言って何もかもをやめて隠れてしまうのです。だけどただそれだけでみんなが困る。女性がしてくれていることで、みんなが本当に助かっているからです。男にとっても、大切な女性がいなくなることは、太陽がなくなることに等しい。だからいろいろ策を弄して取り戻そうとするのですが。渋々ながらも出てきてくれるうちはいい。どうしても出て来れなくなったらどうするつもりなのか。