
ジャン・フーケ、15世紀フランス、北方ルネサンス。
これはジャンヌ・ダルクを見殺しにし、彼女から功績を奪った男である。この男がやったとして伝えられていることは、実際にはジャンヌが彼に教えたことばかりだったのだ。いかにもこずるそうな顔をしているであろう。これは女がやった崇高な仕事を横から奪って自分のものにし、偉そうな顔をしている卑怯な男の見本だ。こんな男はあふれるほどいる。すべての男が、こういう男のために働いていると言っていい。このように、男が今までやってきた良いことの半分以上は、女がやったことだと言えるのだ。いずれそれは正しい結果となってそれぞれに返ってゆくだろう。