日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 21:49:36 | 居酒屋
鹿児島の街に戻りました。投宿して四夜連続の天文館へ繰り出します。今度こそ正真正銘の最後になるであろう今夜は、原点回帰で初日に訪ねた「分家無邪気」を再訪します。何も同じ店をというなかれ。教祖おすすめの「菜菜かまど」にするかどうかで迷いはしたものの、天文館で最後にいただくなら何かと考えた時、「菜菜かまど」の丸いつけ揚げよりも先に浮かんだのが、この店の味噌おでんと鳥刺しでした。そもそも今夜鹿児島に泊まったのもその場のひらめきだったのですから、ここは最後までひらめきに従うべきと判断した次第です。

★分家無邪気
三岳・岩いずみ・伊佐美・伊佐大泉
突き出し二品(きびなごフライ・ポテトサラダ)
おでん二品
地鳥刺
ゴマカツオ
キビナゴ燻製(おごり)
コメント

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 20:03:40 | 九州
さて、この展開を予想できた方はどれだけいらっしゃるでしょうか。結局鹿児島滞在を一晩延ばすことにしました(オイオイ)
理由はただ一言、そんな気分になったからということです。必ずしも鹿児島に未練があったわけではなく、むしろフェリーに乗る前、別れの挨拶代わりに港から桜島を眺めた時には、ここで切り上げればまさに有終の美で、これ以上の終わり方はないだろうと思ってはいたのです。ところが、それから鹿児島港を出航しても、これが最後という実感が湧かず、むしろ今夜も鹿児島にいる自分の姿が浮かんできたとでも申しましょうか。船が桜島へ着いた頃には正反対の結論が出ていました。フェリーに乗ったのは、ただ宮崎へ向かうためではなく、大隅半島から桜島の夕景を眺めるという目的もあってのことだったため、航送料が無駄になるということもなく、今は宮崎へ行くつもりでいたことをすっかり忘れ、鹿児島宿泊ということで完全に納得しきっています。我ながら単純な人間です。
正直なところ、同じ町に四連泊もするよりは、趣向を変えて宮崎に泊まりたかったという考えはあるのです。ただ、桜島から移動するなら宮崎よりも鹿児島が断然近いこと、昨晩思わぬアクシデントで不完全燃焼に終わってしまったこと、そして何より鹿児島の呑み屋の充実ぶりが決め手になりました。三日も滞在すればさすがに飽きるだろうと思っていたはずが、今日行く店を考えろといわれれば即座に二つか三つは出てくるほどで、この充実ぶりからすれば宮崎よりも鹿児島に軍配が上がってしまうのは仕方のないところではあります。別に宮崎を毛嫌いしているわけではなく、近くに天文館という偉大な呑み屋街があることによってその影に隠れてしまうということで、例えるなら仙台と山形の関係に似ています。
唯一の問題は、もともと宮崎を通って熊本まで行くつもりが、終わってみれば一歩も先へ進まなかったということです。これについては、もう四日目ということもあり今夜は適度な時間に切り上げて、明日はその分早起きして先へ進み、その日のうちに宮崎、熊本と駒を進めてしまう方向で考えています。仮に宮崎止まりで終わったとしても、そのときは長崎と福岡のどちらか一方を切ればよい話なので、まだ焦ることはないでしょう。いずれにしても、復路に山陽を通る案はなくなり、九州内で完結することがほぼ確実になってきました。
コメント

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 18:49:58 | 九州
やや北上して、国道沿いの小さな漁港から桜島を望みます。こちらの夕景は錦江湾の真ん中に桜島が浮かぶという左右対称の絵柄になっています。水銀灯が一つ灯った漁港は静かで、時折通る車が去れば秋の虫の声が聞こえて、空が暗くなるにしたがって夜空に星が現れてきます。先ほどのような意表を突く演出はないものの、これはこれで趣があってよいものです。
コメント

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 18:30:29 | 九州
港から桜島を半周して220号線に合流し、沿道の道の駅から夕景を望みます。ここから望む夕景は桜島を右手に置き、左手にある大隅半島の境目で残照が空を染め、そこからこちらへ向かって海岸が弓なりに近づくという左右非対称の絵柄をしており、手前に浮かんだ二艘の小さな漁船もよい点景になっています。指宿スカイラインからの眺めにしてもそうですが、左右対称の台形をした桜島だというのに、点景次第で非対称にも見えるというのが意外です。
コメント

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 17:37:30 | 九州
桜島フェリーで大隅半島へ渡ります。高速道路やら燃料高騰やらに押されて全国各地のフェリーが青息吐息の中、24時間運航でラッシュ時は10分間隔という盛況ぶりは大したものです。
コメント

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 17:29:11 | 九州
鹿児島市内に戻りました。フェリー乗り場へ向かう前に、新港からもう一度桜島を望みます。
鹿児島に毎年足を運んでも、三日間腰を据えたのは初めての経験でした。これまで気付かなかった風土と文化に触れ、天文館の酒場を味わい尽くして、最後は夕日を浴びた桜島で締めくくれるのですから、まさに有終の美以外の何物でもありません。時間が押すのを承知で滞在を延ばした甲斐はありました。
コメント

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 16:18:07 | 九州
指宿スカイラインに乗り、展望台から鹿児島市街と桜島を望みます。鱗雲がたなびいて遠景もかすみがちだった昨日に対して、今日は桜島の山肌がはっきり見渡せる快晴です。三日続けて眺める景色とはいえ、天候と時間帯によって見え方が全く違うため、何度足を運んでも飽きることがありません。
コメント

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 15:12:54 | 九州
知覧の町に入りました。ある意味予想通りの結果ながら、武家屋敷はあまりに観光地然としていて自分の好みには合わず、駐車料と入場料を払ってまで訪ねる気にはならずにあっさり通過。その武家屋敷などよりはるかに目を見張るのが、辺り一面黄金色に輝く田圃です。空は高く晴れ、黄金色の稲穂が頭を垂れて、そこを赤とんぼが飛び交う様子はまさに秋そのものといった感があります。これが東日本や北陸なら、九月の中旬下旬あたりであらかた刈り取られているでしょう。南国の収穫が遅いということを今更ながら知りました。
コメント

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 14:38:44 | 九州
予想通りというかなんというか、枕崎から指宿、さらには大隅半島までを縦断する拡大策は破綻が濃厚となったため、ここで再度の予定変更を行います。この後は知覧の町を見物してから引き返し、馬鹿の一つ覚えで指宿スカイラインを通って、鹿児島から桜島フェリーで大隅半島へ渡ります。もう少し時間稼ぎをすれば今夜も鹿児島に泊まれはするものの、三連泊して天文館を味わい尽くした感があるのと、大隅半島から桜島越しの夕日を眺めたいということもあり、あえて鹿児島市街を後にするつもりです。そのときになって気が変わる可能性はなきにしもあらずですが…
コメント

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 14:26:40 | 九州
ほどよく汗をかいた後は、名水百選の一つ「清水の湧水」で喉を潤します。田畑が散らばる小さな集落の一角、小高い崖の麓に小さな神社が置かれ、その脇に掘られた水路からこんこんと湧くのがこの名水です。水面は鏡のように静かでも、すぐ先では流れる水が音を立てていることからして、かなりの湧水量があるのでしょう。水路は鬱蒼とした楓の木立に覆われて昼から暗くて涼しげです。流れる水の音とツクツクボウシの声を聞きつつ喉を潤せば、冷たい水がなおさら身体に染み込んでくるようです。
コメント

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 13:03:31 | 九州
225号線を走って川辺に着きました。気温は24度、昨日に続いて暑からず寒からずよい気候です。驚いたことに、桜の木がすっかり葉を散らして裸になっています。その一方で稲穂が黄金色に輝き、木立ではツクツクボウシが鳴いているのですから、南国の季節感は都会のそれとは大きく違っているようです。
コメント

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 11:22:56 | B級グルメ
朝食兼昼食は枕崎でと思っていたところへ、渡りに船で新港の市場に食堂があったためこちらを選択。これなら枕崎をパスして時間を稼ぐこともでき好都合です。三軒並んだ食堂の中から選んだのは「新港食堂」で、寿司刺身と麺類丼物ご飯物を一通り取り揃えた品書きと店の雰囲気が市場の食堂らしく、首折れ鯖、秋太郎と地物の魚を使った刺身定食も1000円前後からと手頃。鹿児島での昼食の選択肢がまた一つ増えました。

新港食堂
鹿児島市城南町37
099-224-4654
コメント

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 10:58:51 | 九州
鹿児島市街を出る前に、一昨日訪ねた新港の突端から桜島を望みます。フェリーに乗り遅れるという誤算が起きない限り、港から真正面に眺める桜島はこれで見納めになります。また来年お会いしましょう…
コメント

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 10:23:34 | 九州
出発します。結局かなりの詰め込み型を選択することになりました。川辺、枕崎の順で薩摩半島を横切り、そこから東へ進んで指宿へ行くというのが大まかな行程で、昨日行き損なった場所をなぞるばかりか、さらにそこからフェリーで大隅半島に渡るなどという拡大策を用意しています。宮崎まで一日かけて移動する行程をいくつか検討はしたものの、宮崎に着くのが早くなりすぎたり、無味乾燥な移動ばかりになったりしていずれも決め手に欠け、残ったのがこの大幅な拡大策だったという次第です。昨日一日かけて指宿まで往復するのがせいぜいだったというのに、これほど詰め込んで実行できるのかは自分自身半信半疑ながら、少なくとも計算上不可能ではないのです。山川16時発のフェリーが最終便となるため、これを逃すと鹿児島まで引き返さなければならず、そうなると鹿児島にもう一泊という悪魔のささやきが聞こえてくるでしょう。それはそれで悪くはないのですがね…
コメント

色づく秋の九州へ 五日目

2012-10-03 09:23:17 | 九州
活動を再開します。鹿児島市内の空は雲一つなく晴れわたり、これで三日連続の快晴です。週間予報では、帰着までの六日間も全て快晴と予想されています。一晩休養して、万全とは行かないまでも体調はかなり回復したため、再び心置きなく活動に注力できそうです。
さて、本日の行動予定についてなのですが、宮崎を通って熊本まで行くという予定を改め、宮崎まで移動して一泊ということにしたいと思います。直行するならともかく、宮崎経由で熊本ということになるとかなりの駆け足になってしまうというのが理由です。これにより日程はさらに一日後ろ倒しということにはなるものの、水曜が宮崎、木曜が熊本、金曜が長崎で土曜が福岡、最後は日曜のフェリーで帰路につくということになれば、時間配分としてはむしろ理想的と判断しました。ただし、どこを通って宮崎へ行くかはまだ決めかねているところです。例によって外の空気を吸いつつ地図を広げて考えます。
コメント