日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

色づく秋の信濃路へ 2012Part2

2012-10-20 22:23:58 | 居酒屋
二軒目は前回も訪ねた駅前の「治右衛門」を再訪します。信州らしく山と川の食材を揃えた「ながい」に対して、こちらの主役は佐渡の魚です。山国で魚というのがやや不釣り合いながら、長野から真北に向かって山と海をそれぞれ一つ越えれば佐渡なのですから、あながち縁もゆかりもない場所というわけではなく、これはこれで悪くありません。紙一枚の両面を使った日替わりの品書きは、片面に十種ばかりの魚が大書きされ、もう片面にその他の肴が二段組みで並ぶという構成で、力強い筆文字は店主の無骨な風貌をそのまま形にしたかのようです。高級魚はそれなりのお値段ながら、大衆魚を含めて価格設定はすこぶる良心的で、わさび菜、きのこおろしなど地の食材も交えた品書きにはてらいがなく、山の幸と海の幸とのバランスを重視する向きには、この店を選ぶのが一番かもしれません。白木で統一された明るく清潔な店内と、鏡のように磨かれた厨房も気持ちよく、折に触れて立ち寄りたいと思わせてくれる店の一つです。

治右衛門
長野市南千歳町1-9-1 7奈佐ビル1階
026-227-2000
1730PM-2400AM(月曜定休)

豊賀
お通し(ヅケ)
キンメダイうす造り
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色づく秋の信濃路へ 2012Part2

2012-10-20 20:51:27 | 居酒屋
何度か通ったといっても、長野で以前訪ねた呑み屋を数にすればたかだか四軒に過ぎません。とはいえ、一、二年に一度の機会と思えば、それだけ手駒があれば必要にして十分ともいえます。その中から本日は原点に回帰し、長野で初めて訪ねた「居酒屋ながい」を再訪します。
原点回帰などといいながら、実は最初からこの店を訪ねるつもりでいたわけではありません。今回は素通りして他の店へ行こうとしたところ、いざこの店の前を通りがかかると、挨拶代わりに軽く一杯引っかけて行くかと心変わりしたというのが真相です。それでは素通りしようとした理由は何かといえば、「男はつらいよ」の初代おいちゃんこと森川信を思わせるような気風のいい親方が、静かに呑みたいときにはやや不向きに感じられたとでも申しましょうか。酒に対する造詣の深さは先週訪ねた「よゝぎ」の店主と同じでも、飄々とした「よゝぎ」の店主に対し、こちらの店主は少々アクが強いのです。とはいえ、挨拶代わりに寄って行くかと思い立ったのも店主の人柄ゆえなのですから、よくも悪くもそれだけ存在感が大きいということなのでしょう。
冬場に訪ねた初回、初夏に訪ねた二度目に対して今回は実りの秋、当然ながら品書きは全く違い、小鮒、タニシ、イナゴに蜂の子と秋らしい肴が並びます。海の幸と比べてしまえばどれもいたって地味な食材とはいえ、その地味なところがよいのです。兎追いし彼の山、小鮒釣りし彼の川と唄われたのは、他ならぬ信州の情景でした。そんな情景を思い浮かべつつ地酒をあおれば、旅情も俄然高まってくるというものです。

居酒屋ながい
長野県長野市南千歳2-15-17 高山ビル1F
026-227-9567
1600PM-2200PM(LO)日祝日定休

豊香・マルキ・本金・梅乃宿
お通し
小鮒・里芋きのこ煮・きのこおろし
タニシ汁(おごり)
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色づく秋の信濃路へ 2012Part2

2012-10-20 20:27:43 | 甲信越
三月以来となる長野の街に着きました。この後は例によって酒場めぐりへ繰り出します。先週以来再訪ばかりで新規開拓を一つもしていない信州の旅ですが、今夜の酒場についても同様の方針をとるつもりです。何度か通ってある程度候補を絞れるようになったというのが理由で、奇をてらって失敗するより、以前訪ねた店をもう一度選んだ方がよかろうと考えています。必ずしも失敗を恐れているわけではなく、同じ店に二度三度と通って初めて分かるよさを味わうのが真の目的です。風邪気味は相変わらずながら、今は清酒の最盛期だけに、万全でないなりにも十分楽しめるのではないかと期待しています。
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色づく秋の信濃路へ 2012Part2

2012-10-20 20:05:18 | 甲信越
定点観測で朝陽駅を訪ねます。切妻の妻面を玄関にした背の高い木造モルタル駅舎は健在でした。二つ隣の柳原駅の建て替えという非常に残念な出来事があっただけに、この古きよき木造駅舎には末永く活躍してもらいたいと願わずにはいられません。
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色づく秋の信濃路へ 2012Part2

2012-10-20 19:23:06 | 甲信越
山を下り、須坂を過ぎて長野市街に入りました。善光寺平の明かりを真正面に眺めて下る車窓が秀逸でした。
出発からの走行距離が300kmを超えたところで給油を済ませます。オドメーターはあと300km少々で12万kmに達しようとするところです。明日予定している行動範囲からして、この旅から帰る途中で節目を迎えることになるかもしれません。
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色づく秋の信濃路へ 2012Part2

2012-10-20 18:28:57 | 温泉
本日も五時を待たずに山の向こうへ日が落ちました。日没の後は北信を訪ねたときのお楽しみ、山田温泉の大湯に立ち寄ります。これまで何度も絶賛してきたこちらの温泉ですが、浴槽から床、壁、天井、さらには洗い場の樋まで全てに天然木を奢った贅沢な設えと、ほんのり硫黄臭が立ち上る熱い源泉は、毎度のことながら秀逸です。須坂の町から片道10km, 往復20km走る手間を考えたとしても、北信へ来たならやはりここへ立ち寄らずには終われません。
ちなみに、日中は一時20度に達した気温が日没とともにやや下がり、さらに須坂から標高を上げるに従いたちまち下がって現在10度になっています。五月に桜が咲くほどの厳しい場所だけに、朝夕の冷え込みもかなり厳しくなってきているようです。

大湯
上高井郡高山村大字奥山田3580
026-242-2314
600AM-2030PM(最終受付)第三水曜定休
入浴料300円
泉質 含硫黄カルシウム-ナトリウム塩化物泉[硫化水素型](低張性中性高温泉)
泉温 68.5℃
pH 6.9
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色づく秋の信濃路へ 2012Part2

2012-10-20 14:23:58 | 甲信越
午後の部は長電の列車撮影に費やします。鉄道愛好家としての情熱はとうの昔に失せ、長電も2000系が去って淋しくなったとはいえ、これだけ天気がよいと列車撮影がしたくなるのは、自分の根が「鉄」だからなのかもしれません。
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色づく秋の信濃路へ 2012Part2

2012-10-20 12:39:02 | B級グルメ
小布施で高速を下り市街地に入りました。六斎市なるイベントがあるらしく、驚くほどの人が出ています。もちろんこちらはそんなものを見に来たわけではありません。目当ては新栗に代わった竹風堂の栗強飯です。峠の釜めしの後では当然ながら薄味に感じられるものの、栗の風味を楽しみつつ、付け合わせの塩辛い漬物と佃煮をつつくのがよいのであって、この飯に濃い味を付けてしまっては元も子もありません。完成された味わいは、安くておいしい信州の味覚の一つです。

★竹風堂 小布施本店
上高井郡小布施町973
026-247-2569
800AM-1900PM(冬季 -1800PM)元日休業
栗強飯651円
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色づく秋の信濃路へ 2012Part2

2012-10-20 09:12:51 | 関東
腹を満たしたところで出発します。前回ここに立ち寄ったのは五月の下旬、そのときは新緑の鮮やかさに思わず刮目したものでした。それから夏が過ぎて、木々の緑はかなり色濃く、ところによっては紅葉も混じるようになってきました。
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色づく秋の信濃路へ 2012Part2

2012-10-20 08:22:38 | 関東
毎度おなじみ横川のサービスエリアで休憩をとります。中央道の諏訪湖などと違い、特に眺めがよいわけでもないというのに毎回止まってしまうのは、とるものもとりあえず慌ただしく出発し、関越と分かれてようやく先の目処が立ったところでこのサービスエリアが現れるからで、これに対して上り線のサービスエリアに立ち寄る頻度は格段に落ちます。上りと下りで利用頻度にこれほど差があるSA/PAというのも自分の中ではそう多くありません。
そして、ここに停まるときまっていただいてしまうのが峠の釜めしです。値上げで桁が一つ上がってしまい、100円という上げ幅以上の割高感は残るものの、一息ついて次へ進むというペース配分がまことに理想的で、結局は先週と同じ選択に落ち着きました。これ以上の値上げはさすがに考えものですが…
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色づく秋の信濃路へ 2012Part2

2012-10-20 05:40:14 | 関東
またしても旅支度に手間取り、結局先週とほぼ同じ出発時刻となってしまいました。昨夜の帰りが特に遅かったわけではなく、日頃の疲れがたまって旅支度もそこそこに眠り込んでしまったという次第です。職場の忙しさもさることながら、先月からほぼ毎週末が活動ということもあり、なかなか旅の疲れがとれません。しかし、これはとりもなおさず好天が続いているということでもあり、この上なく幸運なことではあります。
出発が遅れたことにより、往路は再び関越道・上信越道経由となります。渋滞予想では関越道の下りのピークが20kmと、冬場のスキー渋滞ほどではないにしても、連休ではないただの土日としてはかなりのものです。やはり、この好天で外へ出る人々がそれだけ多いのでしょう。まあ、先週程度の混みようならば渋滞のうちにも入りません。それほど先を急ぐわけでもないので、焦らず進むことにしたいと思います。
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