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人生、前向きに…!乳房再建等5回目の手術を経験して、今は既往症や趣味や猫の事など、日々の出来事を適当に綴っていきま~す。

セミナー♪

2007-10-28 | 患者会&がん友
中国新聞ホールで開催されたがん医療を考える市民フォーラム、
がんの痛みの克服をめざして』に参加してきました。

がん友のルーちゃんに誘われたので12時に待ち合わせ、
よく行くアストラルで、ランチして会場に向かった。

今日のプログラムに沿って、最初の特別講演が始まった。
「What You Should Know About Cancer がんについてしっておくべきこと」
アメリカでがん医療をされている先生のお話。
とにかく話の内容がとても面白かったです。

現在のがん治療は、手術、抗癌剤治療、放射線治療、ホルモン療法、標的療法、代替療法、免疫療法の7つ。
進行した治療の選択は、新薬、診断検査により無限の可能性がある。
その前にアメリカと日本の医療の違いは…。
①医療従事者に甘い。
②患者に甘い。
③消費者としての厳しさ・違いはない。

チームオンコロジー(腫瘍学)がんのチーム医療の定義は、
医療従事者ががん患者のニーズを考えて、
がんの治療とケアを目指して連携プレーをすること。
エビデンス(臨床試験などの研究データ)に基づいた判断が大事。
そして、ハイレベルながんの研究を目指して連係プレーが大事。

5年前の治療と今の治療では全く違うので、何を目標にするか?
それは『患者の満足』。
医師中心のがんチーム医療が、同じ病院の中でいかに同じ話をするかが、
病院を選ぶ基準になる。
例えば、この先生とあの先生は言うことが違うって言うことがあったら、
チーム医療としてその病院は成り立っていないこと。
それぞれの職種が意見を出し合って患者の治療をするのがチーム医療なので、
医者ができる範囲でいろんな人達が働いてチーム医療が成り立っていくのだ。

その心構えとして、
チームA…患者を対象に直接的に医療を提供する医師・看護師・放射線技師等の問題解決型。
チームB…主観のケア、患者の物語の能動的な聞き手である、ソーシャルワーカー・カウンセラー等の対話型ケア。
チームC…自己満足や決定を促すことで、患者のニーズを間接的にサポートし、評価的でない傾聴をする家族・友人等。
ABCのいい関係を保つには、マインドセット(心構え・思考態度)の比率を変化させるために患者の話を聞いてあげて、病気を治す満足度の高い生活の質を求めるようにする。

標準療法・臨床試験・生活の質の向上が、がんの最新医療であり、
患者は、治療の完全な納得と理解をするために、証拠・根拠になるいい医療を追求する必要ある。
そのために患者がする事は…、
①病状を全て知る
②証拠を知る
③患者が医療を知る

最高の医療を受けるための9か条
・焦らない。がんは慢性病
・医師の話に内容を取得
・医師の話をわかり易くする
・質問上手になる
・意思の話の内容を消化する
・標準治療なのか?
・治療方法を決める
・自分の希望を伝える
・恐れずに果敢にチャレンジしよう
(言葉的におかしかったらごめんなさい。自分がメモッた字が読めません)

先生が強く言われていた言葉は、
がん患者は医療従事者のいいなりにならないで、治療方法を言われたら、
それは標準治療かどうか?それをすることによってどうなるか?etc、、、
自分が納得するまで事細かに説明を求めることが大事だと言われていました。
いい医療をするには患者の満足度が大事なので、医療従事者からのおまかせの治療はNGです。
患者の主張をキチンをいいなさいと言われてました。


次の基調講演では「がんの痛みは克服できる」。
あるがん患者さんの在宅の緩和ケアについて、
投与した薬の名前の説明も一緒にしてくださいました。
先生が常に言われていた言葉は
『痛みは我慢しないで、24時間電話連絡できるようにしたこと』だそうです。
痛みを除去すれば、緩和ケアは病院でも在宅でも出来るそうです。


休憩を挟んで後半はパネルディスカッション。
「患者中心のがん医療と痛みの克服を考える」でした。
最後にQ&Aがあり、その回答を一部載せます。

Q:痛みのコントロールはできるのか?

A:医者は痛みに関してあまり関心がない。
そして、患者はモルヒネに対してアレルギーを持っている。
なので、痛みに対して薬をコントロールすれば痛みが和らぐと言う教育が必要。
アメリカでは痛みを90%以上除去しているので、治療のマネージメントが必要。
痛みをとるのが患者の権利で、モルヒネは容量の限度がない。
痛みのレベルは、頭痛や発熱と同じでとにかく痛みをとるのが大事。
そのためには痛みの変化を数字であらわして記録し、痛みをとる意識改革をする。


Q:抗癌剤治療は副作用を抑えるために薬の量を押さえてもいいのですか?

A:最初から低容量治療をすると効く薬も効かなくなるので、それはNG。
抗癌剤治療をすることによって命を縮めることがあるので、抗癌剤治療をしないという選択もある。
副作用で食事が取れなくなった時に点滴で食事を補うと命を縮めることがある。
食事はQOLを高めるものだから、もし、入院中ならパジャマで食事はせずに服を着替えて、普段の生活の状況で食事をする事をお勧めします。


Q:セカンドオピニオンはどのようにすればよいか?

A:主治医に“診療情報提供書”を書いてもらい、セカンドオピニオンをとること。
ただし、がん難民にならないために、自分が主治医に言われたことをキチンと理解し、納得した上で更に必要な場合にお願いすること。


Q:痛みをとるためには?

A:生きるために戦っているので、前向きに考えるようにする。
大体の痛みはモルヒネで取れるけど、取れない痛みがある。
それは“心理的ファクター(要素)”。
コミュニケーションが取れていないと、この痛みはとれないことがある。
なので、何がきっかけで痛みが出るか調べる。
より良い生活をするために緩和ケアを取り入れることが必要。
痛いときは痛いと言ってくれないと、医師は痛みがわからない。
緩和ケアは病院でも自宅でもどこでもできます。


Q:もう治療がないと言われたら?

A:“治療が何もない”という医師は、医師として失格。
医療従事者としての意識改革が必要。
こんな事をいう医師が問題であって、必ず何らかの治療がある。


質問内容はメモっていないので、多分こんな感じの質問内容でした。
アメリカで医療に従事している先生の回答が鋭くって、
今回のセミナーは日本で働いている医療従事者にも聞いて欲しかったです。
スパッと言って下さったので、気持ちよく聞く事ができました。


最後に本日のフォーラムのお持ち帰りメッセージ
①がんの痛みは決して我慢せず医療者に相談しましょう。
②がんの痛みの多くは、安全にコントロールできることを知っておこう。
③がんの痛みには、患者さんの状態と希望に応じた薬・投与方法があることを知っておきましょう。


今まで、海外の医療従事者の講演を聴いたことがなかったので、
今回のセミナーはすごく面白かったです。
私達患者も医療従事者に対して言うべき事はキチンといいつつも、臨床試験にも積極的に参加して、これからさらに患者の満足のいく治療が受けられるようになればと思いました。
そして、患者は病気になったら、自分の病気の事をキチンと勉強して納得のいく治療を最後まで受けて行きたいと思いました。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (splash)
2007-10-28 22:58:26
もろさま。

今日はお疲れ様。
随分と刺激になる内容ですね。
治療も日進月歩と変わっていく様子がわかります。
そして、随分と精神的に強くなってる...と実感。
情報収集をして、サバイバーになれるようがんばっていこうね。
Unknown (けいん)
2007-10-29 10:22:53
自分は今の所、健康ですが、
最近、病気になった時は、
と思うときがありますが、
もろさんと言う友達がおられると心強いですね。
splash様 (もろ)
2007-10-29 20:46:26
アメリカと日本とでは医療に対する違いがあるので、
何らかの病気を告知されたら、
患者はもっと勉強して、自分の主張を言うべきだと思いました。
本当に勉強になりました。
けいん様 (もろ)
2007-10-29 20:48:05
病気はいつやってくるか、わかりません。
なので、普段の生活であまり不摂生をしないように
お互い気を付けましょうね。
ありがとうございます (チームオンコロジー)
2007-11-12 17:09:51
たまたまこのサイトが引っかかりました。早口の講演の中できめ細やかに記録していただきありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。ウェブ (www.teamoncology.com) では掲示板を主催していますので気軽に書き込んでください。また、この講演は、「最高の医療をうけるための患者学」(講談社アルファ新書)をもとにしていますので、一度読んでいただけたらと思います。
Unknown (もろ)
2007-11-12 18:45:24
年齢を重ねると記憶力がとっても悪くなります。
なので、セミナーに行くと自分の覚えのためにメモを一生懸命にとっています。

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