A black cat and I・・・☆

人生、前向きに…!乳房再建等5回目の手術を経験して、今は既往症や趣味や猫の事など、日々の出来事を適当に綴っていきま~す。

がん患者大集会に行ってきました♪

2007-08-26 | 患者会&がん友
広島国際会議場で開催された『第3回がん患者大集会』に参加してきました。
定刻の13時になり、実行委員長から開会宣言された。
“私たちはもう痛みをがまんしない”と題して。。。
来賓挨拶の後、“がん患者と家族の思いを伝えよう”と題して、最初の講演が始まった。

一人目の荒谷氏は昭和63年に左乳房手術し、その後転移、治療を繰り返し、現在に至っています。
アリミデックスを服用されてて、食欲不振、口腔内粘膜びらん、手が赤く腫れて熱を持ち力が入らなくなったり、夜中にこむら返しをし、熟睡できなくなり、2ヶ月で服用を中止されていた。
また、別の薬を3種類服用されたけど、3ヶ月で副作用がでてきたので、中止。
緩和ケアがなかったので、副作用の苦しみを我慢しながらも治療を頑張るしかなかった。
患者にとって、副作用と戦うのはまさに生きるための戦いだ。
命ある限り、最後まで生き抜いていきたい。
最後に『看護師さんの暖かい思いやりや医者や家族に支えられて、私は奇跡の生還をした。終り良ければ全て良し!!』このような事を言われていた。

私も現在アリミデックスを服用してまだ4ヶ月しかたっていなかったので、その話にはとても興味があった。
今でこそ、少し手のこわばりがあるぐらいで、強い副作用はでていない。
また体調の変化によって、いつ、どんな副作用があるかはわからない。
同じ薬を服用されている方の体験談はとても参考になりました。


二人目の川守田氏の講演。
家族をがんで亡くされ、痛みで苦しんだ日々への思いを切々と訴えられた。
その中でWHO方式の痛みをとる方法の緩和ケアハンドブックを作成し、
患者の痛みを少しでも医師が理解できるよう緩和ケアの重要性を知って頂きたいと声を大にして強く言われていた。
WHO方式:経口のモルヒネを中心としたがんの痛み治療の国際標準。この方式に従って薬で治療すれば8~9割の人の痛みをコントロールできる。

この話を聞いた時に、わたしのがんが再発転移した時は、すでに緩和ケアが全国どこでも標準治療に組み込まれていて、痛みを我慢せずに治療することが出来るようになっているかもしれませんね。


三人目の逸見氏。
14年前に夫をがんで亡くし、がんを知って行こうと言う機運が高まってきて“月間がん”等の雑誌で色々と勉強していた。
その矢先、自身も子宮頸がんと告知される。
夫の死後、半年後の出来事だそうです。
夫が診断を受けた時にセカンドオピニオン、サードオピニオンをとらなかったことから、その重要性を訴えておられた。
最後は“患者、家族と共にがんと戦って行こう!!”
“いろんな情報を集めながら皆様のお役に立ちたい!!”と言われていました。

私が手術を受けたのは3年前。
今更振り返ってもしかたありませんが、私もセカンドオピニオン、サードオピニオンをとっていません。
その時姉に薦められたけど独居だったし、自分でどうしていいかわからなかったので、そのまま先生の言うとおりに治療を進めました。
逸見氏の言われるように、後で後悔しないように、
自分でいろんな情報を集めるのは本当に大事ですね。


四人目の中島氏。
若年性がんを克服し、現在は再発なく社会復帰を果たしている。
彼女は初診の時には告知されなくって、後日母から病名を告げられ『一緒に戦おう!!』と言われた時に『一人では病気と闘えない!!沢山の人に支えられた命』と思ったそうです。

自分より辛い治療をしている人が頑張っているので、自分も頑張らないと…。
病気を克服する事で誰にも負けない自信を身に付けよう。
この病気で沢山のことに初めて感謝した。
私を支えてくれた沢山の人に感謝。
幸せか不幸かは人が決めるのではなくって、自分が決めること。
沢山の痛みを知った分、私の庭には沢山の花が咲いている。
自分の命を自分らしく生きる…etc。

まだまだ若いのに自分の意見をしっかり持っていて、
本当に素晴らしいと思いました。
彼女は淡々と話していたけど、こちらが少し涙ぐんでしまいました。。。


第3回がん患者大集会の前半の講演後は特別企画の講演。
一人目は、内富氏の講演。
『がんになっても幸せな人生を送るために』
希望を支えるサイコオンコロジーの取り組みについて話された。
がん診断後のストレスの軌跡については、
がんと診断された時点からストレスが発生し、
あらゆる時期にうつと不安が存在する。
また、再発すると予想以上に強いストレスが発生する事。
体の痛みは予想できるが、気持ちは予想できないこと。

そんな時に家族は何をすればよいか?
1.弱音や気持ちを打ち明けられたら傾聴する事。
2.患者にとって励ましはかえって辛いことがある。
3.役割の喪失感を減らし、これまでどおりの役割、決定を委ねる。
4.尊厳を傷つけない。
5.家族も心の被害者。

緩和ケア概念の変化については、
がん病変の治療後に終末期ケアをしていたが、
今では、がんと診断された時から緩和ケアが必要だということ。
初診後の病状説明後の精神的支援。
治療中の抗がん治療の副作用の苦痛緩和。
その後の治療中心から緩和中心への移行の支援。
終末期のがんの進行に伴う苦痛緩和。

WHOによる緩和ケアの定義は、
生命を脅かす疾患に早期より痛み、身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題に関してQOLを改善する。

オピオイド(モルヒネ)に対する誤解では、
麻薬中毒(廃人)になる。
だんだん効かなくなる。
最後の手段。
意識がなくなる。
命が縮む。
と思われていたが、痛いときは積極的に訴えて痛みを我慢しないこと。
患者に言えることは相談は弱気ではなく強さであり、
患者、医師または家族等との双方向の人間関係が必要とも言われていました。


二人目は、本家氏。
『緩和ケアの広がりをめざして』
この4月に施工されました、がん対策基本法により、がん患者の療養の質の維持向上について話されました。

今までの緩和ケアは終末期に行っていたけど、
これからは早期に治療と併用して行うこと。
本人と家族だけで苦しむことなく、相談して欲しい。
痛みは中々伝わらないので、医師にキチンと受け止めて欲しい。
がん患者は心理的な苦痛があるので、心のケアが大事。
再発転移すると痛みと不安があり、不安があると痛いと感じるけど、
治療を乗り越えていくことでだんだん自信を回復していく。

緩和ケアを広げていくのに、最後に三つの事を言われた。
・地域格差がない標準治療
・正確な情報
・心のケア(全国展開できるように厚生労働省の支えが欲しい)


私も再発転移後の痛みに対する恐怖はずっと持っています。
今後、自分の病気がすすんで痛みが増してきた時、
我慢しなくてもいいような痛みの治療を望むことができるようになるんですね。



15分の休憩を挟んで後半は、あどRun太氏の歌から始まった。
「笑おうよ!」
途中から参加したから“病気を克服するために、皆笑おう!!”って言ったかどうか、わかんないけど、
歌詞の中に笑い声を入れ、皆で“アッハッハっ!”“ヘッヘッヘッ!”と
口ずさみながら、大合唱しました。


本田氏からはがん対策基本法の施工の経緯や
患者の視点でがん対策への提言を述べられました。
自身も乳がんが見つかり、闘病生活を送っていました。
記者らしくはきはきした口調でわかりやすく説明して下さった。


最後のテーマは『がん患者の心の痛み』と題してシンポジウムがあった。
コーディネーターと6名のパネラーによって、
活発な意見交換がされた。


全てのプログラムが終了し、大会アピールが述べられました。
要約すると、次の通り。
1.医師に緩和ケアの基礎知識を習得するための研修を3年以内に実施。
2.緩和ケア病棟の設置、緩和ケアチームの結成の意義付けを要望。
3.在宅での緩和ケアについての整備を急いでほしい。
4.国民に対して「がんの痛みはもう我慢しない、我慢させない」という大々的なキャンペーン等の予算を計上してください。


4時間半にも及んだ『第3回がん患者大集会』は大盛況の内に閉幕しました。
患者や家族や医療機関等に携わる方々から、貴重な意見を聞くことができました。
それぞれの思いが一つになり、それがやがてがん患者の緩和ケアの治療に役立っていくことを願っています。
第2回の大会に続き、今回もがん患者大集会に参加しましたが、
がん患者をサポートしていくために
今回は緩和ケアの事を色々と勉強させていただきました。
大成功に終った今回の大会に携った方々、本当にお疲れ様でした。
素晴らしく有意義な大会でした。
また次回も参加したいと思います。

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