A black cat and I・・・☆

人生、前向きに…!乳房再建等5回目の手術を経験して、今は既往症や趣味や猫の事など、日々の出来事を適当に綴っていきま~す。

入院三日目

2004-10-09 | 乳がん日記
おなか空いちゃった。術後の感想である。
昨夜は一睡も出来なくて朝ごはんが楽しみでしようがなかった。
前日断食していれば当然である。
朝食のおかゆを食べながら食べることの幸せを味わっていた。

食後、早速主治医の先生の回診だ。痛みはどうですか?はい、大丈夫です。いつ退院しますか?

一人暮らしなので12日にしたいと思います。はい、わかりました。ではそのように手配しておきましょう。
私の主治医の先生の話し方はとっても穏やかでわかり易く優しい。
看護師の信頼も厚くファンも多いようだ。
わかるような気がする。私も先生で良かった。

その後、乳癌の権威の先生も回診してくださる。どうですか?はい、痛みはあるけど大丈夫です。いつ退院するの?12日です。そうね!早い人は三泊四日で退院するよ。ヘッ?そんなに早いんだぁ~。確か乳癌のパンフレットにも入院日数の短縮が書いてあった。

めての入院は本当に退屈である。テレビを見ても飽きるし、問題がなければ明日退院しちゃおうかなぁ~?私が三泊四日で退院するとこの病院の入院日数の短縮記録がまた縮まるよ~!なんて、しようもない事を考えていた。

母がやってきた。実家は稲刈りで忙しいのに三日間私のマンションに泊まり私を看病してくれている。
本来ならば逆の立場なのになんて親不孝な娘なのでしょう。
なのに母は、もう少し私がしっかりして長生きしなくっちゃいけないね。
なんて私が言うべき言葉を変わりに喋ってくれた。
お母さんごめんなさい。私の方が絶対長生きしますから無理しないでね…。

お昼前に姉がまた来てくれた。7日に来て8日の朝一で出雲へ帰り、今日またお見舞いにきてくれた。
短期間に2度も長距離運転をしている。
今は一番頼りにしている姉なので母と同様余り無理をしてほしくないです。
私の治療は長丁場なので…。

丁度お昼ご飯の時間だったので一緒に食事をする。
手術も終わり元気な私の顔を見ると後は三人とも暇を持て余す。
屋上に庭園があったことを告げ、三人で屋上に向かう。ここはなんて絶景なのでしょう。
広島観光に来た人に是非この病院の屋上に上がってもらってこの素晴らしい景色を見せてあげたいと本気で思いました。正に穴場である。

しかし、病院で時間を潰すことはそんなに容易ではない。はっきり言って退屈。
母と姉も忙しい中病院に駆け付けてくれたのでここで、もう大丈夫だから帰って!その言葉を待ってましたと言わんばかりに二人は帰って行った。
ありがとう。
お母さん、お姉ちゃん。
私はもう大丈夫よ。
今は一人だけど頑張るわ。

その後テレビを見ていたら市内在住の友人がお見舞いに来てくれた。
もちろん私はノーメイク。
市内在住の友人はこの病院の常連客(?)のようですんなりと私の病室にやってきた。
右乳首がないことがばれない様にすぐさまガウンを着て誤魔化す。
病名なんか絶対に秘密である。
誰にも言うつもりはない。会話の中でも病名が絶対にわからないように言葉を選びながら話をする。
かなりお年を召した方なので私が術後は長期治療が必要!なんていうと病名を察するかもしれない。
いずれにしても手術が大変だったことがわかってくれる人は有り難い。
当然お見舞いを頂きました。後日退院祝いを渡すから待っていてね。

夕方、KANちゃん登場。
入院する前から私の事を気遣ってくれてお見舞いに来ると言ってくれていた。
夕ご飯を食べた後だったので、KANちゃんが買ってきてくれたケンタッキーの野菜スープだけを頂く。
メールでは何かあったらお互い助け合おうねと言ってくれている優しい友人である。
独居でいると身内より友人が頼りになることがこれからあるかもしれない。そんな優しい友人をもっと増やしておかなくてはね。

KANちゃんが帰ったあとはもうベッドに横になってテレビを見ることしか楽しみがない。
こんなことなら明日にでも退院しちゃおうかなぁ~!
8時頃検温と血圧を測りに来た看護師に、

“12日に退院するって主治医の先生に言いましたが、出来れば明日退院したいんです。大丈夫ですかねぇ~”
“多分問題ないと思いますよ。主治医の先生に確認してみますね。”
もう、私の気持ちは明日にでも退院して自宅でゆっくり出来るかも。
なんてワクワクしていた。

夜9時過ぎ、久々に市内在住の別の友人からメールが入る。今回の入院、手術のことは話をしていない。
彼女はこの8月末に一緒に温泉一泊旅行へ行った帰りに、ある男性の癌患者に対してもう余命が短いのに良いと言われたものは何でも試しているみたいよ。そんな事をしても無駄なのに!
なんて否定的な考えだった。私は一生懸命に生きようとしている彼の気持ちはわかる。
私は弟を癌で亡くしているので、その彼にも何としてでも生きて欲しいと願っていた……。
やはり彼女にも病名は絶対に伝えまいと思った。お見舞いに来ようかと尋ねてきたので明日退院するかもしれないので来なくてもいいと伝えた。

今日は珍しく福岡在住の友人からもメールが入ってきていた。
本当は彼女には病名をきちんと伝えておこうと思ったが、すぐに会える距離ではないので今の段階では病名は伏せておき、手術をすれば治る病気だと言っておいた。もう少し時間が立ったら詳しく説明をするから、その時は慰めておくれ。


コメント
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