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苦難の時にこそ、われわれは隣人に対して寛大であらねばならない。そうしていれば世界はわれわれにとって寛大なものになるはず。

コープさっぽろ・東北サンネットの情報開示システムに注目

2008年02月25日 | 日記
 日本食料新聞の2008年2月25日号のトップ記事の見出しは「コープさっぽろ・東北サンネット グーグル社と連携 アレルゲンや原料原産地など商品カルテ開示」というものでした。記事の内容は次のようなものです。

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 生活協同組合コープさっぽろ(札幌市西区、011・671・5826)と生活協同組合連合会コープ東北サンネット事業連合(仙台市泉区、022・771・1590)は検索サイト最大手のグーグル社と連携し今春から食品の品質情報をインターネットを通じて組合員に開示する。20日の会見で明らかにした。アレルゲンや原料原産地など消費者に関心が高い情報を提供していく。組合員が1年間に購入した商品と、個配・共同購入用の商品案内に掲載した商品を対象にする。偽装表示問題噴出、原料原産地表示の拡大要求など消費者への情報提供のあり方が問われている中で、新たな仕組みの提案だ。(以下略)
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 非常に興味深いニュースです。消費者が知りたい情報を、食品メーカーがいかに正確にスピーディーに提出できるのかが非常に重要になってきました。農林水産省による加工食品品質表示基準等の一部改正をはじめ、行政からの締め付けもどんどん厳しくなります。どのような方法が良いのか、食品メーカーは頭を痛めているところです。原料原産地、製造工程、製造工場等々、その食品に関するすべての情報を商品パッケージにすべて掲載することは不可能です。一部、冷静でないマスコミからはすべての情報を掲載しろ、という論調も見受けられましたが、現実的ではありません。
 残念ながら今回の記事では、Googleを使ってどのようにして、消費者がどのようなインターフェイスから情報を検索できるようにするのかが詳細には書かれていませんでしたが、品質情報に関する元データは「アルカナム」のようです。「アルカナム」というキーワードで検索すると、テレビゲームの情報がヒットするかと思います。食品業界における「アルカナム」とはコープさっぽろの食品の電子カルテシステムです。この電子カルテには商品の原材料に関する仕様や、製造工程図などが記載されているそうです。
 この「アルカナム」のような情報を、Googleの技術を使い、組合員に情報を提供するということが、今回の動きのようです。現在の食品業界の打破策となるか、少し興味深いです。