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AED講習のススメ

2008-08-05 22:55:26 | レッスン
先日、会社でAEDの講習を受講してきました。
秋葉原事件でかなり有名になったかと思いますが、
いまだ、知らない方も沢山いるようです。

別名“自動体外式除細動器”というのですが、医療資格のない
一般人でも、救急の場合、人命を救助することのできる
高度管理医療機器です。
一般人なら誰でも・・とは言いますが、きちんと受講した人でないと、
扱うことはできません。

会社で設置することになり、設置発起人としては受講しないわけ
にはいかないとのことで、我がチームが一丸となって、受講を
企画しました。

正直、受講会場で上半身の人形が何体もある状況を、
「人前で練習するのって、ちょっと恥ずかしいなあ・・」って
思ってました。
でも、受講終了の4時間後には、全ての人に受講してもらいたいと
思ったほど、AEDと、一般人の人命救助の威力を実感せずには
いられませんでした。

救急隊員が駆けつける約6,7分までの間に出来るAEDの使用方法、
人口呼吸の仕方、心臓マッサージの仕方、物が喉(気道)に
詰まったときの異物を取り除くやり方、止血の仕方。
いずれも的確な判断が必要となってきます。

また、救命には以下の4つの連鎖が必要です。
・早い119番通報
・早い心臓蘇生
・早い除細動
・2児救命措置(救急隊や病院での措置)
これを、「救命の連鎖」(チェーン・オブ・サバイバル)と
言います。
この4つのうち、どれか1つでも途切れてしまうと、救命効果は
低下してしまいます。


そして、間違った知識がいくつかあったこと。

TVのニュースなどで、餅を喉に詰まらせた場合、掃除機で吸引した
という話を聞いたことはありませんか?
これ、ニュースには出てこない、様々な事故が付きまとっている
そうです。
窒息しそうな状況で、パニックになっている救助の人間が、
掃除機を口の中に入れると、舌を吸い込んで、またパニックになり、
掃除機を振る。抜けない。舌根が切れ、大量出血になるそうです。

また、腕などを切って、止血をする場合、紐や棒を使用して止血を
試みますが、これも、事故が多いそうです。
というのも、止血はするものの、一部分にだけ力が入ってしまう
ので、医師が切断を余儀なくされるケースが少なくないそうです。
正しい止血の仕方は、とにかく、傷より大きいもの(タオルがベスト)
で、傷口を覆い、上から流血を止めるように強く抑える。
タオルが血で染まってしまったら、新しいものを更に上にかぶせ、
圧迫力を強める。
そしてその間は決して「血は止まったかな?」と、傷口を覗いては
いけない。
せっかく固まり始めた赤血球が、また流れ出してしまうそうです。


流血した人を救助する場合、生血には絶対触ってはいけない。
必ず手袋か何かで手を覆うことが大切だそうです。
生血を直接触ったおかげで、血液感染するケースも沢山あるそうです。

このように、自分の中で間違った知識を持っていることで、
間違った救助をしてしまうというのはとても怖いです。


それと、日本は人命救助について、とても遅れを取っています。
アメリカでは、AEDを使用したにも関わらず救助が出来なかった場合
その善意から行った行為は、その行為に過失があったとしても
責任を問われない「よきサマリハ法」という法律を定めています。
日本にはまだそのような法律は無く、「負うことはないと考えられ
ている」という状況です。実際、問われた実例はないそうですが・・

また、喉に異物を詰まらせた場合の万国共通のポーズがあります。
両手を喉にあて、「苦しさ」を表現します。
海外では、そのようなポーズをすると、誰かしらが、救助に走る
そうです。でも、私達日本人は、そんなポーズ、教育されていません
よね。とても悲しくなりました。

3週間後には、受講修了証が届きます。3年間有効です。
その間、万一、そういった状況に出会った場合、
どれだけ冷静に判断して救助できるかはわからないけれど、
そこに自分しか受講した人がいなければ、自分がするしか
ないのです。
沢山、受講者がいれば、みんなで交代しながら救助できるのです。


今年の1月から6月までに、東京でのAEDの使用が16件あった中、
13件の救助された方は、もう社会復帰できているそうです。
この数字は、救急隊が来るまでのわずかな時間でいかに、
人の命が救えるかを表明しています。


皆さんもぜひ、機会がありましたら、積極的に受講してみて
ください。自分の力が人命を救うという一般人の力の大きさを、
きっと実感できると思います。
それだけではない、間違った認識を正す、いい機会でもあり、
沢山の知識を得ることができます。


みなさん、ぜひ受講しましょう!