goo blog サービス終了のお知らせ 

mola_circus モラを楽しむ

パナマのクナ族が着ているモラ(ブラウス)は、模様がまるで絵画のようです。いっしょにモラを楽しみませんか。

没後50年 福田平八郎 展

2024-06-09 | 美術館
朝から雨です。
よく降っています。
庭の白い紫陽花が薄水色になっています。




きのうは、

「没後50年 福田平八郎」展開催中の
大分県立美術館へ行って来ました。

福田平八郎は出身が大分県ということもあってか、これまでも作品を見る機会は多かったように思いますが、

今回は、没後50年の節目とあって、
初期から晩年までの作品が一堂に展示されます。

前期、後期と作品の展示替えもあります。

作品は、一部撮影ができましたので、
紹介します。



安石榴 1920年

最初に撮ることのできた作品ですが、
光ってよくないですね。



下の方、一部分です。

きのうは14時から学芸員によるギャラリートークがあり、大勢の方々が来られていて、
その人気が伺えました。

私は、解説などできませんので、

ギャラリートークを聴きながら撮ってきた、
写真を並べたいと思います。



鴨 1935年



花菖蒲 1950年




新雪 1948年

庭石に降り積もった真っ白な雪、平八郎は、降り止んだ直後の、いまだ結晶した輝きが感じられるところを、写実本位で感覚的に描いたという




雲 1950年



桃 1956年



水 1958年

「描くのは水ほど興味があり、また水ほど困難なものはない。それは単純に見えて複雑であり、同一であって無限の変化がある。」




氷 1955年

抽象画のように見えるが、平八郎が自庭の手水鉢に張った氷の縞模様に興味を覚え、それを写しとった写生をもとに制作した作品。




白梅 1960年



遊鮎 1965年

この鮎を初めて見たのはいつだったかもう忘れましたが、とても衝撃でした。

稚拙とも捉えられる鮎の姿、
ですが、何よりも鮎らしく感じられる姿に
ビックリしました。



春の水 1967年


最後に、6月8日の大分合同新聞より、




この「青柿」はとても好きな作品です。


「漣」は残念ながらこの日は見られず、
後期6月18日からの展示になるようで、

これは是非見に行きたいと思っています。


絵を見るのは好きですが、私の見方は、
その作品の数々を前に、自分勝手に好きだのなんだのと思うだけの鑑賞方法です。

知識に裏打ちされていません。


福田平八郎の絵は、簡素に見えて、より明るい色調のものに惹かれます。


次は、「漣」と「花菖蒲」も見られるので、
楽しみに待ちましょう。


🔹🔹
撮影出来たのはいずれも大分県立美術館所蔵でした。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロートレック 続き

2024-05-31 | 美術館
大分市美術館で開催中の、
「ロートレックとベルエポックの巴里ー1900年」

昨日の続きになります。

会場で一際目をい引いた、
このポスター




ジュール・シェレ 「虹」 1893年

ミュージックホール「フォリー・ベルジェール」の音楽劇の公演ポスターです。





会場のこれ以外の作品は、
どれも額装されたものばかりでした。

ここにきて、やっとポスターを見られた思いでした。

シュレは、色彩ポスターを普及させた作家で
「近代ポスターの父」と呼ばれたそうです。

上記の右隅に写っている写真に注目すると、
そこにロートレックの姿があります。

ただポスターは大きいので、
それらをコレクションする人たちが増えるにつれ、「エスタンブ・モデルヌ」のような、
色鮮やかで、サイズが小さく、文字も入っていない、装飾版画が喜ばれれるようになったようです。




ルイス・ジョン・リード 「ジェーン」
「エスタンブ・モデルヌ」1989年4月号



会場のもう一つの大きな作品は、




ラウル・デュフィ 「電気の精」1953年

この作品は、
デュフィがパリ万国博覧会(1937年)
「電気と光館」のために描いた巨大な油彩壁画を10/1に縮小した作品です。

色鮮やかさでも目を引きました。

10枚組、350部の限定版画作品です。




右端を撮ってみました。




こちらは左端

「人間と電気と生活の発展」という課題を表現しています。


最後に、
もう出口間近な所でしたが、







第2回パリオリンピック1900年の
銅メダル(復刻)が飾られていました。

形状は四角形で、
この時が唯一この形だったそうです。
彫られているのは勝利の女神ニケ

首からリボンで下げるスタイルが定着したのは
1960年のローマ大会からだそうです。

何にでも歴史はありますね。









この日はほんとに良いお天気だったので、

歩いて上野の森を抜け、街にもどりました。


今回は会場の写真撮影オッケーでしたので、
紹介も長くなりました。


300点もの作品を見るのは、
嬉しいけど、少々疲れも感じます。






外の緑が癒してくれます。

美術館は豊かな緑に囲まれています。


おやつは、




いつもの南蛮珈琲館で、




街の緑も優しいですよ。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロートレックとベル・エポックの巴里 展

2024-05-30 | 美術館
大分市美術館で開催中の、
「ロートレックとベル・エポックの巴里ー1900年」へ行ってきました。




会場への案内看板


まずはロートレックのこの作品、



「ディヴァン・ジャポネ」1893年

ディヴァン・ジャポネ(日本の長椅子)という名前の音楽喫茶の開店案内ポスターです。

中央の黒いドレスの人は、ロートレックお気に入りの、踊り子のジャヌ・アヴリル

当時は、この店名が示すように、ジャポニズムがもてはやされていて、
ロートレックも大きく影響を受けていたそうです。

ロートレックの人となりはさて置き、

ベル・エポックとは、美しき時代、良き時代という意味だそうですが、
パリが「花の都」「芸術の都」として輝きを放った、19世紀から20世紀初頭ことです。

美術品も、一部の裕福な人だけのものではなく、誰もが楽しめるようになった時代です。




マルセル・ランデ嬢の胸像
1895年



会場では
ロートレック、ミュシャ、ジュール・シェレ、ドガ始め、300余点の多くの作品が見られます。


もちろん説明も何もおぼつかないですが、、




こちらは、「エスタンブ・モデルヌ」
が飾られた空間です。




「エスタンブ・モデルヌ」は
当時(1897-1899)領布された月刊誌です。

表紙の装丁デザインをアルフォンヌ・ミュシャが担当、全100点展示されています。

美術作品が定期的に提供され、
誰もが作品に触れ、収集して楽しむことができるようになり、これもベル・エポックということでしょう。



個人的に、ミュシャの絵はやっぱり魅力的だと感じます。

会場でもいくつか見られましたが、
一つだけ、
面白いと思った物を紹介します。



これはなんだと思いますか、

実は、額の中に缶が収められているのですが、
ビスケットの缶です。

1900年のパリ万国博覧会場で販売された物です。





ミュシャは依頼されて、
10種類の石版画を描き、
ビスケットは爆発的に売れたそうです。

上の額の三枚は、未使用だそうです。

私も、こんな素敵な缶に入ったビスケットなら迷わず買うと思います。


もうここまでで読み疲れていませんか、
何しろ、300点以上ありますので、

私の気持ちも、早くも
ロートレックからは離れてきています😅




アルマン・ボワン 黄金伝説 1897年9月号




会場にパリの写真も展示されて、
当時の様子が伺えます。



デパート「プランタン」1884年



パリ5区 サン・セヴラン通り 1899年

こちらもお見逃しなきよう、






シャルル・ドゥードレ 女城主 1897年10月号






美術館の外は抜けるような青空!




まだ紹介したいものがあるのですが、
一休み、

明日へ続きます。








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

須田国太郎の芸術展

2024-02-02 | 美術館
大分市美術館で開催中の
「須田国太郎の芸術 三つのまなざし」展へ行ってきました。






名前も知らない画家でしたが、

昨日、2月1日は、
担当の学芸員さんの「ギャラリートーク」があるというので、

いつもの仲間と一緒に行きました。

須田国太郎(1891〜1961)

副題「生誕130年 没後60年を越えて」

三つのまなざしというのは、
「画家の歩み」「旅でのまなざし」「幽玄へのまなざし」と、
会場を構成し、須田氏の人となりを見せます。




1952年 油彩・画布
チラシに使われていた「鵜」という作品です。



学芸員のお話を聞く前に、一通り会場の絵は見て回ったのですが、暗い絵が多いとの印象でした。

須田国太郎は、画家としてのレビューは遅くて、
初個展は41歳の時だそうです。

大学で美学・美術史を学び、
28歳の時にスペインへ行き、西洋絵画の理論を探究した学者としての顔も持ちます。

また、幼少の頃から親しんだという、能・狂言の世界の作品も展示されています。





写真が良くないですか、

能・狂言の作品から「野宮」を


また、


この作品、
遺跡(サグント劇場跡)は、

未完成のままロールキャンバスの状態で、
自宅に保管されていた物を、

2023年3月に修復を終えて、

本展で初公開となりました。


手前を暗く、奥を明るくする手法が
須田絵画の特徴だそうですが、

全体としてのトーンはどれもやはり暗いと感じました。




最後に、

油彩とは異質な、

墨で描かれた作品を紹介します。




老松  1951年





戦後に試みるようになったという水墨画の
代表的な作品の一つ、




一気に書きあげたという力強い作品です。



そうそう、
会場で一番ホッとした空間、






作者が集めていたという
グリコのおまけのコーナーです。
こういう物が4個、

可愛いおまけがたくさんですが、
❤️と一緒に飾られていて、楽しみました。

絵画の印象と異なる、
画家の一面を垣間見たようでした。



雨上がりの曇天の日でしたが、








美術館はいつ行っても楽しいです。

でも今度は晴れた日にまた!





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「推し」の建築展

2023-10-26 | 美術館
大分市美術館で開催中の
「推し」の建築展 へ行ってきました。



フライヤー


昨年末に亡くなった、
大分市出身の世界的な建築家である礒崎新氏の追悼も込められてか、

礒崎氏の建築をはじめ、県内の「推し」の建築写真が展示されています。

会場は、
礒崎新と大分市、オシホン、オシケンなど
テーマに分けて展示されています。


こちらは、オシホンですが、






礒崎新 著書




礒崎新氏が大分市に寄贈した18000冊の本の一部がリストアップされたパネルです。

圧巻です。


実は、この展示会へは、
私もフォローしている「美しい大分」さんのブログを見て行ったのですが、


写真など詳しく知りたい方は、
そちらも見てくださいね。

私は推しの建築では、
この二点だけ撮ってきました。


ご存知、富貴寺ですが、




こんな質素というか枯れた様子の写真は、
あまり見ない気がして新鮮でした。


富貴寺のイメージは、
黄金に輝くイチョウと共にあったりと、
その優美な姿に華やかさも感じていました。


こちらは、



関埼灯台です。

海星館から眺めるだけの灯台で、
近くで見たことはないのですが、

建築後120年を超えた文化財です。


さて、

「美しい大分」さんにおしえていただいた、
フライヤーの場所をさがしました。





美術館のレストランの脇から階段を登った屋上にありました。

後で分かったのですが、直接上り下りできる階段もありました。





何かの目的があってというより、
デザイン性の高いものとして作られたのだと思うのですが、
これは私の感想で実際は分かりません。






屋上には作品も置かれています。

前衛芸術家の風倉匠氏の「陰陽学」です。

大分市美術館は、
こうした館の外に置かれた作品がたくさんあります。






この屋上から見た景色ですが、

ここにも井上一朗氏の「L-MOTION」が
さりげなく置かれています。

もっともよく知られているのは、
芝生広場にある、大きな象🐘でしょうか。

安藤泉氏の「遊星散歩」です。

行くと出迎えてくれる、もう美術館そのものみたいな存在です。

まだまだ、たくさんあるようですよ。
探してみるのも発見があって面白いでしょう。







帰り道、いつもの南蛮珈琲館へ寄って
ソフトクリームと焼きたてのザビエルでおやつタイムです。

冷たいものは最後と言いながら
また冷たいものを😘 

さてソフトクリームの足下に置いてある物、

これが明日のブログのテーマになります。








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする