昨年の年初
巷で好景気が伝えられる中
わが町の夜の繁華街は
閉塞感で喘いでた
そして
不景気が噂される今年
更にその感は加速する
夜の世界は敏感だ
「おじさん
今日でお店閉めます」
長年続いたお店のママM
彼女の店はラウンジ
「お店が急に閉めてしまったの」
「お昼の仕事を探さなくっちゃ」
笑顔で話すのはE子
彼女はスナック
稼ぎ時の12月だけ
がんばって
1月に店を閉めたり
女の子をクビにしたり
今年もその傾向は続く
実質クビのE子の笑顔
どうしてだろう
不思議に思って質問した
「お昼の仕事になると
給料が減って大変でしょう?」
「ううん」
「そんなにかわらないかも」
「エッ! うそ」
驚きついでに
「ところで時給いくらだったの?」
「@1500円」
屈託なく答える
クラブ
ラウンジ
スナック
キャバクラ
かってあった
最高峰のクラブ
今やラウンジと同じ
ラウンジ @3500
スナック @2500
キャバクラ わからない
少なくとも@2000以上
爺はそう認識していた
今お昼でも
@1000ぐらいはもらえる
早く帰らされたり
衣装代が必要だったり
そんな事を考えると
お昼の方がづっといい
ふんぎりが
なかなかつかなかっただけ
そう言うE子
笑顔で話すワケがわかった
なるほど
しかし
笑っていられるのは
彼女のように夜専門の場合だけ
お昼の仕事を持ち
どうしても
夜も働かないとダメな女の子
これは笑ってはいられない
夜の世界の話
そう思ってはいけない
夜の繁華街の繁栄衰退
これは日本経済の鏡なのです