「何かな~いの?」
妻が爺の部屋をのぞく
ちょっと小腹がすいたとさ
もちろん
この時までは機嫌が良かった
頼みごとの時の声は
優しく、そしてかわいい
そう言いに来るときは
既に自分で探しつくし
いいのが見つからなかった時
昨日買った大福もち
妻は知らない
仏様におまつりしてる
「大福もちがあ~るよ」
そう言うつもりだったのよ
本当に
でもなぜか出た言葉は
「宅急便で下に
おいしいものが届いてる」
そう言ってしまった
本当のことだけど
ちょっと言葉が足りなかった
誤算だったのは
妻は聞くや否や
喜んで下へのダッシュ
そして心配してた通り
上がってくるスピードは
年を感じさせない程早かったぞ
「猫のえさじゃない」
それからの彼女
ご機嫌の悪いこと悪いこと
大福もちが
あったからよかったものの
なかったらどうなっていたことか
お腹がすいてるときは
ユーモアがわからない
そんな教訓をえました
ところで
愛猫モコのえさは
もちろんネット注文
ところがこれが悩みなのです
我が家に迷い込んできたモコ
どこかで飼われてたらしく
去勢され
トイレのしつけもされてた
多分元飼い猫
しかし問題は
とても彼は美食家なの
お口に合うものが少ないのです
その上飽きっぽく
たまたまよく食べたのを
これだと大量に注文すると
もう食べなくなり
すぐ在庫の山になる
それらの処分は
野良猫シロやクロが担当
だがモコと違って
彼らの食欲は驚くほどで
こりゃたまらんと
彼等用に
安いレトルトを大量に仕入
皮肉なことに
その後なぜか急に来なくなり
今は倉庫に眠ってる
今まで美食家モコ用に
色んなメーカを頼んでる
爺的ベストワンは「モンプチ」
ちょっと値段が高いが
食べ残さない分お徳かも
動物が本能で選ぶもの
その良さは絶対間違いない
そう思う
人間界も
今安さばかりを追及する余り
食の安全が危ぶまれている
価格が安全度のバロメータ
爺はそう思うのであります