会社で不祥事が起こった。警察が調べに入っている。下手をすると,会社幹部にまで刑事責任が及びそうだ。
そうなれば,会社ぐるみで口裏合わせをするのは,当たり前といえば当たり前のこと。誰しも同じ発想をするだろう。
会社幹部で優秀な連中が集められて,シナリオを作り,警察に呼ばれそうな社員に,これを叩き込む。多分,そのシナリオには,顧問弁護士の手も入ることになろう。
会社とか組織がらみの事件では,たいてい,大規模な捜索が入って,「段ボール箱が次々と運び出されていきます」などという報道がなされるが,これも,口裏合わせがあることを前提とした捜査ではないかと感じられる。
人間の行動は,組織となると,どこまで腐っていくものやら・・・
JR西の幹部は,「会社として捜査に協力してきたつもりだった」とのことだが,自分たちの首に縄がかかっている状態で,「捜査に協力」などということは,常識的にあり得ない。
もう一つおかしなことを指摘すると,「事故調の報告書の内容に危機感を感じていた」というのも,一見きれいなものの言い方だが,裏を返すまでもなく,その意味は,会社に厳しい報告書が出ると,会社が不利益になるということに他ならない。大事なのは,輸送の安全でも,利用者の信頼でもなく,会社だけなのである。
もし,事故の発生を,本当の意味での会社の危機ととらえていたのであれば,少し頭を冷やして考えれば,このような発言には絶対にならない。
弁解をすればするだけ,自分たちの意識が何であったかを,思わず告白しているようなものである。
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