TIME IS ON MY SIDE

シンガポールは今日も暑いなあ。

ゾウのヨガ。

2009-07-31 | 本、映画、音楽
ラジニカントの若さの秘訣でも
あるという、ヨガ。

インドといえば、ヨガ。
そしてインドといえば、ゾウ。

・・・で



「ゾウのためのヨガ」買ってみた。

この本は、ヨガに興味を持つゾウの
ために書かれました

とのことで

ゾウのヨガの歴史、現代のゾウの
ストレスにさらされた生活に

ヨガがいかに潤いを与えてくれるか、
という説明のあと

ヨガやストレッチの基本を、

Tシャツ・短パン姿のババールさん
みずからポーズをとり、教えてくれる。

わかりやすいうえに、
とってもかわいいんだぞう。(え?)

リトルインディアやヒンドゥー寺院の
本場仕込みのお教室の門を、たたく
勇気のまだ出ない私には

まずはこれだな。

なんといってもこの絵本は

書店BORDERSの、絵本コーナーでなく
「ヨガの専門書」コーナーにおかれて
いたからな・・・

陳列のセンスがいいわね>BORDERSさん


(でも「ぞうのババール」は読んだことがないぞう)

キースの胸で眠りたい。

2009-07-31 | 本、映画、音楽
ここに遊びに来て下さる皆さまは
聞き飽きておられるかと思いますが

私はストーンズのKeith Richardsに
長年恋焦がれております。



昔、キースのことが歌詞に
登場する日本の曲があって

好きな人でなければ思い
つかないような歌詞に

この曲をつくった人と、そして
この曲を歌っている人の

キースへの想いが感じられて
好きでした。

この歌手にしか出せない、
独特のピュアで鋭い透明感

今聴いても、素敵なのです。
「キースの胸で眠りたい」


アストロボーイ。

2009-07-28 | 本、映画、音楽
ハリウッド版「鉄腕アトム」
シンガポールでは今秋公開らしい。



ローカル雑誌を見てたら

『アストロボーイは世界中でもっともよく知られ、
もっとも愛されているアニメキャラクター。

オサム“ファザー・オブ・アニメ”テヅカによって、
50年も前に生み出されたものだ。』

と説明されていた。

ディズニーの「ライオンキング」が「ジャングル
大帝」からヒントを得たということを

ディズニー側が頑として認めなかったような、
ひと昔前の事を思うと隔世の感がありますよね。

(手塚事務所は「もしそうなら、光栄な事」
と大人な対応をされていたのにね・泣)

手塚治虫さんは

日本のマンガやアニメが世界中に広まり、
世界中の人々を虜にしているこの時代を

天国からどんな風にながめておられるの
でしょうね。

先日オリコンの「後世に伝えたいマンガ」
ランキングをみましたが

私だったら、手塚先生の「火の鳥」だわ。(泣)

ジャズの入門編。

2009-07-22 | 本、映画、音楽
今みたいにモダンジャズにはまる前にも、
一度ジャズを聴こうとした時期がある。

長くつとめた会社を辞め、お役所で
アルバイトしていた時の上司が

団塊世代、一見普通の中年のおじちゃん
なんだけど、実はとてもジャズに詳しい方で
(しかもストーンズのオールドファン!)

私がジャズの世界もみてみたくて、と
相談すると、

さっそく翌日「僕なりに選んだ、入門編」
と数枚のCDを持ってきて下さった。

その方による「入門編」セレクションは

ワルツ・フォー・デビー/ビル・エヴァンス
クールストラッティン/ソニー・クラーク
サムシン・エルス/キャノンボール・アダレイ
モーニン/アート・ブレイキー&ジャズメッセンジャーズ
マイルス・コーナー/マイルス・デイヴィス

でも、当時の私の耳が幼稚だったのか、
あまりピンと来なかったので
(ソニーにも、モーニンにも!泣)

上司に「私にはまだ早いようで(泣)」
と正直に打ち明けたのでした。

1年後、別の方面からのアプローチが
きっかけでジャズにはまり今に至るけど

そうなって初めて、あのとき上司が
さらりと持ってきてくれたCDが

初心者にもわかりやすく、しかも名盤を
きちんとおさえ、なおかつ基本的なジャズの
バリエーションのいろいろに触れられるように…

と、いかによく考えてセレクトされたもの
だったか、がわかるように(泣)

ふん、バカなヤツだ・・・・・あの時の私(号泣)

転職後、ご挨拶に伺ったときにその話をしたら、
「君もわかるようになってきたかな」(ニヤリ)
と笑ってはりました。


↑今では私のたからもの「MOANIN'」
/Art Blakey & The Jazz Messengers

ポートレイト・イン・ジャズ。

2009-07-20 | 本、映画、音楽
真夜中にジャズを聴くのが好きです。
インド音楽から飛びすぎや…(笑)

夜、シーンと研ぎ澄まされた
静けさの中でジャズを聴いてると

演奏されているその場の空気感や、
プレーヤーの息づかいまでが、

手にとって掴めそうな親密さを感じ
られるのがいい。

オットが出張で留守の折は、気がね
しなくていいので、ここぞとばかりに
夜更けまでジャズをかけまくる。(笑)



きょうはジャジーな本をひとつ。
私の好きなプレーヤーたちが、
たくさん出てくるこの本

「ポートレイト・イン・ジャズ」
(和田誠・村上春樹/新潮文庫)

和田誠さんの描く26人の選りすぐりの
ジャズメンの肖像画に

それぞれのプレーヤーと印象的な
レコードについての、春樹さんの私的
レビューが添えられた素敵な1冊。

春樹さんのジャズへの造詣の深さと
感性の鋭さは、

もちろんご自分でジャズバーを経営
されていたほどの方なので、当然とも
いえるんですけど

「ジャズを聴く楽しさ」「ジャズのかっこ
よさ」という形のないもののことを、

通を気取ることなく、あくまでやさしく
わかりやすく…でもこれだけ鮮やかに
文章にされるところはさすが。

何よりひとつひとつのエッセイに、今は
もうその殆どがこの世を去ってしまった
ジャズメンと

彼らの残した音楽への深い愛情や慈しみ
のようなものが感じられて

春樹さんが、大切にしている宝箱を
そっと開けて見せてくれているような
雰囲気があって

なんとも心が温まるのですよ。

和田さんの描かれるカラフルな肖像画も、
上手さに思わずニヤリとなる。

これから古いジャズを聴いてみたいな、
という方にもオススメです。

チェ・ゲバラ。

2009-06-27 | 本、映画、音楽
チェ・ゲバラという人の生き方、かっこ良さには
若い頃から憧れていました。

彼に最初に興味を持ったのは大学生の時。よくある
彼のベレー姿の肖像に「何と男前な人や~!」

…がきっかけという、おそまつな事ですが(笑)

その短い人生を、米国による経済的搾取から
人々を救う為の(と彼が信じた)革命にかけ、戦い
続けた彼の生きざまには今でもとても惹かれていて

この本を読んで、改めてじっくり彼の人生をたどり
何とも切ない気持ちになっています。



戸井十月さんの「チェ・ゲバラの遥かな旅」
(集英社文庫)

数年前NHKで、彼が処刑されたボリビアの
イゲラ村を始めとする縁の地を戸井さんが訪れ

関係者に取材し「人間ゲバラ」の姿をたどる、
という同タイトルのドキュメンタリーを見ましたが
それが非常に優れたもので

その戸井さんが書かれたゲバラ伝という事で
買ってみましたが

彼の「伝記」という事に徹して淡々と筆を
すすめられている戸井さんの文章がとても
爽やかで(思想的な内容ではないのが良い)

淡々としているからこそ胸に迫るものがあって

この本ならゲバラや当時の世相に詳しくない
世代の方でも、彼がどんな生き方をしたのか
(その弱さや人間くささも含めて)

しみじみ感じられるのでは、と思います。

終戦後人々が自分の保身と損得ばかり考えて
GHQにぺこぺこする中、ひとり日本の未来を思い、
敢然と立ち向かった白洲次郎さんもそうだけど

何かを守るため、巨大な力に媚びず恐れず
立ち向かう生き方に惹かれます。

今の日本に…そういう人はいないでしょうかね。
もしそういう人が現れても、きっと叩かれたり
揚げ足とられたりして潰されちゃうのが今の
日本ですものね(汗)

ちなみにシンガポールでも、ゲバラTシャツを
見かけると必ずオットが「ホラ、買わなくて
ええんか~」と言ってきます。

かなり心惹かれますが、さすがにこの歳で
しかも女の私には、ちょっと着にくいな~(泣)

DIVA。

2009-06-19 | 本、映画、音楽
私が音楽の話をすると、どうも濃く
暑苦しいものばかりになりがちですが

今日はあっさりと爽やかめの作品で
まいりたいと思います。

サラ・ブライトマンの大ヒット盤
「DIVA」は、シンガポールに持参した
お気に入りCDの中の1枚でして

朝、音楽をかけないと脳が起きてこない
私の「朝CD」でもあります。

(といっても「バーン!バババババーン!」な
1曲目「オペラ座の怪人」は外しますが・笑)



このアルバムとの出会いは、彼女の
「Time to say goodbye」がきっかけ、
という結構ありがちなパターンですが(笑)

女神の歌声に、しびれます。

驚いたのは

プロコルハルムの「青い影」、ジプシー・キングスの
「トゥ キエーレ ボルベール」など

私が昔から好きでずっと聴いてきた曲が
いくつも入っていたことで

中でも特に印象的なのは「ネッラ・ファンタジア」。

これまた私の好きな映画、デ・ニーロとJ.アイアンズ
主演の「ミッション」のテーマ音楽で

→サントラで「ガブリエルのオーボエ」とだけ
記されている、巨匠モリコーネ作曲の有名な
メロディに歌詞をつけたもの。

この曲に歌詞?って最初は不思議な感じでしたが

サラさんはその深い美しい歌声で、原曲の美しさを
よりスケールアップさせ見事に歌い切っており、
感動です。

映画「ミッション」(1986年)は、18世紀の南米で
命がけの布教を行ったイエズス会宣教師の運命を
描く壮大な物語で

カンヌでパルムドールを受賞した名作、
覚えておいでの方も多いと思いますが



作品に登場する南米の自然の雄大な美しさや

J.アイアンズ扮するガブリエル神父が南米の森の中、
未開の地の人々の心を音楽で開こうと、この曲を
オーボエで演奏する場面の美しさ

デ・ニーロ扮する冷酷な奴隷商人メンドゥーサが
自分の心・肉体と戦い、神父に導かれついに改心
する過程の美しさ(激しさ)

先住民族を奴隷狩りの対象としか見ないスペイン・
ポルトガル軍が、ガブリエルら宣教師と人々が
作り上げた理想郷を攻撃し人々を虐殺する中
(「グァラニーの戦い」という史実)

彼ら先住民族を守るため、共に抵抗しついに果てて
ゆくガブリエルやメンドゥーサ達の姿、その悲しくも
感動的な最後の場面の美しさが

この「ガブリエルのオーボエ」のメロディを聴くと
いつもリアルに胸によみがえってきて

涙がこぼれます。(号泣)

観るたびに色々な事を考えさせられる、今でも
とても好きな作品なのです。

ん?DIVAの話をしていたのが、いつの間にか
ミッションの話にかわってますね。

しかも、あっさり爽やかはどこいったんや~

話を戻しまして

繊細で伸びやかで、深く美しいこの歌姫の声、
元々はクラシックでなく、ミュージカル系の
歌い手さんだというのがとても信じられないですが

前述の「ネッラ・ファンタジア」を含め、他にも
サッカーW杯のアンセム「クエスチョンオブオナー」
など聴きどころ満載のこのアルバム、

今さらですけど、オススメです。

浅野温子さんの語り舞台。

2009-06-17 | 本、映画、音楽
ふと思い出しましたが、今日は奈良・率川神社の
三枝祭の日じゃないか?

三島由紀夫「奔馬」の中で「世にも美しい祭」と
表現されている別名「ゆり祭り」。

ささゆりの素朴で優しいピンク色と、巫女さんの
優雅な舞の、この世のものとは思えない美しさ。

…を前に見に出かけてから、もう2年もたちます。

とそんな事を思い出したので、
ついでに浅野温子さんのお話を。

じつは先日、千住真理子さんのインタビューを読み
マジ泣きした美容室の、

別の雑誌でもうひとつ印象的な記事に出会っていて

それは女優の浅野温子さんが数年前から、

古事記を語る「語り舞台」を、神社を舞台に行う
その活動で全国を回っておられるというもの。

彼女がいわゆるトレンディ女優として
一世を風靡していた頃を知る世代の私には
(年齢がバレますね・汗)

その後、こんな風に日本の心を伝える地道な活動を
続けておられたという事が非常に新鮮でもあり、

またその活動にかける彼女の思いの
美しさ・純粋さに感動します。

ちなみに浅野さんは現在、国学院大学の
客員教授もなさっているとか。(古事記研究)

神社や古い日本の神様のお話については
語りたい事は山ほどありますが

私の感想をくだくだと述べるのはやめにして

ただブックマークに公式サイトへのリンクを
貼らせて頂いたので

ご興味のある方はぜひ、訪ねてみてくださいね。

今年の9月には、私の心の故郷・西宮戎神社でも
行われるそうです。うう~一度拝見してみたい!

こういう話をしていると、
とても日本に帰りたくなりますね。

と、このお話をどうしても書きたくなったので
今日は3本目のUPになりました。(汗)

ひとり紅白歌合戦。

2009-06-12 | 本、映画、音楽
私の基本的な音楽(鑑賞)生活は、
洋モノの古いジャズやロック、民俗音楽
などのエモーショナル系中心なわけですが

サザンも好き、そしてひそかに一部の
古い昭和歌謡も好きな私の趣味を

知り尽くした母からの粋なプレゼント。
「桑田佳祐・昭和八十三年度!ひとり紅白歌合戦」

母のセンスに唸ってしまいました~



ほぼ毎年なさってるAAAライブの昨年版。

昭和の名曲を、桑田さんが(時には扮装も
まじえつつ)延々61曲歌い綴るこのライブ。

(「ヒロシ&ハラボー」のデュエットが
1曲あるので、厳密には60曲ですね)

越路吹雪、藤山一郎に始まり、白組大トリ・
和田アキ男さん「あの鐘を鳴らすのはあなた」まで

最高のパフォーマンスでしたよ♪

収録されている曲の半分以上が
私が生まれる前の曲にもかかわらず
なぜかほとんど全部がわかる私は

とくに昔から、日本に限らず'60~70年代
当時の文化や音楽、時代の空気感がすごく
好きなこともあって

OL時代、同僚や先輩方から
「mkは昭和ひとケタ生まれなのよね」と
いつもネタにされていたものです(笑)

実際、同世代の男性よりも、団塊世代=
ジャズとロックと昭和歌謡、な男性方と
お話することのほうが、楽しかったりとか(笑)

(そのかわり'90~2000年代
以降の邦楽事情はさっぱり)

そんな昭和な私は、ちあきなおみさんの
「喝采」など今でも大好きなのですが

昭和の名曲って、希望に満ちた曲だけでなく
悲しい曲や別れの曲もとても多い。

でも、心に残るメロディや、シンプルだけど
深い歌詞を持つ、とても印象的なものばかり
なんですよね。本当に素敵です。

それを、見事に自分のものにして
歌いまくる桑田さんがまたカッコイイの。

さらに桑田さんのソロワークやサザンのライブでも
おなじみのミュージシャン、これまた私の好きな
斎藤誠さんのクールなギタープレイも堪能できるので

しばらくの間、インド映画をお休みして
こればかり見ていそうな気がします。(笑)

秋のJazzといえば。

2009-05-13 | 本、映画、音楽
昨日は私の「真夏の1曲」でしたので
今日はついでに「秋を感じさせる1曲」を。

オルガン入りジャズのパイオニアにして
ブルーノートのスタープレイヤー、
といえば、オルガンの神様ジミー・スミス。

彼の「Plays pretty just for you」(bluenote1563)
収録の、それは「Autumn in NewYork」。

ニューヨークの秋、ってそのままなんですけどね…(笑)



ノリノリファンキー、こってり濃厚、
ハデで黒々としたいつものジミーのプレイとは、

少し趣の異なるこのアルバム。

バラード、それもとびきり美しいメロディの
スタンダードナンバーばかりが集められていて、
全体に漂うのはしっとりとメロウな雰囲気。

切なく優しい感じが、何とも秋にふさわしい。

中でも「ニューヨークの秋」は本当に美しいです。
ジミーの奏でる泣きのメロディ。
エディ・マクファーデンのギターのまろやかさ。

枯葉舞い散る公園の、落ち葉の絨毯の中を、
物思いにふけりながら散歩したくなります。
(この国では不可能ですがね・汗)

ジャケットも、いつもの「それだけで絵になる」
かっこいいブルーノート、のイメージとは異なり
若干もっさりと??していますが

ジミーの優しい笑顔がいいですね。

これでしたら、ジャズをあまり
聴かれない方にも、楽しんで頂けるかも。

それにしても、夏の国にいながら
春の日本の皆さんに秋のJazzのお話をして、
季節感メチャクチャですね。(苦笑)


(いつものジミーのこのファンキーさが好きです♪)

真夏の夜のJazzといえば。

2009-05-12 | 本、映画、音楽
乾季真っ只中のシンガポール。
今の時期が一番暑いのだそうですね。

外出しますと、まぶしい陽射し&暑さと汗で、
かなりヘナヘナになります。まさに真夏。

関西も昨日は、夏のような気温だったとか。
日本は夏までにはまだしばらく時間がありますが、

今日は真夏の夜を感じさせるジャズを1曲。

昔から夏ギライを公言してきた私ですが
(なのにシンガポール暮らしとは…泣)
この曲を聴くと暑さを忘れて、というより

暑さ大歓迎!真夏の夜に乾杯~!イェーイ♪
なとってもいい気分になれるから不思議です。



惜しくも昨年末亡くなった、フレディ・ハバードの
「The night of the cookers Vol.1」

アルバムの名義はフレディですけど、実質は
(我が愛する)リー・モーガンとの双頭トランペット。

この熱い熱いライブアルバムに収録の「Pensativa」

フルートも入る、何ともやわらかで涼しげな
テーマ部から、徐々に徐々に温度があがってゆく。

穏やかなメロディの交換がだんだんと熱を帯び、
そのうちにリーもフレディもノリノリになってきて

「これでどうだ!」「いやいやまだまだ!」
「それじゃあこれは!?」と丁々発止の
コンビネーションで交互に吹きまくるその音は、

ジャズの天才同士がまるでトランペットを
使っておしゃべりしてるみたい。

2人が繰り広げる熱い熱いトランペットバトル、
スピーカーを通して伝わってくる2人のノリノリ加減と
その熱気に、うっとり・陶然。大好きです。(泣)

この曲が何で「真夏の夜を感じさせる」かというと、
それは、うーん言葉ではうまく説明できない。

とにかく聴いていると、「夏」っていう感じがするんです!
・・・どんな説明だ(笑)

23分弱、と長いんですけど、
お客さんの歓声も入る、ライブ独特の熱い音に、
夢中で耳を傾けているとあっという間なんですね。

日本にいた頃は、夏になると取り出して
よく聴いていましたが、

今は1年中夏なので1年中聴いている。
それでも飽きない、魅力的な曲です。



でも、実をいうとこのアルバム、
1965年4月9日&10日
→夏じゃなくて春収録なんですね…

池波さんの「食べ物日記」。

2009-04-13 | 本、映画、音楽
池波正太郎さんのエッセイに書かれている
「毎日の食事を、日記につけている」
とのくだりを読み、

「その、日記を・・・ぜひ見てみたいものだ」
と思っていた方は、私だけではないと思うのです。

紀伊国屋さんで、見つけましたーーーー!



昭和43年(1968年)の日記が、お正月から
365日、まるごと1年ぶん載せられています。

その日のお天気と、食べたもの、観た映画、
印象的な出来事が、短く箇条書きに綴られただけの
とってもシンプルな日記。

…ですが、池波ファンにはたまらない!

ファンにはおなじみの、あのおかず、
あのお店が少なからず登場しますし、

奥様・豊子さんの、心づくしの手料理に
季節ごとの走りのものや旬のものが
登場するのも素敵です。

[夕]ビール、牛すきやき、つけもの、めし

と書かれていたら、池波さんのお好みの、あの
「牛肉と白ねぎのすきやき」が思い浮かびますし、

[夕](れんが亭)カツレツ、ハイボール、レタスサラダ、コーヒー

を読むと、あの銀座の煉瓦亭で、ポークカツレツを
召し上がる様子が想像されます。

そして短い箇条書きの文章の、その行間に
その時気にかけておられたことや
奥様への心づかい、まわりの方への温かな
心配りがふと垣間見えたりもして、

池波さんの息遣いが感じられるような
本当に楽しい1冊です。

それにしても、池波ファンの心理を
見事についたこの企画・・・
文春さん、Good jobです~

反三国志。

2009-04-07 | 本、映画、音楽
先日、書店でおもしろい本を見つけました。

当時の王朝に、媚びて書かれた「三国志」の内容なんか
ぜんぶインチキ!嘘っぱち!
ひっそり民の間に伝えられてきた、こっちがホンモノだい!

…という、著者の衝撃的な独白からはじまる「反三国志」。
これが非常によくできている。



前半は失われ、見つからないという設定のこの作品。

劉備の軍師・徐庶が、母親の字をまねたニセ手紙にだまされて、
劉備の元を去り母のとらわれる魏に向かうところから始まっている。

三国志ファンの認識では、そのまま徐庶は魏にゆき、息子がだまされて
魏にやってきた事を知った徐母が「私がいるからこんな事に!」と
自害する、というもの悲しい展開。

…のはずが、いきなり水鏡先生によりニセ手紙は見破られ、
徐庶が魏に行かないだけでなく、諸葛亮の策で趙雲が徐母を
取り返す。

って、なんと痛快な!以後、劉備をはじめ関羽、張飛、諸葛亮、
みなが失意のうちに死んでゆき、最終的に蜀が魏に滅ぼされるはずが、
失意のうちに死ぬのは曹操や孫権で…

破竹の勢いで勝ちすすむ劉備の蜀漢軍が天下統一を果たすこの物語は、
蜀への思い入れの深い者にはたまらない展開。関羽だって死なない!(泣)

…なのですが、でも、何だか。
うまくいくはずがうまくいかず、思うさまに事が運ばず、
また上に媚びる者が出世したり、誠実な人間が淘汰されてしまったりもする
人間の世の現実、悲しさや切なさも真正面から描かれている、
正史・演義のほうが真実味があるなあ、共感できるし詩的だなあという風に、

この作品を読むとさらに三国志の魅力が明らかになるという…
三国志を読みすぎて飽きてしまった方に、オススメの作品です。

個人的には、曹操が背が低くて下品で、顔の曲がった猫背のいやらしい
おじさんと書かれているのがショックでしたけど。(泣)

【読後感】
非常におもしろかったのですが…きっと著者は趙雲と馬超ファン。
彼らは確かに若くて勇猛でかっこいいんだけど、彼ら2人だけが余りにも大活躍、
の感が否めず…まあ、徐母奪還の時点で劉・関・張の3人は40代後半以上、
となると仕方がないのかもしれませんね。(泣)

デトロイトメタルシティ。

2009-04-06 | 本、映画、音楽
日本映画のシンガ公開は、日本公開から
ずいぶんたってから、の事が多いです。

なので、私が映画の感想を書くと、日本の皆様は
「ふ、古いなあ」とおそらく思われる事でしょう。

そんなわけで今頃「デトロイトメタルシティ」です。(笑)
ここにも時々遊びに来て下さるAkiko様の映画レビューを拝見し、
とても気になっていたので。

いやあ、面白かったです。よくできた映画ですね…
笑えるシーンの連続に大爆笑、だけどホロリと涙を誘われる
場面もあり、本当に見終わって気分爽快という感じでした。

会場のシンガポーリアンたちも、皆さん大・大・大爆笑。


(↑「Death Note,L changes the world」とのコピーがあります。確かに!)

それにしても松山ケンイチさんって、すごい俳優さんですね。
ご覧になった方はよくご存知かと思いますが、

彼の演じる純朴な大分青年・根岸くんの、キュートでちょっとキモい
キャラと、デスメタルバンド・DMCのカリスマヴォーカル・クラウザー
としてのキレぶり、さらにそのナイーヴな内面での葛藤は、ホントに
見事な演技力というか、怪演でした。(爆笑)

とにかく映画でこんなに大笑いしたのは、本当に久しぶり。
夫も「もう1回行きたいくらいやな」と大絶賛でした。
それにしても母国語でストレートに内容が伝わって来るのって、
幸せだなあ~。(泣)

言葉といえば…根岸くんのお母さんが「地獄から来られた」と
クラウザーさんを紹介されて「へええ~四国から?」と勘違いする
セリフが英語字幕で「from Australia?」となっていたり、

根岸家の皆さんが「クラちゃん」と呼びかけるプリティさが
「Santa Claus」と表現されていたりして、それも笑えました。

しかし今も根岸くんの歌うあの「恋がなんちゃら…」とか
「チーズタルトがなんちゃら…」という、キュートで甘~い曲が
頭をまわり、DMCの追っかけファンのように苦しんでいます。(笑)

向田邦子の手料理。

2009-04-03 | 本、映画、音楽
世の中に、著名な作家さんが美味しいものについて
綴られた作品は星の数ほどありますが、

私の好きな「美味しいもの」作家ベスト3は
池波正太郎、檀一雄、向田邦子。

いずれも「美味しいもの」作家などとお呼びしては
バチが当たりそうな、それぞれの分野で大活躍された
偉大な作家の方々ですが…

ご存知の方も多いと思いますが、
このお三方の「食」にまつわる文章・描写は、
それぞれの作家としての個性がじわりじわりと
にじみ出た、何とも味わい深いもの。

そしてお三方とも、世にも知れた名だたる食通で
ありながら、それを誇示することや、もっともらしく
薀蓄をかたむけることなど一切なさらない。

心のままに純粋に「食」の魅力を語られる。
その姿勢がとてもかっこ良く、好きなのです。

これも、我が家の本棚からシンガポールにやってきた1冊。
(本、とはちょっと違うのですが)



「向田邦子の手料理」(講談社)は、お料理上手な向田さんの
オリジナルレシピだけでなく、向田さんの生き方や暮らし方、
好きだったものについてのエピソードもたくさん詰まったもの。



そして向田レシピのお料理は、妹の和子さんにより
再現され、向田さん愛用の器たちに美しく盛られて登場。

といってもそのお料理たちは、気取らずシンプルで
作りやすく、美味しくって飽きがこず、
体にも良いいつものおかず。ときには酒のサカナ。

この中のいくつもが、我が家の定番になっています。

一流好み、と言われていた向田さん。
その実は、こだわり、選び抜いた結果が、たまたま
一流品だったのでは、と本の中にも書かれていますが、

本当にかっこいい女性ですよね。あこがれます。

【向田レシピのブロッコリーサラダ】

ゆでたブロッコリーに、細切りの塩昆布とさらした針しょうがを散らす。
そこにレモンをしぼりこんだレモンじょうゆをかけて。

私はしょうゆなしのレモン汁のみが好きです。(レシピにもある別バージョン)
ビックリするほど簡単、なのに目からウロコの、ハッとする美味しさです。