水の丘交通公園

鉄道メインの乗り物図鑑です。
※禁無断転載!使用に際してはコメント欄にて
用途を申告してください。

福井鉄道 560形電車

2009-02-23 09:00:00 | 電車図鑑・路面電車
元々は北陸鉄道が金沢市内線用に導入した2200形電車で、昭和31年に6両が
製造された。

車体は全鋼製で金沢市内の狭い路地に対応するため、ボギー車ながら、
車体の幅と長さを抑えている。
主制御装置は直接制御(抵抗制御)でブレーキは発電ブレーキ付き空気自動
ブレーキである。
モーターの駆動方式は吊り掛け駆動である。

昭和42年に金沢市内線の廃止に伴い、6両全車が名古屋鉄道へ譲渡され、
同社の岐阜市内線で運行を開始した。
この時、形式をモ560形に改めている。
同線は伊奈波通~長良北町間の道路幅や急カーブの関係で大型車が投入できず、
戦前からの木造4輪単車が運行されていたが、本形式は車体の大きさが小さく
これらの旧型車を置き換え、同線の近代化に大きな役割を果たした。
名鉄時代にワンマン化され、正面にワンマン表示器を取り付けたほか、
正面右上にあった方向幕を埋めて、サボ受けを右窓下に取り付けるなどの
改造を受けている。

昭和58年に老朽化のため、3両が廃車になったほか、残りも昭和63年に徹明町~
長良北町間の廃線で余剰となり、廃車になった。

翌平成元年に、このうちの1両であるモ562号が福井鉄道へ譲渡された。
当初は福井市制100周年事業の一環で田原町~市役所前~福井駅前~
福井新間で運行され、その後はイベント用になった。
平成13年にはトランジットモールの実験に使用され、「スマイルトラム」の
愛称が付けられた。
また、平成16年にリチウムイオン電池による公開試運転に本形式が使用されている。

平成18年3月より運行を開始した名鉄岐阜市内線・美濃町線から譲り受けたの
低床車の運行開始に伴い、在来車と共に、廃車となった。
廃車後は福井新駅に留置され、引き取り手がなければ解体される予定であったが、
JR貨物・北陸ロジスティックが譲渡を申し入れ、保管されることになった。
同年6月に西金沢にある同社の倉庫に運び込まれ、金沢時代への修復作業を
行っている。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。