Dr-Hの船外機のお話

船外機のメンテナンス

進水式とBF135A4のシーズン前点検

2012-05-01 17:44:56 | ブログ

みなさま、ご機嫌はいかがでしょうか?

やっとGW連休に入りました。

4月の鬼のような残業からやっと解放されて、毎晩浴びるように

ビール、ワイン、焼酎を飲んでおります。

4/27は進水式でした。

前の日の晩、準備が終わったあとの写真です。

K1 K2

シーバス専用ボートの艤装でした。

やはりLEDデッキライトははずせないと・・・・・

K3

ロッドホルダーは当たり前ですが、なんとマリンスピーカーも

セットです。デッキも防水加工し、セットしました。

進水式終了後の夕方、オーナーのKさんからメールが来たので、

またおっちょこちょいなミスをしていたのか?と恐る恐るあけると、

「丁寧な艤装をしていただき、大変気に入った仕上がりになりました、

有難う。」と書いてあったので、うれしくて涙が出そうになりました。

サービスマン冥利に尽きます。

さて、その艤装の合間にあった、HONDA BF135A4×2台の

シーズン前点検の様子をご紹介します。

Sa1 T1

さてこの2台、それぞれSさんとTさんが所有されています。

お二人は有料の係留保管地ですが、管理人は常駐していないところ

ですから、万が一の場合もマリーナの救助艇は来ません。

なので、毎年きっちりとシーズン前点検を申し込まれます。

それぞれ別の日に、丸1日かけて実施しました。

Sa3 Sa45

まずは排気管のアノード(防蝕亜鉛)の交換です。

どうしますか?と聞くと、安いものなので、毎年交換してほしいと

言われます。(1個税別570円)

写真のフタとOリングは、新型の方です。

プラスチックのフタの場合、旧型です。

2種類あるので、注意してください。

これで、2人の排気管は電蝕で溶けることはないでしょう!

Sa5

オイルフィルターを交換したら、日付を書いておきましょう。

たまに日付を読んで、自分で自分にびっくりしているオーナー

おられます。思わず御仕置きしたくなります。

135

上架したら、スウィベルのグリスアップのチャンスです。

御二人の場合も、グリスアップしたら、水も「チュ~」と

出てきました。

グリスアップしないと、振り子のように首を振る

「ダンシング船外機」になるかも知れません。

中古の船外機の査定のとき、見るポイントの一つと思いっています。

ダンスの上手い中古船外機は・・・・買うのをやめましょう。

135_2

この船外機は、4年目です。

普通、これぐらい汚れています。

この部分の清掃は・・・・買ったお店にお願いしてください。

キャブクリをプシュ~・・・ダメです、アーメンでございます。

絶対やってはいけません。

(自動車の整備の資格のある方で、スロットルボディーの構造を

熟知している方は・・・可能)

適当にやって、調子が悪くなったら・・・新品と交換です。

でも、汚れてくると、アイドリングがほんの少しずつ不安定になってきます。

5年ぐらいしたら、プロに清掃をお願いすることをお勧めします。

135_3 135_4

サーモスタットは、昨年交換したので、今年は点検だけします。

問題はありません。

せっかくなので、ゴシゴシ洗っておきます。

BF115D/BF135A/*BF150Aのサーモスタットは2個

入っていますが、それぞれ入っている位置で開く温度が

違います。

ホンダ船外機自慢の2系統冷却です。

安全で~す。

シリンダーヘッド側は、48℃~52℃で開き始め、60℃で全開になり、

シリンダーブロック側は58℃~62℃で開き始め、70℃で全開になります。

間違えて入れると、エンジンが壊れるかもしれませんから、

はずすときは、写真を撮っておくとか、メモをしておくとかして下さい。

135_5

係留保管では、まず一番はじめにメンテナンスするブラケットのアノード、

このお2人は毎年交換されます。

「まだ体積が残っているのに・・・」と思った方、

1年でこれだけ減って、汚れるのです。

体積が残っていても、写真のようにコケみたいなもので

表面が隠れてしまったり、カキやフジツボに覆われていると、

アノードの効果が発揮できません。

どうしても安心したい人は、アノードの表面と船外機本体で

導通があるか、テスターでチェックしてください。

導通があれば、ひとまず安心です。

体積が残っているか、上架するまでわからないので、

毎年交換したほうが、楽と思いますよ・・・・・

よく減っていて、半分も残ってなくて、でも部品が無い。

上架設備の可能な日程が3日間で、そのまま没水・・・

よく聞く話です。

他にもインペラーやギヤオイル、燃料フィルターなど交換し、

タッチアップ、グリスアップ、プロペラ&シャフトの点検、スパークプラグの

交換、エンジンオイルも交換、ボルトの増し締め、補機の整備

も同様に、リモコンケーブルの微調整(伸びる)、朝の6:30に

現地に行って作業を開始しても、1日掛かります。

今回は下架時間が潮の加減で早かったので、タペット調整のみ

勘弁してもらいました。来年します。

心残りです。

さて、明日は、シーバスボートの艤装などでとっ散らかった工場を

整理するつもりだったので、今日もビールとか、ワインとか

飲みながら、本も1~2冊ぐらい読めるぞとたくらんでいると・・・

「RRRRRRRRRRRRRRRRR・・・・・・・・」

携帯電話が、私を呼びます・・・・

「不吉な予感・・・・」

的中です。

和歌山から、スクランブルの要請です。

S社のエンジンですが、掛からないと・・・

オーナーは残りのGWに乗りたいとか・・・

普段御世話になっている業者さんなので、S社はやっていないとか

言うのですが、それでも助けてと言われて断れません。

ああっ、私のGWよ・・・何処へ・・・とか言いながら、CR-V君に

工具を積んでしまうのでした。

チャンチャン♪