宮海「え~、タイでクーデターが起きたそうですね。首相の独裁政治に耐えかねて、
ついに国軍が主要施設を制圧。あっという間の政権転覆劇だったようです」
アノゥ「クーデター……スゴイ! あこがれちゃうね!」
宮海「またこの子はワケのわからんことを……」
アノゥ「だってクーデターだよ? くーでたーってことは、つまり革命でしょ? ロシア革
命とか、フランス革命とか、産業革命とか、まさに歴史の変わり目。生き証人に
なれたんだよアノゥたち!」
宮海「産業革命はクーデターじゃないけどな……。何を盛り上がれる要素があったの
かよくわからんが、こーいうのって、発展途上国だとよくあることだぞ」
アノゥ「え、そうなの?」
宮海「近年の東ティモールなんか良い例だな。政治基盤の比較的確立していない国
の場合、一部の権力者が一方的に力を持つのはよくあることで、それを法律的
(純正的)に不信任を可決させるという前例が無いんだ。だから、いろいろな後
ろ盾を用意した後に、クーデターという形で不信任を叩きつけ、前任者にはご退
場願う。強引なやり方に見えるけど、彼らにとっては最善な選択らしいよ」
アノゥ「いろいろな後ろ盾、って?」
宮海「責任の所在と、擁立する新政権。新しい首相とか大臣も最初に決めておく。だ
から、知らぬは本人ばかりなり」
アノゥ「それって、予定調和って言うんじゃ?」
宮海「少々語感はズレてる気もするが、まぁそんなかんじー」
アノゥ「なんだぁー。だから、戦車を背景に記念写真とか撮ってるのか」
宮海「戦車……スゴイ! あこがれちゃうね!」
アノゥ「またコイツはワケのわからんことを……」
宮海「だって戦車だよ? せんしゃってことは、90式とか、74式とか、エイブラムズと
かスティングレイとかオブイエクト(T-90)とかレオパルトとかやわらか戦車とか、
つまり戦争の変わり目。生き証人になれたんだよ私たち!」
アノゥ「やわらか戦車は戦えないけどな……ってそのカタカナ、何語?」