ヤミノツカミDIARY

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給料いくらだ

2006年09月02日 | ゲーム
 『ひぐらしのく頃に解~祭囃し編』を読了しました。
 というわけで、全編を通しての総評!

 傑作だった。

 html日記に取り上げてから早3年。光るものを感じつつも、まさかここまで上り
詰めるとは思わなかったひぐらしですが、完結まで突っ走るとは恐れ入りました。
 賛否両論、紆余曲折を経て築かれた塔は、確かに歪かもしれないけれど、威風
堂々と天空まで聳え立つ。何を恥じることがあるだろうか。数々のメディアミック
ス展開が、その成功を如実に示している。
 長い長いプレイ時間だったけれど(笑)、その価値は等価であったと思います。
本当に、素晴らしい作品をありがとうございました。

 ……で、ここからは肝心の『祭囃し編』単品としての感想です。
 赤 坂 最 強 伝 説。
 メ イ ド イ ン ヘ ヴ ン。
 はぁー、大満足です。(何が)
 前回『皆殺し編』で、ほとんど全ての謎が解かれていたので、後は方法の違いだ
ろうなと思っていたのがドンピシャでした。さすがに鷹野の過去は想像できません
でしたが、結果は思い描いていたとおりの大団円。裏切ってくれても良かったので
すが、お約束大好きな私にとって、それはそれでワクワクする内容でしたよ!
 余所で賛否両論やはり出ているようですが、これは『祭囃し編』に何を求めてい
たかによって変わってくると思います。
 すなわち、『ミステリー』『ホラー』として観ていたか、『サスペンス』『SF』
として観ていたか、です。
 SFと言うとスターウォーズを想像してしまう人が多そうなので、現代ファンタジ
ー、ジュブナイルと置き換えても良いでしょう。
 納得できたのは、もちろん後者。私も『罪滅し編』くらいから後者になりまし
た。先入観や前提の不一致は、多大に受け手に影響がありますからねぇ。
 だから、受け入れられなくてもそれは詮無いことかと。一本道のため、2周目を
プレイしても感慨は変わらないので、評価が分かれるところだと思います。
 ……閑話休題。
 納得できないのは、おそらく、あそこまで絶対に覆せない、と思われたものが、
いとも容易く乗り越えてしまったことが原因だと思います。
 やったー! と思ったらそんなー! と思ったらやったー!
 この繰り返しが、今回はちょっとだけ弱かったのですよね。
 まぁでも、これも仕方がないかと思います。イチイチ激昂落胆してて山狗に勝て
るかっつーの。それにしても、小此木はちょっと弱すぎない?(笑)アレだけ山狗
が怖い存在だったのに、素人の前に倒れるプロ集団って一体……。
 そして同時に、もう少し圭一とレナに活躍してもらいたかったですね。一応、主
人公とメインヒロインのはずなのに……。私だったら、圭一の口先を使って村人二
千人vs山狗、という展開にさせるんだけどなぁ。どうでしょう?( ̄▽ ̄;)

 長々と書きましたが、それでもこれ以上ない完結だったと思います。
 ホラーやミステリーだったらハッピーエンドは不要ですが、しっかりとした世界
観、愛着のある主人公達が居る世界には、救いが無いのは余りにも残酷でしょう。
 ひぐらしは繰り返される6月の世界。その中には喜怒哀楽が詰まっています。そ
の中の一つくらいは、こんな世界で終わっても良いのかな、なんて。
 私たち一人ひとりの中に世界はある。納得できた方も、出来なかった方も、これ
がすべてだとは思わず、自分なりの楽しみを見つけるのも良いかもですね。