ビバ!サンバ!!2

サンバ撮影日記

羽根なし天国(そのあと地獄)

2017-08-03 00:50:40 | サンバ2017
今年も大宮スパークカーニバルがやってきた。大宮は毎年8月1日開催なので、さすがのカメコも全員参戦というわけにはいかない。オレはどうにかやりくりして、大宮に赴く用意ができた。ただしそんなものは何の自慢にもならない。
ところが現地に着いたら大雨だった。
先日の週末の某イベントと同じ状況だが、週末なら、ハナからオレは行かない。だけどせっかく捻出した平日の時間は貴重だから、ここまで来てしまったわけだ。

スケジュールは何となく確認してきたが、要するに18時ごろからいつものJACK前にて、仲見世バルバロス、ブロコ大宮、その他のサンバチームが出発する。たとえ雨でも、サンバはやると確信していた。
サンバの前に神輿巡行である。これは勇壮で、サンバがなければ追いかけているところ。雨の中大変だが、もっとも晴天時だって神輿や担ぎ手に清めの水を掛けるくらいだから、このくらいの雨は許容範囲だろう。
とりあえず撮影に臨むが、オレの写真はいつも暗いので、今回は露出補正を+1かけてみた。
だが、折り畳み傘をさしながらの撮影は困難を極めた。傘のシャフトを胸で押さえ、両脇を締めた形でシャッターを押す。これじゃとても撮りきれない。せめてカッパを用意すればよかったのだが、撮影にそこまで熱を入れたくない。





18時をすぎてサンバの時間になり、ダンススタジオの女の子たちが元気にスタートした。
そうしてやっと、1チーム目のS&C Fiestaが登場した。先日の草加よさこいにも出場したチームだ。もちろん羽根なしで、雨中の撮影のごほうびである。今後出場のチームも羽根なしは必至で、そこは楽しみが多かった。
ここでヘマはできないので、オレはビデオ撮影に代える。
しかしこれはこれで難儀で、沿道は意外に客がいる。しかもみんな傘をさしているから、盛大に視界が遮られるのだ。
しばらく撮影したが、何だか録ったような録らないような、欲求不満が残る結果となった。

続いてバルバロスが登場した。
バテリアはいつもの重厚な格好だが、ダンサーはもちろん羽根なし。新顔も見受けられて頼もしい。
ひとしきりバテリアの演奏があり一行がスタートしたが、やはり撮影環境は変わらない。いや例年より悪いくらいだ。
しばらくついていったが、すぐにブロコ大宮が登場するだろう。ここはチームの実体がよく分からないのだが、アレグリアやリベルダージ、セレージャなど、各チームのダンサー有志が踊っている。いわばダンサーのオールスターで、カメコ的にはこちらに写欲がわく。
だからJACK前に戻ってきたのに、次は立正佼成会がスタンバイしていた。
うん? 順番が入れ替わったのか?
オレは混乱して頭に血が上ってしまい、またバルバロスのもとに向かった。このロスタイムは痛い!!

バルバロスに追いついたが、やがて中途地点での中休みとなった。
続いてブロコ大宮がやってきた。時間的にはすぐで、間に立正佼成会がいないから、彼らより先にスタートしたことになる。
ということは…

やってもーた!!

さっきJACK前でもう少し辛抱していれば、すぐにブロコ大宮がスタートしたんじゃないか!?
ブロコ大宮を見ると、これまた羽根なしダンサーのてんこ盛りで、これだけ美背中が集まると壮観である。その彼女らがくねくねと、スタイルのいいバディを覇を競うようにくねらせる。あああああ、美しい。オレはJACK前から彼女らを録らなかったことを激しく後悔し、血圧が昇るのを自覚した。

雨は小降りになったので、もう傘はいらない。後半がスタートし、またS&Cを録ることになった。「傘をささずに羽根なしダンサーを撮影する」。これは最高の環境と思う。
途中、チームは神輿連中とすれ違って、恒例の「スパーク」をする。
その後はバルバロスが続くはずだが、彼らの姿がない。サンバはチームごとに進行コースが変わったはずだが、もうどこかに出発してしまったのだろうか。
気を取り直して、再びブロコ大宮を愛でる。ダンサーは20人近くいるだろうか。とにかく背中が雨でキラキラ輝いて、エロい。天然のラメだ。
沿道の客は例年より少ないが、それでも前列に2人来られたら、もう撮影はむずかしい。結局どこまでいっても、満足のいく画は録れないのだ。
そごう前の大通りではダンサーが留まって、ミニステージ。横一列にダンサーが連なり、数人のダンサーが手前に出て踊る、というやつだ。
これがまた絢爛豪華で、サンバイベントは基本的に無料だけれども、有料にしてもいいのではと思う瞬間だ。

再び進行が始まる。このあたりからまた人垣が厚くなって、やはり撮影は困難となる。
止まってはちょっと撮影、ちょっと走っては撮影と、せわしない。オレの感覚だと、数十秒ごとに細切れで録っていく感じだ。つまりビデオ撮影は、サンバチームが恐れている?ほど、綺麗には録れていないと思う。
終盤は観客もやや少なくなってきたので、カメラ撮影に戻す。しかしダンサーの進行も早いので、オレはビデオ以上にまともな画を撮れない。









何だか分からないままに、ブロコ大宮はゴールインした。バルバロスも、すでにゴールインしていたようだ。
オレ的には最後にもう一踊りしてほしかったが、ダンサーらはそのまま退場した。この悪天候では仕方なかろう。でもとても楽しかった。いい汗かいた。

オレはその場で、画像の確認をする。呆れるほど、うまく撮れていない。

…そう、この時点では、オレのカメラはまだ生きていたのだ。

この1時間半後、オレは天国から地獄へ突き落とされることになる。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 復活 | トップ | モデルとダンサー »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
タンガなしの光景 (Neiro)
2020-08-20 02:01:28
まさにこれはカメコとしてもなかなか経験できない思い出だと実感します。ためにYoutubeとかでも羽根なしの動画もありますが、確かに小降りの状況でしたね。

悪天候とは言え、観客の足を増やせないかもしれない要因にもなりますが、それにかかわらず、いやむしろ乗り越えて撮りに行ったカメコには永遠に忘れない光景や羽根なしのダンサーさんを撮れる千載一遇の機会かもですね。まさに文字のまま、禍が福になったわけですかね。2年前のご記録でしょうが、続きお願いしてもよろしいでしょうか。個人的には羽根なしのダンサーさんは撮ったことがないので楽しみです。
返信する
大変だった (宮古)
2020-08-20 20:39:53
>Neiroさん
あぁこの日ですね。この日は雨が降って大変だったんですよ。片手しか自由が利かなかったこともあって、ビデオ撮影が主でした。
デジカメのほうも外付けストロボの調子が悪くて、この時も装着してなかったと思うんですよ。だから画面が暗くて壊滅でしたね。しかもデジカメが濡れて、一時仮死状態になっちゃったんですよ。その後回復しましたけど。
この時の画像ですか? ちょっと見返してみましょうか。あまり気は進まないんですけど。
返信する

コメントを投稿