みやっちBlog

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民放が自民CMにクレーム?

2007年07月02日 13時02分40秒 | 政治・社会
民放各局で流れている自民党のCMだが、朝日新聞によれば実現不可能なことを宣伝しているとして自民側が提示した内容を却下し、修正されたCMが現在流れているのだとか。






「年金すべて保証」誤解招く TV局難色で自民CM変更(asahi.com 2007年07月01日07時04分)
=== 備忘録(引用)===
 現在放送されている自民党の参院選向けテレビCMで、当初、広告会社が提示したCM内容に民放側が難色を示し、表現の一部が変更されたことがわかった。

 参院選の焦点となる年金問題について、放送中のCMでは安倍首相が「年金の全額支払いに責任を持って取り組んでいます」と語っているが、関係者によると大手広告会社が6月中旬、民放各局に提示したCM案のナレーションでは、「皆様の年金は責任を持ってすべて保証します」となっていた。

 このCM案に対して複数の民放局が「すべて保証します」という表現について、「実現可能性がはっきりしない約束をしている」「視聴者に誤解を与える恐れがある」といった点を指摘。「局内の考査基準に照らして放送には問題がある」とする局が相次いだ。

 日本民間放送連盟が定めた放送基準には広告表現の項目に、「視聴者に錯誤を起こさせるような表現をしてはならない」などの取り決めがあり、民放各局ではこの放送基準を基に独自の考査基準を設けている。複数の東京キー局は、自局の基準に従いCMの一部の表現を再考するよう求めたことを認めている。

 自民党では当初、21日に参院選向けのポスターと同時にテレビCMを発表する予定だったが延期した。関係者によると、25日になって広告会社から修正案が民放局に提示され、各局が了承。翌26日に自民党が発表した。

 放送中のCMは15秒と30秒の2種類あり、どちらも、白いシャツ姿の安倍首相が登場。まず「自民党は約束します」と語り、年金問題のほか「日本のリーダーシップで温暖化ストップ」といった首相のナレーションが続く。

 自民党の二田孝治広報本部長と片山さつき広報局長は朝日新聞の取材に対し、それぞれ議員事務所を通じ、「自民党本部に問い合わせて欲しい」と返答。同党広報局に文書などで見解を求めたが、30日夜まで回答が得られなかった。
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たしかに、政府がすべて保証するというのならあまりに当たり前の話なのだが、政権与党とはいえ、いち政党が政府の行うことについて保障するというのは、あまりにおごった表現。自民党と政府・行政の一体化を示すものであり、民放側が指摘するのももっともな話。

しかし、国民投票法案をめぐった参考人質疑などを振り返ると、民放側は憲法改正に対する意見広告の取り扱いについて、盛んに自主的な運営に任せて欲しいと訴えていたことを思い出す。
そこで、今回の参院選に向けた政党広告で、「わたしたちはきちんと審査してますよ」という姿勢を政府与党に印象付けようとの思惑があったのではと勘ぐりたくなる。

21世紀臨調が主催したマニフェストの検証結果を発表する場で行われた、自民党と民主党の両党首による討論で、参院選の争点は年金問題となるという認識で一致していたという。

年金問題に関しては、新憲法制定に反対する人たちの中には「年金も問題だけど憲法改正を争点にすべきだ」と考えている割合も一定程度いるものの、どうやらその思いは届きそうもない。

党首討論 安倍VS小沢 ともに年金問題を参院選争点に(yahoo!ニュース 7月2日9時56分配信 毎日新聞)
=== 備忘録(引用)===
 安倍晋三首相(自民党総裁)と小沢一郎・民主党代表による党首討論が1日、東京都内のホテルで行われ、参院選の公示を前に約1時間半にわたり舌戦を展開した。民間のシンクタンク「新しい日本をつくる国民会議」(21世紀臨調)が主催したもの。選挙で重視する政策について安倍首相は「年金制度を構築する。私の内閣ですべて解決する」と強調、小沢代表も「年金信任選挙」と両氏ともに筆頭に掲げ、年金問題を選挙の争点と位置付ける姿勢を鮮明にした。
 ◆救済策
 首相は参院選の位置づけについて、安倍内閣の実績と今後の政策に理解と支持を得る場と表明。重視政策について「信頼できる年金制度を構築する」と語り、続いて「教育再生」と「主張する外交」を挙げた。「私と小沢さんのどっちが首相にふさわしいかも国民の考えをうかがう」と述べ、強い対抗意識を示した。
 一方、小沢代表は「日本に議会制民主主義が根付くかのスタートだ。与野党逆転を果たすため、政治生命のすべてをかける」と述べ、政権交代の足がかりとしたい考えを強調。年金問題を争点に掲げ「どんなに立派なことを言っても国民の生活が向上しないといけない」と述べ、生活重視で対抗する姿勢を示した。
 討論はそれぞれが約30分間、相手方に質問する形で行われた。年金記録漏れ問題では、小沢氏が国の責任を明確にするよう首相に要求。「原簿を焼却してデータがなくなった人も多い。国民の申し出は、特異な例は別として、国が認めて支払うことにしなければならない」と確約を迫った。首相は「どう特異な例を認定するのか」と第三者委員会による判断が必要と反論し、「最後の一人まで記録をすべてチェックし、年金の支払いを保証する」と主張した。
 ◆財源問題
 一方、年金制度の財源問題については首相が小沢氏に論戦を挑んだ。民主党は政権公約(マニフェスト)で、基礎年金部分は全額税でまかなう一方、消費税率は引き上げないと明記している。首相は「新たに16兆円が必要になる。消費税を上げずにできるわけはない」と民主案を批判した。
 これに対し小沢氏は「(給付には)所得制限をつけ、総額は13兆円だ。(現在の国庫負担に加えるのは)約6兆円で、補助金の全廃で6兆円の無駄を省ける」と説明。消費税率を引き上げなくても財源は確保できるとの見通しを示した。
 首相は「補助金の3分の2は社会保障のためのお金。残りの大部分は公共事業だ。どうやって6兆円を持ってくるのか」と重ねて追及。小沢氏は「民主党は行政の仕組みそのものを変えようとしている」と述べ、対応は可能と反論した。
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新憲法制定を訴えて戦うとしてきた当の安倍首相が、年金問題を争点とする姿勢に変化してきたのだからいたしかたないところだが、そうはいっても自民党のマニフェストには新憲法制定に関して触れられる可能性は高いわけで、年金問題の対応に目を奪われて、実際に社保庁に対して力を持つのは政権を持っている自公なんだからと、自公に票が集まれば「新憲法制定は国民に信任された」としてさらに憲法改正に向けての歩みが強まる可能性は高い。

そもそも、年金記録の未統合問題は自公政権と内閣が国民の生活に目を向けてこなかった証拠。基礎年金番号を導入したときから、こうした問題が起こる可能性がわかっていたにもかかわらずほっておいただけでなく、問題が指摘されても当初はいたずらに不安を煽るな、と無視する構えを見せていた。

国民の生活を省みず、自分たちと自分たちに利益をもたらす人たちのことだけを考えているということの、ひとつの表れが年金記録未統合問題なのではと思えてくる。
年金を民営化して最終的には外資に任せて外資を儲けさせようとのレールが敷かれていると指摘する声も一部にはあるという。

国民よりも後ろ盾となってくれるアメリカやグローバル企業への配慮を続けてきた中曽根内閣以降の自民党政権。国民の暮らしよりも、自分たちが政権を握り続けることに汲々とする姿はあまりに見苦しい。

高度経済成長後の低成長時代に向けて、国民一人一人が豊かな気持ちで生活できる社会システムへの変革を行わず、特に小泉-安倍と続く内閣の下で庶民を虐げ一部の人間が儲けることで見せかけの景気回復を演出してきた自民党を中心とする政権によって失った国民益は、ゼロ金利政策によって受け取れなかった預金金利を例に挙げるまでもなく有形無形問わず計り知れないものがある。

自民党は、小泉前首相により小泉前首相の進める政策に意見をする議員を大胆に追い出し、庶民増税富裕層減税という政策と共に一部の人間や企業だけが儲かるシステムを作り出してきたことが明らかになりつつある。

他の政党がどのような政策を持って国民の暮らしを豊かにしようとしているのかは、それぞれの政党のマニフェストをじっくり読むことでしかみえてこないが、少なくとも今の自公が進める政策について納得できないと考えるなら、批判の意味を込めて投票にでかけることが必要なのではないだろうか。

唯々諾々と政権与党の言いなりになっていては、じぶんたちは国や企業にとっての機械ではないと憤りながらも、それを受け入れることになってしまうのではないだろうか。


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