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リニア中間駅、長野県内では地域エゴを捨てて考えて欲しい

2011年07月19日 16時39分11秒 | 政治・社会

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リニア中央新幹線、直線ルートが適当と答申が出され、その方向でJR東海は南アルプスを貫通する直線ルートでの建設をする準備に入ることになり、環境アセスメントのための協力を長野県知事に申し出ている。

東海・東南海地震など東海・近畿沖を震源とする巨大地震の危険性から、東海道新幹線のバイパスとしてのリニア中央新幹線への役割が高まっており、着工をできうる限り早めたいとJR東海は考えているようだ。

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そんな中、各県一駅といわれている中間駅の設置場所に関して、ルートの実質上決定を見たにもかかわらず、長野県内では未だにどこへ置くのかの駆け引きが行われている。

リニア駅へのアクセス向上を 知事と諏訪・伊那市長が会談(信濃毎日新聞5月21日(土))

=== 備忘録(引用)===
 リニア中央新幹線整備をめぐり、諏訪・伊那谷回りのBルートを求めている白鳥孝伊那市長と山田勝文諏訪市長が20日、県庁を訪れ、国の交通政策審議会が南アルプス貫通のCルートが適当と答申した後初めて、阿部守一知事と会談した。両市長は会談後の取材に、国の整備計画決定まではBルートを主張する一方、答申通りに決定されれば、県内中間駅までのアクセス向上などを求める考えを示した。

 Cルートで整備された場合、中間駅の位置については、飯田下伊那地域がJR飯田駅(飯田市)への併設を主張。一方、白鳥市長はこの日、アクセス向上に向け、上伊那地域に近い北寄りを希望する考えを示した。両地域の認識の違いが表面化した形で、今後の県内各地域の調整で大きな課題になりそうだ。

 会談後、山田市長は整備計画決定後の対応について「県(と各地域)が一つになった交通体系の整備」を求める考えを説明。答申に盛り込まれた国やJR東海、沿線の自治体、交通事業者などを交えた「検討の場」で、中央東線、飯田線の高速化などの協議を進めたいとした。白鳥市長は道路を含め「アクセス手段はきちんと整備しなければならない」と指摘した。

 阿部知事は会談後、「地域全体の振興に役立つリニア整備が必要だという認識は両市長と同じだ」と説明。「(各地域で)共通認識を持つように意思の取りまとめをしていきたい」と述べた。

 会談は冒頭以外、非公開。知事は23日、牧野光朗飯田市長とも県庁で会談する。
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飯田市長、リニアで現駅併設などを知事に要望 (信濃毎日新聞5月23日(月))
=== 備忘録(引用)===
 リニア中央新幹線整備をめぐり、国の交通政策審議会が答申した南アルプス貫通のCルートの地元の牧野光朗市長が23日午前、県庁を訪れ、阿部知事と会談した。牧野市長は、リニア中間駅の設置場所は飯田下伊那地域として現JR飯田駅を希望することや、駅設置費用など合理的な負担の在り方について協議する必要性など5項目を盛り込んだ要望書を知事に提出した。

 要望書ではほかに、リニア整備効果を広範囲に及ぼすための基本戦略を県が策定すること、沿線地域の安全性や環境配慮、国やJR東海との協議に向け県が関係地域と十分協議することも求めた。

 牧野市長は下伊那郡町村会長の伊藤喜平下条村長、飯田商工会議所の柴田忠昭会頭と訪問。会談は非公開で行われた。会談後の取材で、住宅や事業所が密集した飯田市街地を分断せずに現飯田駅にリニア駅を併設できるのか-との質問に対し、牧野市長は「物理的には可能。飯田線と並行して通っていく」と述べ、併設用地を確保できる認識を示した。

 駅設置費用問題をめぐっては「周辺の社会資本整備も考えることが基本」と指摘。「財政が厳しい中で最大限の効果を最小限のコストで上げるためにどうすればいいか、十分に協議を願いたい」とし、中央道飯田インターと結ぶ道路整備などが進んでいる現駅に併設するメリットをあらためて示した。

 阿部知事は飯田下伊那の現駅併設の希望について、会談後の取材に「県全体、中南信の交通にとってプラスになるように地域全体で取り組んでいきたい」と述べた。知事は20日、諏訪・伊那谷回りのBルートを求めている諏訪、伊那両市長とも会談している。
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各紙の記事は少し前の話だが、未だに地元自治体間での調整がつかず永の県内のルートは公表されていない。

中間駅の設置場所が決まらない中で、JR東海は長野県内のルートを発表するとしているが、長野県知事は発表を急がないでくれと要請している。

リニア中間駅はどこに? 「長野の争い」の顛末(yahoo!ニュース 東洋経済オンライン 7月11日(月)11時4分配信)
===備忘録(引用)===
 国土交通省が5月27日にJR東海に対して建設指示を出したことで、いよいよ実現に向けて動きだしたリニア中央新幹線。ところがJR東海はのっけから、難しい問題に直面している。

 先行工事区間の品川―名古屋駅を、最短40分で結ぶのがリニアの主目的。一方、沿線4県(神奈川・山梨・長野・岐阜)に1駅ずつ設ける「中間駅」は、優先順位が高くない。それが長野では大きな壁にぶち当たっているのだ。

 JR東海としては、2014年に建設に着手しようと、綿密なスケジュールを描く。11年12月に事業想定地域の環境影響調査を始めるプランを作らなければならない。6月中には、おおよその想定ルートと中間駅設置地域を明らかにし、地元自治体の了解を得る必要があった。

 しかし長野県の阿部守一知事は、「JR東海は地元自治体の声を聴いていない。しっかりと聴いたうえで決めてほしい」と、JR東海の山田佳臣社長に要請。6月7日にJR東海が公表した、「中央新幹線(東京都・名古屋市間)計画段階環境配慮書」では、長野県を“空白”にした異例な内容となったのである。

■飯田市vs.高森町

 こう記すと、長野県が無理難題を投げて、JR東海を困らせているように見えるかもしれない。だが長野には特有の事情があるのも事実だ。

 何しろ1989年以来、県が強く求めてきたのは、南アルプスを北側に大きく回り込み、茅野、伊那を経て、飯田に至る「迂回ルート」だった。が、5月に国交省が正式決定したルートは、南アルプスを貫通して、飯田へ達する「直進ルート」。この正式決定から日も浅いことから、県内の自治体の意見は統一されていない状況なのである。

 しかも長野は再び、期待を裏切られてしまう。「飯田市」の市街を通り、在来線の飯田駅に中間駅を併設するのが、地元側の強い意向だった。にもかかわらず、6月1日に大手紙1面にリークされた設置予定地は、農村の広がる「高森町」周辺だったのだ。

 県内には、まだ迂回ルートをあきらめ切れない自治体があるうえ、飯田市と高森町の綱引きまで発生する始末。こうした摩擦は、当事者の話し合いで解決するレベルを、とうに超えてしまっている。

 各自治体の意見を聴く場としても期待された、6月21日の「リニア中央新幹線建設促進長野県協議会」総会は、極めて静かだった。この日午後に、長野県や中南信地域5地区の期成同盟会、経済団体の代表が長野市内に集結。焦点の自治体から、県やJR東海への要望が飛び出してもおかしくなかったが、総会では何一つ質問は出ずに、関係者の口は一様に重かった。

 総会終了後、阿部知事がJR東海の金子慎専務に手渡した要望書にも、具体的なルートや駅設置場所は書き込まれていない。要は、長野県内での意見の集約は難しく統一の要望を出せないため、事業主体のJR東海がルートや駅の設置場所を提案するのを待とう、というわけだ。「長野県の自治体が無茶を言って、国策の事業が遅延する事態だけは避けねばならない」(県南自治体のある首長)。

■建設費負担めぐる思惑

 であれば、結論は決まっている。JR東海としては、用地買収を円滑に進めるために、地上部を走る箇所は、できるかぎり市街地を避けたほうがいい。市街地のど真ん中を通る、飯田駅に併設する選択肢など、初めからないだろう。

 今後は建設費約350億円を、どのように負担するかが課題になる。駅だけでなく、高森町を起点とした道路アクセス網の整備をはじめ、地元自治体の負担は重い。南信州地域の自治体だけで背負い切れるものではないからだ。

 費用負担は長野県以外の中間駅でも共通の課題である。大深度地下に造る相模原駅(神奈川県)の場合、約2200億円の投資が必要。いずれの自治体側も、国の関与、JR東海の一部負担を求める構えだ。中間駅をめぐってはこれからも、息の長いせめぎ合いが続くことになる。

(山田俊浩 =週刊東洋経済2011年7月2日号)
※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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リニア中央新幹線中間駅のJR飯田駅接続は、飯田市旧市街、いわゆる丘の上再開発の目玉としたい飯田市の都合のみ。それに下伊那郡下の各市町村を巻き込む飯田市のエゴに、直線ルートを願う立場としては致し方ないかと従ってきた自治体もあっただろう。

しかし、伊那谷ルートを要望してきた上伊那の自治体としてみれば、直線ルートに決まった以上、少しでもアクセスの良い(時間的にも距離的にも近い)下伊那北部への中間駅設置を望むのは当然。

伊那谷ルートをあきらめる自治体への配慮が一切無い飯田市の態度が、現在の混乱を生んでいるとしか思えない。

ルート上になると予想される高森町とその隣の松川町にとって見れば、飯田市に配慮してわが町にとは主張しにくい状況にある。

中間駅設置のために必要な多額の負担金という問題もある。

飯田市の北部、座光寺あたりなら妥協点も見つけられるのではとも思うのだが、飯田市があくまで飯田駅への併設を望み、できる限り北部へという上伊那地域との間での調整が遅れれば、長野県に中間駅は造らないという結論をJR東海が出しても仕方が無いような気もしてくる。

地域エゴを振りかざしたあげく、結局信州全体にとって何のメリットにもならないリニア中央新幹線が完成するということが無いようにしてもらいたいものだ。



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