雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

選挙戦は始まっている ・ 小さな小さな物語 ( 685 )

2015-03-16 10:03:57 | 小さな小さな物語 第十二部
衆議院が解散されました。
今、十一月二十一日の午後二時です。衆議院の解散などのテレビ報道を見ながら本稿を書いています。
ある番組では、紫の袱紗に包まれた解散詔書が控室から官房長官のもとに運ばれるまで、さらには議場に持ち込まれ衆議院議長により解散詔書が読み上げられる様子などをライブで放送されていて、実に興味深く見ました。
単なるセレモニーといえばそれまでですが、緊張感があって、なかなかいいものでした。
恒例の、解散詔書が読み上げられた後の万歳が、何ともタイミングが合わないのも、笑ってしまいました。不慣れな議員が多い証左だと思われますが、早速そのことを皮肉っていた議員もいましたが、そんなことを選挙戦の論争とするような低レベルなことだけは勘弁してほしいものです。

相変わらず、大義が有るとか無いとかという声が聞こえてきますが、およそ大義などといったものは、そのあたりにゴロゴロしているものではないはずです。衆議院の解散などというものは、わが国の政治形態において、首相に与えられている数少ない専権事項の一つに過ぎないのです。大義が有ろうが無かろうが、そんなことを論じる暇があれば、この国の将来をどうするのかを論じ合ってほしいものです。
ある政治評論家の方が「本当の政治活動は、解散から公示日までの間だ」と言っておられました。選挙戦が始まれば、選挙違反に問われることが気になってほとんどの人が行儀よくなるそうです。

そこで、私たちとしては、正式に選挙戦が始まる前の候補者や各政党の動きや発言を興味深く見ていくことにしましょう。
立派な選挙戦に参画する、などと大義名分を述べるつもりなどさらさらありませんが、各党の主張を聞いて、一か月前、一年前、さらには前の選挙時などのことも思い出して重ねてみますと、面白いことが幾つも浮かんできますよ。
さらに言えば、新聞が代表的ですが、各報道機関の論調がこれほど違うのかということも実に興味深いものです。でたらめな報道が少なくないことを嫌というほど知らされた今年ですが、年の瀬に向かって、ニュースや報道をどのように受け取ればよいのかという頭の体操のチャンスでもあるようです。

いずれにしても、衆議院選挙は、わが国の数多い選挙の中で最も重要な選挙です。そうであってもらわないといけないわけですから、万難を排して投票に参加してほしいものです。
私たちの一票など逆立ちしたところで大した影響がない、と言われてしまえば反論することは難しいのですが、とんでもない選挙が行われたり、たとえ頼りない選挙であってもそのような制度さえ手に入れることが出来ていない人々が世界中にはたくさんいることに思いを馳せて、何としても選挙に参加しようではありませんか。

( 2014.11.22 )

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