雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

ダイハツ 全工場停止へ

2023-12-25 19:24:42 | 日々これ好日

     『 ダイハツ 全工場停止へ 』

    ダイハツの全工場が 生産を停止する
    折から正月休みになるが 生産再開はいつになるのか
    納入業者への影響は甚大で 手厚い保証が必要だろう
    起ったことは残念だが せめて事後対策だけは
    さすがダイハツだ と言われるような対処を期待したい
    また 社員の方々の不屈の頑張りに エールを送りたい
    ガンバレ ガンバレ ダイハツ社員

                    ☆☆☆ 

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夢のお告げに従う ・ 今昔物語 ( 17 - 14 )

2023-12-25 08:02:15 | 今昔物語拾い読み ・ その4

      『  夢のお告げに従う ・ 今昔物語 ( 17 - 14 ) 』


今は昔、
鎮西(チンゼイ・九州)の肥前国の背振山(セブリヤマ・福岡と佐賀の県境の山地にある。)という所は、書写山(ショシャノヤマ・姫路市の北部にあり、そこにある円教寺は西の比叡山と呼ばれる名刹。)の性空聖人(ショウグウショウニン・著名な高僧。1007 年没。)が修行なさった所である。
山は深く、その尊いことはここに勝る所はどこにもない。それゆえ、仏道を修行する尊い修行者たちがやって来て住みつくことが、絶えることがない。

さて、少し前のことであるが、一人の持経者(ジキョウジャ・経典、特に法華経を常に信奉する者。)がいて、この山に住みついた。
日夜に法華経を読誦し、寝ても覚めても地蔵尊を念じ奉った。そして、それを一生の勤めとしていた。
やがて、しだいに年老い六十となった。そこで、ますます後世を恐れ、現世のことは全く気にしない。

ある日のこと、本尊の御前に座って、「我が命を終えるべき所をお教え下さい」と熱心に祈念したところ、夢の中に一人の小僧が現れた。姿形は美しく荘厳である。
その小僧がその僧に、「汝、もし自分の臨終の地を尋ねたいと思うのであれば、今すぐに王城(都)の方に行き、愛宕護山の白雲の峰に行きなさい。そして、月の二十四日(地蔵菩薩の縁日に当たる。)は、そなたの命が終る日である」とお告げになった、と見たところで夢が覚めた。

その後、僧は夢のお告げを知って、喜びの涙を流した。
弟子たちは師僧が泣くのを見て、そのわけを訊ねたが、それに答えることなく、ただ一枚の紙にこの夢のお告げのことを記して、密かに経箱の中に納めて置いた。
そして、その夜の夜半にその山を去り、たった一人で王城の方向に上って行った。数日を経て、月の二十四日に、かの愛宕護山の白雲の峰に行き着いた。そして、自ら一本の樹木の下を居場所として、一夜を過ごした。

明くる日、その山の僧たちが集まってきて、「あなたは、何処から来たのか」と訊ねた。
僧は、「私は鎮西からやって来ました」と答えた。そして、それ以外には何も語らない。
そこで、その山の僧たちはこの僧を哀れんで、朝夕に飲食を整えて持っていってやった。
このようにして日を過ごしている内に、翌月の二十四日になった。
早朝に、杣人がその場所に行ってみると、かの鎮西の僧は西に向かって正座し合掌して入滅を遂げていた。
これを見て驚き、その山の多くの僧に知らせた。僧たちはそれを聞いて、大勢集まって来てみると、本当に入滅していて、その姿は実に尊い。経袋には一枚の書き物があった。大勢の僧がこの書き物を開いて見てみると、詳しくあの夢の事が記されていた。

僧たちはそれを見て、ますます尊び感激して、集まって死後の供養を行い、報恩の布施を贈ったが、それは、まるで師僧の恩に報ずるのと変らなかった。これもひとえに、地蔵菩薩の大悲のご利益である。
それゆえ、不思議な事だとして、語り伝えたのを聞き継いで、
語り伝へたるとや。

     ☆   ☆   ☆

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