緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

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茶道とシニア

2018年06月01日 | 話題
お茶、習い始めて2か月経ちます。
ようやく柄杓を使うお稽古になりました。

1週間に一度、お稽古に行き、帰ってきてお家で練習というパターン。
家には、亡くなった母が1年ほどお茶を習っていたので棗とか茶杓・茶筅が取り敢えずありました。
(立ち居振る舞いに大雑把な母は、性格的にお茶は合わず、直ぐに止めました)

盆略手前は、こういう感じに置きます。

写っている茶筅は、ほぼ50年前のものですから、たぶん、実際には使えません。
(茶筅は新しい方が良いとか。)
お盆も家にあった小さいものを使っています。
形だけ、練習してます。
齢のせいか、なかなか正確に覚えられません。

前に手の障害でお茶が難しいことを書きましたが、近頃は足の方も具合が悪くなり始めました。
膝ではありません。足の甲です。

家では畳の間が多く、私は正座は苦にならない筈だったのですが、それは座布団を敷いていたからだったようです。
茶道では座布団は敷きません。直接畳の上に正座です。
右足の甲が痛くなり、時にはつりそうになります。
歩いていて激痛が走ることも。

以前、整形外科にいる整体師さんに、右足の甲の上の骨がずれていると言われたことがあり、原因についても思い当たることがあったのですが、どうやら畳の上に直接座るのは無理がかかって良くないのかもしれません。
柄杓を使うお稽古では立礼で習っています。

齢を取ってからの茶道のお稽古、難しいなぁと今更ながらです。
ただ、家元の指針では、茶道文化に興味を持ち始めたシニア層に応えることを考えているみたいなので、手やら膝やら足やらが悪い、シニアだけでない、いわば障害者向けの茶道の方法が出来たら嬉しいと思っています。
そういったものができれば、茶道をやる人はもっと増えると思います。
立礼がそれに当たるのかもしれませんが。

もう一つ、これはちょっとという問題があります。お茶会のことです。
4月に大寄せのお茶会の案内をいただいたのですが、始めたばかりだし、お茶会はまたあるだろうと考え、一緒の教室の人は誰も行かず、行くときは一緒になどと話していました。
後に先生にお聞きしたら、次のお茶会は来年の7月とか。
私も含めみんな『エーッ!!』って感じになりました。
先生曰く、お稽古だけでお茶会をまったくしないお茶の先生もいるとか。

習い始めたばかりだから、お茶会なんて10年早いのかもしれません。
でも、お稽古しても、ちゃんとしたお茶会に行けそうにないのではモチベーションは下がります。
若い人ならともかく、私みたいなシニアは、先も長くはないですので、免状とか資格とかより、お茶の文化そのものを学びたいし味わいたいのです。
やはり、お茶会に行きたいのです。


実は、先日カメラ教室の仲間と行った京都御苑では、御苑内の拾翠亭という茶室も見学しました。
二階建の数寄屋造りの建物です。
シュウスイテイと読みます。
大きめの茶室もありましたが、小さな茶室もありました。





興味深かったのは掛かっていた掛け軸の内容。
千少庵(千利休の養子で娘婿)が西陣の織屋の井関妙持に宛てた書状らしいのですが、画家の俵屋宗達に茶会に誘われたので一緒に行こうと書かれているそうです。




なんか、凄い歴史と文化を感じました。
まあ、私なんかは足元にも及ばない世界です。
(調べてみると少庵は片足に障害があったとか。どうやってお茶を立てたのでしょうか)

                              

お茶のお稽古には、なるべく着物で行くようにしています。
着物での立居振る舞い、やはり難しいです。
お盆とか持って立ち上がるのは何度練習してもふらつきます。


この着物は母が遺していた単衣の十日町紬。
帯は安く買った中古の麻の帯。模様は蓮です。
お稽古ですので紬でも良いのです。

ここ2回は雨で、洋服で行ってました。
6月になったので、晴れたら同じ単衣で帯を紫陽花柄の夏帯で行こうかと考えています。
そういう事を考えるのも楽しみの一つです。