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緑内障治療あれこれ

2024年02月24日 | 健康
私の緑内障、悪化しており、ついに手術する運びとなりました。
このことについては後悔することが多々あります。
もっと早くに手術やレーザーなどの積極的な治療に取り組むべきだったと思うからです。

今回はそのことについて書いてみます。
緑内障に関心のない人はスルーしてください。

私の場合、緑内障は10年くらい前、左目の下部が少し欠けるのが気になり、眼科で診てもらって緑内障と診断されました。
ですから非常に早期に発見されたのです。
ちなみに私が行ったのは近所の眼科です。仮にS眼科クリニックのS医師としておきます。

緑内障について書かれているものを読むと、緑内障は早期発見が重要というようなことが必ず書かれています。
早期に発見して早期に治療し、そうすることで緑内障の進行を遅らせることができるという理屈です。

少し説明すると、緑内障は恐ろしい病気で、一度欠落した部分の視力は何をしても戻ることはありません。
何もしないと最終的に失明に至ります。
白内障と同じように考えて、手術したら見えるようにはならないのです。
ではなぜ手術するかというと緑内障の進行を遅らせるためです。

もちろん緑内障の治療は手術だけでなく、最初は点眼薬です。
点眼薬の種類もたくさんあり、色々と組み合わせて処方されます。
ただ、点眼薬には副作用があります。

私の場合、最初に使ったキサラタンという薬は目の周囲が黒ずみました。
それ以外にも白目の部分が赤くなる薬、白目の部分がボコボコになる薬。
まぶたが腫れ、眼の縁が痛痒くなる薬など経験しました。
人によって、全身症状がでるような副作用もあるみたいです。
また副作用以前に手が震えて点眼薬が注せない人もいます。

初期から中期の緑内障治療は、たくさんある点眼薬を上手く組み合わせ、眼圧を下げて悪化を防ぐことです。
点眼薬が副作用で注せない人や、そもそも点眼薬が効かず緑内障が悪化する人はレーザーや手術を行うことになります。
いずれも目的は眼圧を下げて緑内障の悪化を防ぐ、その一点です。

でも私の場合、とても早期に発見しましたが、進行を遅らせることができませんでした。
写真が趣味だったのですが、カメラのピントを合わせるのも難しくなってきてますし、本や新聞もとても読みづらいのです。
左目の中央部分3分の1くらいの視野が欠落し、長い間大丈夫だった右目も視野の欠落が始まっています。

ところで私みたいに自分で早期に緑内障に気づく人は少ないようです。
大半の人はかなり悪化してから病院に行き、緑内障だと分かるとか。

私の場合、早期に分かったのは、以前にも書きましたがHSPが関係しているようです。
つまり、たいていの人は視野が欠落していても正常性バイアスが働いて、脳が勝手に補正して正常に見えるのです。
が、私の場合、正常性バイアスが弱く、見えないものは見えないものとして認識されるのです。
ですから視野の欠落もすぐに気づいたのでした。

昨今では、何かのきっかけで検査を受ける人も多く、早期に緑内障と分かる人もたくさんいるようです。
ただ、そのような人は自覚症状がないものだから緑内障の点眼薬を面倒臭がって途中で止めてしまい、結果、緑内障を悪化させてしまうようです。

私の場合、早期でしたが超過敏なおかげで自覚症状があり、点眼薬を途中で止めたりもしませんでした。
それどころか目の具合が悪くなるたびに医師にそのことを強く訴えていたのです。

私の場合、2年前くらい前、左目の調子が非常に悪かった時、手術の方向で考えるべきだったと今にして思います。
ですがS医師に訴えても暖簾に腕押しみたいな感じだったのです。
それで、たまに来る別の医師に訴えたところ「視神経の萎縮かもしれない。一度調べてみる?」と言われ、総合病院で検査しましたが異常なしでした。

その時の私の目の具合の悪さは緑内障が進行している兆候だったみたいです。
眼科医にそれが分からないとはどういうことかと思うのですが、そうやって階段を下るようにガクッ、ガクッと緑内障が悪化していったのでした。

その後、点眼薬のアレルギーが出て、去年の5月くらいに、当時4種類の点眼薬を使っていたのを2種類に減らしてしまったのでした。
このアレルギーの診断もS医師によるものではなく、まぶたが腫れあがったために行った皮膚科の医師の診断でした。(もちろんそれ以前にS医師にも訴えていました。詳しくはここ)
S医師はアレルギーだと聞くと点眼薬を2種類に減らしてしまいましたが、それは最悪の判断だったと思います。

せっかく皮膚科の医師がアレルギーを起こさない点眼薬の注し方を処方してくれたのに、2種類減薬すれば悪化するのは当然です。
本来ならアレルギーを起こさない注し方で点眼薬を注し続け、それでも副作用が起こるようであればレーザー治療が順当なやり方だったと思います。

私は本当にこれでいいのかというモヤモヤする思いを持ち続けていました。
そして、相変わらず見えづらい状態が続いていたのですが、2月に入って、それまで悪くなかった右目の状態が一気に悪化してしまったのです。
おまけにS医師は2度続けて点眼薬の処方の量を間違えて、私の不信感はMAX。

しかし、だからといって、今更病院を変えることは難しいことでした。
緑内障は経過が重要なのですが、経過が分かるカルテはS病院が持っているわけだし、変えた先の病院の対応がS医師と同じである可能性だってあります。
(残念ながら、一つの病院の診断に納得がいかず別の病院に行っても、前の病院の話をすると、前の医師に気を遣ってか、患者の話をろくに聞かず、同じ診断しかしない医師は少なからずいます。)
今どきは紹介状もなく大病院に行くこともできません。

そんな時、同じ地域に住む公民館の茶道仲間がO眼科クリニックのO先生の話をしていました。
少し離れていますが同じ町の病院です。
O先生が一番信頼できる。誰それもO先生に診てもらって治療の道筋がたったというような話でした。

2月上旬の頃、私の右目は曇って見えず、自転車に乗るのも恐いくらいの最悪の状態でした。
左目同様、このまま右目も見えなくなっていくのかと焦っていましたので直ぐにO眼科クリニックを受診しました。
実はO眼科クリニックはあと数日でひと月近く休診することになっていたのでした。

O先生は最初はぞんざいな口ぶりで『ドクターショッピングと思われているのか』と私は少し後悔。
ですが話すうちにO先生は真剣になり「あなたがどのような経過を辿ったか詳しいことが分からないから判断することはできないが、あなたの言っていることが本当ならすぐ手術した方がよい」と言われました。

O先生とは色々と話しましたが、なるべく急いだ方が良いということで、O先生自身は数日中に休診するので、数日後に予約の入っていたS医師の受診時に手術の希望を伝え、緑内障を特に専門としているM眼科の紹介を受け、すぐにM眼科に予約して行き、手術が決まったのでした。
私としては超特急でしたがM眼科も手術の予定が詰まっていて、結局4月に手術することになりました。

後で知ったのですが、このO先生、公民館の茶道教室の仲間達だけでなく、茶道の先生の自宅で行っている茶道教室の生徒さん達との話でも、生徒さんだけでなく先生自ら「自分も別の眼科にかかっていたけど今はO先生」みたいな話が出ました。
先生の場合は私とは逆で、他の眼科で行うよう勧められた目を焼灼する治療について、O先生に診てもらって焼灼は行わず、O先生の治療で治ったとのこと。

茶道関係の人達だけかとその時は思いましたが、兄の担当のケアマネさんに手術の話をすると、ケアマネという立場上、病院の評判にかかわるようなことはあまり言えないけれどと前置きされて、彼女が担当する高齢者の方々も、自分がかかっていた眼科医に疑問をもってO先生を頼ったみたいな話が幾つもあると聞いたのでした。

もちろんそれは緑内障だけの話ではないのですが、緑内障に限って言えば、手術するかどうかは自分で医師に言うしかないみたいです。(そのようにはっきり書いているサイトもありました。)
S医師だけでなく、眼科医はその時その時の対症療法を行うだけで、経過まではみないのです。
一日に何十人もの患者を診ていればそうなるのかもしれません。
だから早期発見しても悪化するということになります。

というわけで4月に手術です。
後はもう、手術がうまくいくことを祈るばかりです。