誰かの後について
誰かの指示に従い
誰かの言う通りに生きる事は
さして難しい事では有りません。
或いは
誰かの やり方を
真似してみたり 誰かから
やり方を教わって何かを やる事も
そんなに難しい事では無いかも知れません。
むしろ
それは とても楽な事です。
何も自分で考える必要など
無いのですから。
自分で考え
自分で判断を下す
必要が無いのですから
その結果
あなたが失敗をしても
責任を取る必要が無いのですから。
表面的には
責任を取ったふりをしても
心の奥底では責任を取らずに
指示をした人の所為にする事が
出来るのですから あなたの心は
壊れる事など 全く無いままです。
こうしてさえいれば
あなたは生涯に渡り無傷で済みます。
ところが
今迄の どの
やり方も通用せず
誰の指示も仰ぐ事が出来ない中で
あなたが独自の判断を その度に
して行きながら生きる事こそが
あなたに与えられる自由の礎です。
この自由の
基本的な部分の
生き方を 誰も まだ
して来た事が無いのです。
たとえ”幼い頃から
俺は、私は、独自の判断で
生きて来たよ”と言う人で有ったとしても
それは
誰かへの反発によって
誰かの やり方とは反対の方向の
やり方を見つけて歩いているだけで
反発する誰かが居なければ生まれる事の
無かった道の上を歩いているに過ぎないのです。
それは誰かの真似と
”人に依って生み出された道”
と言う意味では 余り変わらない事でしかないのです。
殆どの人達が
誰にも教わらずに
誰の真似もせずに
誰からの指示も仰がずに
誰かの言う通りにも為らずに
生きた事など一度も無いのです。
だから
あなたは自由ですよ。
何でも あなたの自由にして下さいと
言われた所で そんな体験を一度も
して来た事の無い あなたの足は
ただ すくんでしまうだけなのです。
自由などと言う方向を
自分の手で探し出そうとは
決してしない理由が 此処に有ります。
けれど それは
実際には歩み出さずに
あなたが頭で考えてしまった
自由の歩き方だからです。
そもそも
今迄の あなたは
自由の中には入って行く事など
出来ないのです。
何故なら 今迄の あなたは
あなた自身さえ 人の手を借りる事によって
出来上がっている あなたに過ぎないからです。
自由の中に
入って行く事が出来るのは
あなたの中に あなたが眠らせて来てしまった
本物の あなただけです。
誰の手を
借りる事も無く
倒れそうに見えながらも
たった一人で立っている
何ひとつとして
自分１人の力では
出来そうもない ひ弱で
出来損ないの 駄目な あなたこそが
目の前に開かれている草木一本さえ
生えていない様に見えている空間の中に
入って行く事が出来るのです。
そして
その あなたに
今迄の あなたが
全面的に委ねてしまう事が出来れば
ただそれだけで 歩み出す事が出来ます。
今迄の あなたが
何かをする必要など
全く無いのです。
あなたが長年
駄目扱いをして来ていて
陽の目を見せて上げる事さえなかった
あなただけが その空間での生き方を熟知しています。
だから
その あなたに
全てを任せてしまえば良いだけなのです。
何ひとつとして出来そうもない
駄目な あなたは ちゃんと知っています。
自分が何の力も持たなくとも
目の前の全ての物事は どうすれば良いのかを
ちゃんと教えてくれると言う事を
ただ敏感で純粋な心を傾けて
それらの やり方を感じ取って
上げるだけで良いのだと言う事を
知っているのです。
だから何も
出来る必要など無いのです。
何の力も必要としないのです。
だから
あなたの中の
駄目そうな あなたにとっては
自由は怖くなど無いのです。
むしろ自由の中を
水を得た魚の様にして
易々と生きる事が出来てしまいます。
あなたの
心の見つめ方の
手助けが出来ます。
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