この道の果てまで・・・

ただ純粋に ただ一途に歩む時
突如として それまでとは まったく違う
次元の異なる大地が あなたの目の前に姿を現す。

★あなたの愛が 永遠の愛と成る為に 323★

2007-07-31 13:05:02 | Weblog


◇ 人間物語 の メール講座   NO12 ◇





50錠も飲んだから 堪らない
彼は ものの1分も立たないうちに
頭はもうろうとして ベッドに倒れ込んだ
遺書を書き残すつもりでいたらしいのだが 
それすら 書けずに 彼は眠り込んでしまった。

その夜 50錠もの薬を 彼の身体は受け付けず
彼の眠っている間じゅう 彼の身体は必死で戦い続けた。

身体の各所に 危険信号が発せられ
彼の身体は 彼が眠っているのにもかかわらず
彼の意思など無しに
「身体」それ自体で身体を助けようと一生懸命だった
彼の身体は 彼自身は眠りながらの状態で
朝方まで 何度となく 薬を体外へと吐き出し続けていた。

そして早朝 父親は 昨夜から 
苦しそうに何度も吐き続けていた彼を
病院へ連れて行こうとして驚いた。

彼の顔は 土気色をしていて眠り続けたまま
声を掛けても 揺すっても 返事が無い
ベッドの上の睡眠薬の空き瓶を発見して 
初めて 事の重大性に気づき
あわてて 近くの病院に運んだ。



ところが その病院では応急処置しか出来ず
直ぐに救急車で大病院へ
しかし その車中では 患者の様態の確認の為
瞳孔反射ということをするのだが
(目にペンシルライトで光をあてる)
瞳孔が開いたままで
殆ど反射が起こらない状態であった彼を見て
救急隊員が「もう駄目かも知れない・・・」などと
言っているのを聞いて 
父親は生きた心地もしなかったらしい。

病院に着いた彼は すぐさま 胃洗浄を受け
胃の中の物を すっかり外へと 吐き出さされた。
後30分の命だった・・・。

身体へ回った薬の為に 彼は丸2日間 眠り続けた

彼の意識が戻った時 
真っ先に目に入った天井の違いに気づき
始めて助けられた事を知った。

そして 彼のベッドの周りには 父や兄弟の
心配そうに見つめる姿が有った。

彼は父親に殴られると思っていた。
なぜなら それまで彼が悪い事をした時には
必ず父の鉄拳が飛んで来たからだ。
だから 彼は覚悟をしていた。

ところが父親は そうはしなかった
それどころか 目にいっぱいの涙を浮かべ

「 お前が こんな事で死んでしまったら 
俺はどうやって お前の お母ちゃんに
詫びたら良いのか 解からない・・・ 」

と そこには 彼が これまで見たことのない
必死で我が子の命を 祈り続けた父の姿が有ったのだ。

この父の姿は 効いた・・・・。
彼には殴られる以上の効果が有った。

この父の姿を見て 父の言葉を聴いた 
ただ それだけで 
自分の事しか考えて居なかった自分に
気づかざるを得なかった程
この時の父の姿と言葉は 彼には効いた。


翌日 病院を退院し
家路に着く彼の見た外の景色は
実に素晴らしかった。

5月の中旬で その季節の
風が彼の頬を撫ぜて
緑の新鮮な匂いや
新緑の若芽達の息吹が感じられる
それらと共に 彼は自分が生きている事を
初めて感じ取れた。

「 若芽の 黄緑色の 若葉が目に沁みる 
空が真っ青だ 生きていて 本当に良かった・・・ 」

彼女が居ないのに 彼1人なのに それが感じられる
彼は その道々 色々な事を感じ取っていた。

「 自殺というのは逃げ以外の何物でも無いんだ 
自己逃避だったんだ 僕は もう二度と逃げないぞ。
どんなに苦しくても絶対に逃げない! 」

そう・・・彼は 自らの体験で完璧に理解した。
それは 命を賭けた理解だった。



彼は この日以来 完全に別人になってしまった。
死の淵まで行って 引き返して来た彼は
まったくの 別人になってしまった。

それからの 彼の生き方は ガラリと変わった。
それまでは何をやるにしても 
余り努力と言う事を しなかった彼が
その日を境に
全てに努力をするような生き方に変化した。

そして努力をすればするほど
成果が上がってくる
彼は面白くて仕方が無かった。

自分が こうしたいと思った事に対して
100パーセントの努力をすると
必ずと言っていいほど
彼の思い通りに成っていった。
彼は もう有頂天だった。

だって そうだろう
あの 辛いことだらけの 
幼い頃からの 彼の人生が
彼女を失った 失意のどん底から
立ち上がった日を境に
一変してしまったからだ。

私は それが 何故かを知っている。
彼には まだ この時点では
気づけていない事が有る。
それは 彼が幼い頃から 背負って来た 重い 重い荷物を
彼は 彼女に出会うことで 全て降ろせた。
この荷物を 降ろさなければ
そこに愛は芽生えなかった。

彼は荷物を降ろした。
要するに それまで着ていた殻から抜け出た。
荷物とは 本当は この殻の事だった。


そして愛が起こり
夢の様な日々は過ぎ去り
愛が終わり
彼女を 失った時
彼は 彼女を失った事を 認めようとはせず
それを認めるくらいならと 死を選んでしまった。

なぜ 彼は そこまでの事をしたのだろう・・・?

それは こう言う事だ
彼は 彼女との 愛の中において
まったく 新しい自分を発見していた。
殻から抜け出ている自分
その自分の爽快感
その自分の楽しさ

愛をきっかけに 以前の冷たく重い自分は 
まったく過去のものと なっていた。
その愛の中で生まれた 新たな自分は 
彼女が与えてくれたものであって 
彼女を失う事によって 
新たな自分さえも失ってしまう気がした。

もう あんな昔の自分には帰りたくないし戻りたくなどない
今の この新たな自分が無くなってしまうという事は
昔の 惨めな自分に戻るという事だ
そんな事よりは 死の方が まだ ましだ!
その結果 自殺を選んでしまったのだが・・・。
事実は違う。

彼女は 単に手を貸してくれただけであり 
実際には 全部 彼自身が起こした事だった。

だから彼女を失ったところで
本当は 無くしてしまうものなど
何 ひとつ無かった
むしろ この事実に気づく事が出来て
たった独りでも 新たな自分は失われないという事を
発見し 軽やかに歩んでいく事が出来たろう。

だが ここまでの事に気づくのは非常に難しい。
何故なら 彼は 彼女によって
こうなったと思い込んでしまっている。

彼自身が 彼女に対して開いたから
彼女は 彼を 理解できた。
別に 彼女だけが 彼を 理解できる 訳ではない。
本当は 彼が開けば 誰もが彼を理解する事ができる。

だが 彼は 自分を理解できるのは
彼女だけだと思い込んでしまっていた
それは初めて 自分を 理解して貰えたからだ。

けれども 彼女が彼を理解する事が出来たのは 
あくまでも 彼が開いたからだ
彼が初めて開いたからだ
それは 彼自身のした事だ。

これらの事実に気づいていない時の 愛は苦しい。
彼女を失うと言う事は
自らも失ってしまうと言う事に
繋がるからだ・・・。

だから 彼女を絶対に失いたくなかった
もしも失ってしまった場合には「死」しかない

だって彼女を失ってしまったら
それだけで その愛の中に居た 新たな自分も
自動的に死んでしまうことになる。



彼は病院から退院した時に
半分だけ それに気づいていた
空の青さ 木々の緑 頬を撫でる風を感じて
自分が生きている事を感じ取った時に
半分だけ気づいた。

半分だけ気づくというのは
夢を見ているような感覚が半分だ

それは その時は 確かに ハッキリ見える
だが 夢と同じく すぐさま忘れ去ってしまう
消え去ってしまう。

彼のが丁度 似た様な感じだった
今 現在リアルなのは
この風であり 木々の緑であり 空の青さなのに
彼の全身で感じている この感覚こそが 全てであるのに
そこに 今は もう終ってしまっている 過去の記憶が
邪魔をする。

過ぎ去った日々は
もう 既に消え去ってしまい 二度と帰らないものなのに
それを 彼は必死で 忘れようと努力してしまう

これは無理だ
記憶は記憶で現実じゃない
もう既に終ってしまっている事
その現実は もう遠い過去という時間の中に
流れ込んで行ってしまった事を 知るだけで良いのに

彼はそれらを 心の中に しっかりと仕舞い込んで
再び それを消す為の旅に出てしまった。
目の前に有ることに 夢中になる
夢中になれば なるほど
心の中に有る事を 忘れる事が出来る
彼は こんな生き方を開始してしまった。
形の上では確かに変わった
だが 私に言わせれば 全然 変わっちゃいない
流れは同じだ

だって 彼女と出逢った時
それまでの 全てに嫌気がさしていて
それらを忘れる為の物が 彼女との愛だった。

今度は その愛で傷ついた自分を
忘れる為に 何かに熱中する。
彼は 愛の後 ひとつのテクニックを身に付けていた。

目の前にある物事に熱中する
それに熱中している間は
何もかもが 忘れられる。

愛を通して 彼は 努力を学んだ
物事に 熱中することを学んだ
だが その努力の質は 少しばかり問題だ

なぜなら
何かを忘れる為に熱中する 努力する
本当は努力をしたいんじゃない
熱中したいんじゃない
彼のそれは 過去にあった
一切の嫌な事を忘れたいんだ
それが彼の 努力の 熱中の下に隠されている目的だ

あなたは酒乱の人の事を知っているだろうか
酒乱の中の多くの人達に見られる傾向は
彼等は お酒が好きなわけじゃない
お酒を飲む事に 何か別の目的が有る。
お酒を好きな人は 美味しく 楽しく飲む
好きな人は 楽しむ為に 飲んでいるから
大した量じゃない

ところが酒乱の人ときたら
自分が解からなくなるほど飲む
自分を忘れたい
嫌な事の一切を忘れたい。

これが目的だから 飲む量も半端じゃない。
その人達は 自分の過去に 
忘れたいほど嫌な体験や 悲しい思いが有る人達ばかりだ。

その証拠に 過去の嫌な体験が 癒され 消え去ると
その人達は 元々 体質的に 
お酒が身体に合わずに飲んでいたは人は 
一滴も飲まなくなったり
身体に合う人でも 自然に適量に変わっていってしまう。

酒乱の人達は
お酒で忘れようとする・・・。
彼のは 目の前にある物事に
熱中する事で 忘れようとする。

どちらも同じだ
何かによって酔っ払う
愛で酔っ払う
SEXで酔っ払う

本当は それ自体をしたいんじゃない
それをするのは 何か別な目的が有る その為にする

その目的は 一切の嫌な事を忘れたい
ただ それだけだ。

なのに 世間の人達は
酒を飲み 嫌な事を忘れ様とする 酒乱の人達を悪く見て
凄まじい程 努力する事によって
嫌な事を忘れようとしている仕事埋没人間を
良く見てしまう。
だが摂理は 世間の人ほど 
寝ぼけた目は 持ってなどいない
この どちらの人の上にも
破壊をもたらし
その行為をストップさせようとする。

その馬鹿さ加減を
目覚めさせようとする。

事実 彼にも それが起こった。
そんな生き方をして
丁度10年後に
それは 起こる事になる。











★あなたの愛が 永遠の愛と成る為に 322★

2007-07-30 11:09:22 | Weblog


◇人間物語のメール講座NO11◇




彼にとって 素晴らしい2年は
まるで夢の様に去って行った。

彼は18歳に成っていた。
その頃
彼には予期もしない 彼女との別れが迫っていた
と言うのは
まだ幼い彼等 学生であった彼等2人の間に 
親達が立ち塞がったのだ・・・。

それでも最初の内は
その親達の目を盗み 彼等の愛は続いていた。

ところが それも発見されてしまい
それ以来 彼女の方には
親がピッタリとマークする様にまでなってしまい
学校にまで送り迎えをする始末だ。
何と言うことだろう・・・。

親とは 本当に勝手なものだ
親の方で そうなる様に 仕組んでおいて
いざ そうなると 
前に立ちはだかる
その上を知らずに歩く子供は
悲劇そのものだ。
何故なら
本来 親によって満たされるべきものが 彼、彼女には
今日まで満たされて来なかった
その満たされて来ていない想いを 淋しさを
愛に対する 愛への渇きを
たまたま出逢えた者へと向ける・・・。

その愛が起こったのは 当然の結果だった。
彼等が そうやろうとして やった訳じゃない
なのに それを阻まれる・・・。

その愛への渇きは 当然どこかで満たされなければ
いつまでも いつまでも ずっと続く事になる。

あなたが親ならば 聴いて欲しい
もしも あなたの子供達が 
これと似たような事を していたり
酷い悪さをしているとしたら
それは親で有る あなたに原因が有る。

つい最近
ある母親から 似た様な相談を受けた時のこと
「最近 娘が学校へも行かずに 私達に反発ばかり
してくる。時には部屋中の物を壊しては 私達 親を
驚かせている。 この娘を何とかして欲しい」と言う

その母親と話していると
「自分は今日まで娘の言う事なら何もかも聞き入れて来て
いる。そこまでして来ているのに 娘がこうなってしまった
のは 私達には解からない」と言う

私は その母親に 本当に娘さんを 
何とかしたいのかを尋ねた。 
すると母親は当然のごとく
「何とかしたい」と言う返事を返して来る

そこで私は 
「ならば まず お母さんである 
あなたから 私の所で”自分の心の育て方”について
少しばかり勉強をして欲しい」と言ったところ
お母さんは たちまち言葉を濁してしまい そういう
事なら辞退すると言う始末だ。

私は その母親に告げた
「今の そのお母さんが原因です」
娘さんは あなたに あなたの本当の愛を求めているのに
あなたときたら お金や形で済ませる愛情ばかりを与えている。
一番簡単な 別に あなたじゃなくても 
誰か他の人でも与えられる愛情ばかりを与えて来ている。

娘さんは 小さい頃から あなたを見てきている
そして ずっと あなたに
真の愛情を求めてきている。

その求めているものを得られない子供が
15年分の満たされない気持を発散させるのに
部屋中の物を壊すのくらい何でもない
まだ可愛いものだ。

あなたの 形ばかりの愛を見破っている
本当は自分の事など愛していない事を
彼女は見破ってしまっている。
彼女の求めているものは
あなた自身を賭けた愛だ・・・。

あなたが 自分の事など捨てても
その子を思える そんな愛を
彼女は求めている。




我が身を 捨て去った愛
我が身を 捨て去った この愛の
1番に起こる可能性の ある処とは 
母と子の間だ。

その間にさえ この愛が芽生えていないとしたら
あなたは 世の中の誰も愛してなどいない。

いつも あなた自身の事を 
1番先に考えた愛だとしたら
それは利己的な愛だ

その様な愛の上には 必ず終わりが来て
あなたは 苦しむ事になる
あなた自身にも 相手の上にも
必ず傷を残してしまう。

そして 世の中で言う愛は
この利己的愛を 脱していない。

自分の本能を 満たす為の愛
自分だけを 満たす愛だらけだ
皆が自分を守ったままで 
愛の中へと入っていく。

愛の中でさえ 自分の守りを捨てられないでいる。

愛は人を縛る事ではなく自由を与える事だ。
相手が自分の思い通りに成ってくれないと悲しんだり
嘆いたり 苦しんだりするけど そんなのは愛じゃ無いよ。

その相手の事を 知らない内に
自分のものの様に思えてしまったり感じてしまったり
していると そうなってしまう。
あなたは とんでもなく
傲慢な考え方の持ち主に成ってしまっているんだ。

あなたは 
相手を自分の思い通りにさせたいだけだよ
相手を あなたの奴隷にしたいだけだ
あなたが主人で 相手は奴隷
こんな関係を 愛と呼んでいる 
あなたは なにか大きな勘違いをしてしまっている。

自分の物と言うのは
自分の思い通りに成るのが当たり前で
もしも そう成らなければ腹が立つ
悲しいけれど これが現実の親子や夫婦間の意識だ
あなたの愛の都合の良い時や 良い所を見るのではなくて
あなたの愛の都合の悪い時や 悪い所を見てごらん
自分の虫の居所が悪い時の あなたの愛に目を向けるんだ
そこにこそ あなたの愛の真実が現われている筈だから
そしたら 私の言っている事が良く解るから・・・。

そして 
まだ法的には 縛られていない
恋人達の意識は
相手が自分の思い通りに成ってくれないと悲しんだり
苦しんだりしてしまう。

この相談は親子の関係だ
親は気持の深いところで
子供を 当然の様に 自分の所有物だと思っている為
自分の子供を愛する事さえ出来ないでいる・・・。

多くの子供達が幼児期に
親に対して 何らかの 恨みや憎しみを抱いてしまうのは
その まやかしの愛の 所為だ・・・。

そして その憎しみや恨みは 少し前の時代までは
学校や社会から教えられる道徳や理性と言う

( この道徳や理性と言う 先人が築き上げた 心の抑止作用は 
今の時代は機能が鈍化している様に見えるし世の中の荒廃ぶりを 
感じられる人も多いと思うけれど この荒廃ぶりは 決して
マイナスに成るものでは無く 今後の世の中が 更に荒廃し
悪化して行く予兆などというものでは まったく無いので御安心を )

もっとも つまらない物によって
心の無意識層へと
深く押さえ込まれてしまう。

その恨みは はずされるべきものなのに
はずされるどころか埋められているだけだ
誤魔化せば誤魔化すほど
余計に 厄介な物に成って来る

何故なら
それは本人さえも 通常では 
自覚出来なく成ってしまっている。

外側から与えられた物が 奥へと押し遣った為
本人の一部と化し そこに根付いてしまう。

怒りや憎しみと言うものは
本来 あなたに 属するものではなく
外側から あなたが 内側へと取り込み
それを土中深く埋め込んでしまった為
一見そこに無いように感ずるが
ある状況が起こると それは まるで
火山の様に 大爆発を起こす。

抑えられないほどの 怒りや 恨みや 憎しみが
その大爆発だ。

まるで違う誰かの様だ
自分なんかじゃない 自分などとは思いたくない。

だって普段の自分とは まるで違う
そう安心しなさい
それは あなたじゃない


しかし普段の自分と比べて
あなたは 自分じゃないと思った
それは間違いだ。

だって普段の あなたは それよりも
もっと掛け離れた あなただよ。
理性とやらで 自己を保っている あなたは周囲との
社会生活を営む上で
これは こうしてはいけない
あれは あーしてはいけないと考えてコントロールしている
そんな あなたも あなたじゃない。

だって もしそんなのが あなただとしたら
あなたと同じ人が沢山居るよ
周りを見てごらん ひと山 いくらという感じだから。

あの火山の 土中深く 
大爆発の もっと深くに 
あなたは居る。
私は それを知っている。


さあ彼の話しに戻ろう
彼は苦しんだ。

今迄 毎日の様に逢えていた彼女に逢えない
今や彼女無しに見る世界は
真っ暗闇で 太陽の陽射しさえも届かない暗黒の世界に
彼は居る様だった。

あんなに楽しい日々は もう今は無い

そして決定的な事が起こった。
町の中で 偶然 彼女とバッタリと出会えた
ところが彼女は彼を無視して
逃げる様に その場を 去ってしまった。

彼は落胆した。
もう生きる望みは無い
彼女は彼の命だったのに・・・。

逢えないだけでも辛い思いをしていた彼なのに
愛していた彼女にまで冷たくされてしまった・・・。
最後の頼みの綱がプツンと切れてしまった。
この彼の落胆ぶりは丁度 そんな感じだった。

最後の望みが 絶たれてしまった彼は
当然の様に死を選んだ。
薬局に行って睡眠薬を購入し
2・3日の間は彼も迷った
だが彼は決行した。
彼の その時の考えはこうだ
「毎日 毎日 苦しすぎる 死んでしまえば この
苦しさから解放される。もう これ以上 苦しみたくない」

私には解かるが 彼には解からなかった事が ひとつ有る

彼はこの頃
来る日も 来る日も彼女の事ばかり考えていた 彼の頭の
中は 彼女の事だらけだった。
「彼女は今頃何をしているのだろう?誰か他の人を好きに
なってしまったのではないか? 嫌 そんな筈は無い
あんなに僕の事を愛していると言っていたんだ」
もう一種のノイローゼ状態だった。

そして彼女に無視された現実・・・。

それまでは頭の中で考えているだけだったが
目の前に自分の悪い想像と 結びつく現実を 
目の当たりにして 彼は どうにもならなくなった。



愛は終ってしまった。
彼女は彼を好きでは 無くなってしまったという事を
認めたくなかった。

これを認める苦しさから逃げたかった。
こんな事を認めてしまったら 何もかもが無くなってしまう
この苦しさから逃げられるのならば
まだ死の方が よっぽど良かった。

その夜 彼は家族のものに
「疲れたから早く寝る」と言って 
薬を飲んだ。
どれだけ飲めば死ねるのか解からない彼は
50錠入りの睡眠薬を 全部飲んでしまった・・・。  













★あなたの愛が 永遠の愛と成る為に 321★

2007-07-29 18:09:49 | Weblog


◇人間物語のメール講座NO10◇





彼の話しに再び戻ろう
彼が10歳の時に 父親の元に引き取られたそうだ。

それからの彼の生活は
孤児院の生活以上に大変だったと言う

兄弟達は一番大切な時期に離れ離れになっていた所為か
まるで他人の様な感覚で有ったと言うし
父親は 仕事を余りせずに お酒を飲んでは
賭け事に埋没して お金に困り 

その挙句
お酒を飲んでは 酔った勢いで暴力を振るわれ
自然に彼は 父親を憎み 
こんな人間にだけは 絶対に成るまいという
思いを彼の心の中に育てていった。

この様な環境に育った彼で有ったが
彼には友達が沢山居た
とても人気者だった。

と言うのは
彼は とても陽気で明るかった
彼の内側に潜む悲しさや寂しさを
彼は もう既に この頃には
完璧に外側には出さなかった
幼い頃に そんな事まで 彼は身につけてしまっていた。

ところが彼は言う
「僕には沢山の友達が居るけれど 本当に僕の事を
解かっている友達は1人も居ない」

彼は とっても淋しかった。
何故か?

本当は当然の結果だった
と言うのも
彼が本当の彼を見せない様に
明るく振舞えば 振る舞うほど

本当の彼自身から
自らの努力によって 
人を遠ざけてしまっていた。

これが彼にとっての最大の悩み
「いつも僕が寂しいのは どうしてなんだろう?」

簡単だよ
その明るさは 
寂しさを隠す為に 作り上げた 彼の姿だからだ。
本物の彼の姿では無いからだ。
そこに 幾ら多くの人に接して貰ったところで
誰かと触れ合っていると言う 満足感など感じられる筈は
無い場所だからなのだ。


だが彼自身 
その事に まだ気づいて居なかった・・・。 






そして 彼が丁度16歳になった頃
彼は一大転機を迎えようとしていた。
なぜだと思う・・・?
彼は恋をしていた。
それもかなり情熱的な恋だ。
それは 彼自身もビックリするほどの恋だった。
自分の中に それほどの情熱が有るなんて
彼自身にも信じがたかった。

だって それは それまでの自分をも圧倒してしまうほどだったからだ・・・。

彼が ずっと長い間 持ち続けなければ成らなかった その
淋しさを 初めて理解してくれる人が
自分の目の前に現れたのだ。

あの大好きだった母と別れて以来の淋しさ
そして 孤児院で鉄仮面を被って以来 隠し続けて来た
自分を ようやく 鉄仮面を外して 化粧抜きの素顔で
接する事が出来る相手が現れた・・・・。

この時 彼は気づいていなかった事実が
もうひとつ有った。

それは もう 仮面を被り続けて居る事の
限界が来ていたのだ。

自分の内側は淋しい 
そして自分の外側である
彼を取り巻く周囲の人のする事や 
その環境の中で起こる事が
余りにも過酷過ぎて 
彼は その一切に嫌気がさしていた。
何もかもから抜け出したい
そんな時期だった・・・。


そんな彼が恋に落ちたのは当然の事だった。
ごく自然の成り行き。
もしも そう成らないとしたら
彼自身が破壊されてしまう
狂人と化してしまう・・・。

彼は その何もかもから抜け出したいと言う
一切のエネルギーを 
その彼女に 
その恋に注ぎ込んだ

そして それは 彼にとって今迄に経験したことの無い
余りにも素晴らしい彼女との出会いだった。
今迄の 悩みや苦しさも 何もかもが吹き飛んだ。

彼女の事を思い描いただけで 1日が素晴らしい。
訪れてくる 朝が 昼が 夜が 楽しくて 美しい。
何もかもが一変してしまった。

自分の人生が
こんなにも素晴らしいもので有るのを
今迄 どうして気づかなかったのか?
まるで世の中全体が
起こる物事の一切が
彼自身を祝福しているかの様に感じられた。

彼女と ただ一緒に居るだけで楽しい。
それ自体に喜びを感じられる。

そして まったく ひとつに
溶け合ってしまっている 彼と彼女の間には
時間も空間も作用しない。
またたく間に時がすぎる。
ホンの5分と感じていたものが
二人が見つめ合っているだけで
実際には6時間もの時が過ぎている。
たとえ離れていても
いつも一緒に居る彼女を感じられている。
彼にとっては 素晴らしいなどと言う言葉などでは
言い表せない程の事が起こっていた。

そりゃそうだ
彼は 気づいていないけれど
彼に起こった事は 素晴らしいはずだ。

何故なら 彼の殻を 彼の鉄仮面を
彼女が完全に打ち破ってくれた。

いや そうじゃない
正確に言うと 完全に打ち破らせる
手伝いをしてくれた。

それによって 彼は 殻の外に出る事が出来た。
だから それ程の事を感じる。

まるで世の中全体が
祝福してくれているかの様に
感じられるのは 当然だ。

一見 愛によって 
全てが 成されている様に感じられるけれど
それは正確じゃない。

そう確かに愛する事によってだけれど
それによって 彼が 殻から抜け出たからこそ
鉄仮面を脱ぎ捨てたからこそ
世界が一変した

ただ単に人を愛しただけでは
彼の体験した様な事は起こらない。


言うならば
彼の愛に対する姿勢が良かった。
それでこそ愛は起こった。

何も そんなつもりは無かったけれど
そうなってしまった・・・。

これが起こる事であり

最初から ”こうしよう”と計算してやったもの・・・。
これが起こしたもの

前者は自然であり 
後者は作り出したものだ

あくまでも
本当の愛は起こるものであり
起こすものじゃない。

そして愛は 自然を好み
自然の上に 落着する・・・・。 



今日の講座は 
ここまでで 終わりにしたいと思います。 


それでは 
明日の人間物語のメール講座を どうぞお楽しみに











★あなたの愛が 永遠の愛と成る為に 320★1

2007-07-28 22:46:23 | Weblog


◇人間物語のメール講座NO9(1)◇





昨日 お伝えした通り
今日からは 私の若い頃に 書いた本から
お伝えして行きます。

講座の内容が 今迄のメール講座とは違う形なので
昨日までは解り難かったという人達にも
受け容れる事が出来るかも知れません。


若気の至りで 解ったことを
大上段に構えて生きていた頃の
ものですから・・・・

鼻につくところが
多々有るかも知れませんが許して下さい
当時と 今現在では講座の伝え方は変化しましたが 
ただ ファースト・セカンドに関しての 講座自体の真髄は
この頃から 変化していませんし
むしろこの頃の方がセカンドまでの魂は 
解りやすく 伝えているかも知れません





あなたが 
20歳なら20年前 
30歳ならば30年前
40歳ならば40年前
50歳ならば50年前に
60歳ならば60年前に
70歳ならば70年前に
 
あなたは 母親の 胎内で 
途方も無い安らぎと安心感の中
それ以上無い 大きな幸せ感に包まれて
満ち足りて眠っていた。

それなのに 
この世に産まれ落ちた時から

それまでは
あなたの物であったはずの 
あの途方も無い安らぎも
 
居心地の良かった安心感も 
あなたを包んでいた それ以上はない大きな幸せ感も全てが壊されてしまう。

そして そんな物が何処かに消え去ってしまった時
あなたは その日から暗闇の中を歩き出す・・・。



母親の 胎内に居る時
そして 産まれ出てからの
ほんの ひと時のあいだ
全ての赤子は1枚の真っ白な紙の様に 
いいや それよりも更に美しい 透明感と
透き通る程の純粋さに包まれている。

あなたも かっては そうだった・・・。

あらゆる条件付けは まだ一切 成されていない

だが 親によって 近親者によって
赤子の あなたに あなた以外の全ての人達の手によって
ひとつ ひとつの条件付けが 成され始める
真っ白な紙の上に 様々な人達が
様々な色を塗り付けて来る

その時 あなたは無抵抗 無防備
そして何が起きているのかも解かる筈もない。

やがて あなたは育ち 学校 社会と 通過し
更に多くの条件付けが成された中に成長して来た あなたは
確固たる者に出来上がる。

今 此処に この話しを聞くあなたは
その様な過程を経てきた あなたであって
本来の純粋無垢な 透明な あなたでは無い・・・。

だから どうか
一切の条件付けを それらから得た知識を
ちょっとだけ どかしてから
この話しに耳を傾けて欲しい。

私は あの生まれたての
一枚の真っ白な紙に向かって話したい・・・。 


私は 
本当の あなたを知っている。
あなたでさえ 知らない 
本当の あなたを知っている。

あなたが どこから来たのかも
そして 何処へ消えて行くのかも 知っている。

何故なら
私は ある一人の人間が
産まれてから死ぬまでを
その人間の誕生の瞬間から
死への瞬間までを この目で見た。
その人間が この世の中に現れてから
その人間が この世の中を去るまでを・・・。

その人間を通して
あなたに 本当のあなたを 
あなたとは一体誰なのかを伝えよう。



この彼は幼い頃に母を亡くしている・・・・・。

丁度 彼が5歳になったばかりの頃に
彼の母は4人の子供を残して この世を後にした。
だが まだ5歳の彼には 
何がなんだかわからなかった

母が静かに息を引き取った ベッドの周りを皆が囲んでいて
彼の父親が その母にすがる様にして泣いている
そして その周りの人達も
何やら 悲しそうな顔をしている

彼が判断出来たのは
「これは決して嬉しい事じゃない だから僕も悲しそうに
しなくちゃいけない」と
幼い彼には これくらいにしか映らない。
まだ幼さの残る あどけない彼には
それくらいでも 精一杯だった。

やがて 通夜が行われ 葬儀が行われて
その上 火葬場で母親の遺骨を拾うことまで
彼は父親に言われるまま 懸命にやった

それでも彼には まだ何が起きているのかが
理解できていなかった。

全て その場の中を通っていて 
実際に自分で 全部を体験しているのにもかかわらず
自分が何をしたのかは 全て憶えていて 
その意味の理解が出来ていない。

だから彼にとっては その事が別にショックな事でも
悲しい事でも 無かった。

だが・・・もしも彼に死と言うものが理解出来ていて
母親が もう二度と帰って来れないと解かっていたら・・・

この拾った骨は まぎれもなく 
自分の大好きな あの母の
変わり果てた姿なんだと解かっていたら 
彼は5歳であっても号泣した事だろう それどころか
狂っていたかも知れない・・・。

けれども それらの事を理解するには 幸か不幸か
彼は 余りにも幼かった・・・。



その日を境に彼の生活環境は急変して行った。
彼は ある孤児院に入る事になる

彼の父親は 母親の死後 サラリーマンを辞めて
ある程度は 時間の自由がきく 職人と成って働いたが
4人の 幼い子供達を 育てて行く事は 
並大抵の大変さでは無かった。

そこに不幸は続き7歳に成る長男が小児結核と
兄弟は 嫌でも離ればなれに孤児院で暮らす事になった。

彼の体験する孤児院での生活
これは彼にとって 良い意味でも 悪い意味でも
大きく影響を与えた。

孤児院での生活には様々な事が有ったが
中でも より大きく影響を与えたのは
彼の父親が 彼に面会に来てくれた時に起きた事だった。

彼の父親が面会に来てくれるのは
丁度1年に1度だけ・・・。
5歳の子が 親と離れて暮らさなければいけない時
その子は 一体 どうやって 自分を保護するかと云ったら
遊びや その他の色々な 目の前の物事に熱中することだ。
目の前の物事に埋没してしまう事だ。
独りで居れば 当然のごとく 寂しさが襲ってくる
その寂しさを紛らわせるには 他には何も無い
今ならゲームだけれど その頃にはゲーム機など無かった。

誰に甘えたくても 
父や兄弟と云った家族に会いたくなっても それは叶わず
自分で全てを解決しなければ いけない日々
こんなに幼い頃から 人は悲しさや苦しさの中を歩いて
行かなければならない。


その苦しさの中には 親が知らず知らずの内に
与えてしまっているものが沢山有る。
親が未然に防いで上げられるものが沢山有る。

愚かな事に その親自身が幼い頃に
似たような体験をしていて「俺が あたしが 親になったら
こんな思いだけは絶対にさせない」と誓って育てたのに
かかわらず・・・。

これが世に有る 最も 愚かしい事実
まさしく カルマ(業・或いは繰り返し)

そして彼も又 その業を受け継いでしまう事になるのだが
その事は 後に話そう。

さあ そうやって寂しさを懸命に遊びに熱中することで
誤魔化していた彼に 
年に1度の 父が面会にやって来た。

いつも自分の気持を我慢をし押し殺していて
胸の奥で いつも いつも逢いたくて仕方が無かった人が
待ちに待っていた父親が やっと逢いに来てくれた。

この孤児院は 男女合わせて100人位の子供達が
入園している とても広い孤児院だった。

だから 家族が面会に来たことを園内の放送で知らせる。
「たかしちゃん お父さんが面会に来ていますから
正面玄関まで 来て下さい」

さあ もう 彼は たまらない
その一言で 一生懸命に押し殺して来た 今日までの辛い想いが 
込み上げて来る 涙で目が潤んでくる



彼は 夢中で 正面玄関を目指して走る
その途中 彼の胸の中では 何度となく呟いている
「お父ちゃんが来た お父ちゃんが来た 僕 ずっと我慢
してたんだ。お父ちゃんに逢ったら抱きついて ずっと
寂しかったって言うんだ もう我慢なんかしないで
泣いたって良いんだ 誰にも怒られないんだ・・・」と
そして正面玄関に着いた彼

玄関には
待ちに待った父親の姿が有る。




(長すぎるので 2件になっています 続きは次のページ)










★あなたの愛が 永遠の愛と成る為に 320★2

2007-07-28 22:45:21 | Weblog



◇人間物語のメール講座NO9(2)◇


(長すぎて2件になってしまいました
     続きです1の方から読んで下さい)






ところが 彼は立ち止まったまま
父親に近づこうとしない

1年もの長い間 逢っていなかった父親に 彼は飛び込んで
行けなくなってしまっていた。

だが そんな彼を見て父親は直ぐに気がつき
すっかりイジケテしまっている我が子に
父親だからこそ解かる
1年の間の苦しさに対する理解の為に

今度は 父親が 目にいっぱいの涙を溜めながら
「たかし こっちへおいで お父ちゃんだよ」
その声に 初めて彼は近寄る事が出来た。

まだ なんとなく ぎこちない気持で

だが その日は 親子水入らずだ
遊園地や動物園と色々な所に連れて行ってもらい
彼は実感で自分の父親を感じ取る事が出来る。

そして1日が終わり孤児院に帰り着く
彼は何となく近づいて来ている別れからか
父親の傍を離れようとはしない

そんな彼に父親は「たかし お父ちゃん 煙草を買って
くるから 大人しく待っていてくれ」と 言うそうだ。

彼は毎回の事で それが何を意味しているのか解かっている
彼は泣き出し 余計に父親から離れようとしない。
 
それを見かねて 保母さんたちが彼に
「たかしちゃん お父さんは直ぐに帰って来るから先生
と一緒に待っていようね」と なだめながら引き離す
嫌がる彼を 泣きわめく彼を 2人がかりだ
大人の力には勝てるわけもない・・・。

彼は ありったけの大声で叫び
ありったけの涙を流して父親に懇願する。
「帰らないで 帰るなら僕を一緒に連れて行って欲しい
お父ちゃんと一緒に行きたい」
父親は 彼が どんなに力いっぱいに泣いても
どんなに大声で叫んでも 決して振り返る事無く
帰って行ったそうだ。

いや
振り返る事が出来なかったんだ。
この時 父親は 振り返って 彼の元に戻り
もう1度泣き叫ぶ我が子を抱きしめて上げたかっただろう
そして「たかし一緒に帰ろう」とも言って上げたかったろう
それが出来ない自分を どんなに不甲斐無く思った事だろう
父親は 心を鬼にして振り向かなかった。

ところが その時の彼には そうする父親の態度が不思議
でならなかった。
「こんなに 大声で泣いているのに お父ちゃんは
僕の方を見てくれない なんで意地悪するんだ 僕が嫌いなのか
僕は もうお父ちゃんの子じゃないのか?」
その時の彼の理解は これぐらいだったと言う


そして煙草を買いに行くと云うのが
嘘だと解かりながらも 彼は その嘘の方を信じたい。
これは良く解かる 誰もが そう信じたいだろう
彼は待った・・・。

正面玄関でじっと待った。
ふと気づいた時 あたりは 既に真っ暗だ
そして独り彼だけが そこに居る
この時 彼は胸の中で つぶやいた
ほんの独り言だった「お父ちゃんは 僕に嘘をついた
先生達も 僕に嘘をついた。僕は もう誰にも本当の事を
言わないし 誰にも本当の僕を見せない」
この時 
この日を境に 
彼は鉄仮面を被ってしまった・・・・。

そして実際に彼は その通りに生きた
何もこれは 特に彼に限った事じゃない
あなたも その事の強弱は有れ これに似た様な体験を
しているだろう。
もう 今の あなたには忘れかかっているかも知れないが
まだ幼かった頃 何かによって それまでの自分とは
ガラリと違ってしまう。

周囲には なぜそうなったのかも解かりはしなくても
あなただけは全てを知っている。
いわゆる世間的な言葉で言うと殻を被ってしまうと
言う事になる

この殻は 何も 人とか その時の状況とかが 被せるんじゃない
本人が被るんだ。例え人が無理やり それをしたくても
当の本人が その気にならなければ絶対に不可能だ
この殻は その殻自体によって
周囲の心的な圧力から自分を保護する為の物だ
確かに それは 自分を守る
ところが同時に 自分への害をも 与えてしまいだす。
その殻を 
鉄仮面を被りだした彼へのマイナス作用はと言うと
その殻によって真実を外へ出さない代わりに
真実も外から入れなくなっていた。

あなたに伝えたいのは
今 あなたの被ってしまっている その殻は
彼のものより ずっと強固だ
だってそうだろう
二重にも三重にも成ってしまっている。
彼のは まだ薄い たったの1枚の殻だ
真実は その殻を通すために見えにくいが
霞んでボンヤリとくらいは見える。
これは彼が外側を見る時にも そうで有るし
外側から他の人が彼を見た時にも同じだ
霞んでいる
ぼやけている
しかし真実は見えている。

ところが あなたのときたら
もう それは「真実」のしの字も見えないどころか
その殻自体に色付けをし デザインまでして偽性格を作り 
ひとつの人格とやらを与え 
殻が自分だと錯覚してしまっている。

それどころか
外側の人達からも真実を
真正な あなたを見出そうと
することも不可能であるどころか
あなた自身 真実の あなたを 
もうとっくの昔に忘れてしまっている。
悲しい事に こうなったらお終いだ。

だって あなたは 
あなたで無い者を握り そこに腰を落ち着けようとするから
落ち着けない 落ち着ける訳がない。
すると あなたは その落ち着きの無さを 
あれや これやと何かをやって解消しようとする。
動いている時の方が落ち着いていて
静かに動きを止めると 何かしら落ち着かなくなる
これは どういう落ち着き方だろう・・・?
きっと 何をやっても落ち着かないよ・・・。

だって
そこに腰を落ち着けようと
居場所を見つけ出そうとする事自体が間違っているのだから。
それは 不可能だよ。

あなたは 決して出来ないことをしていて
出来ない 出来ないと 悩んだり嘆いたりしている。

それは無理なんだ。

例え 出来たとしても一時的に無理矢理作り出したもの
だから 崩れる運命に有る。

だから それが出来ないと言って
或いは 居場所が見つからないと
言って悩む事自体が おかしいんだよ。

それらが出来ないと言って悩んでいる人は
まだ それが可能だと思い込んでいるからなんだよ。

それは あなたじゃない 
あなたの殻だよ
昔に作り上げてしまった 
あなたの殻だよ。

それを あなただと思い込んでしまっている事に
気づいて欲しい・・・。


殻とは
ふりの機能
演技の機能をする「偽装」だ。

それは あくまで作り出したもので有って
その殻自体には
生命など宿っていない
使われるべき道具の方であって
あなたじゃない。

道具自体を あなたは
あなたと思い込んでしまっていた。

その道具を使いこなす主人の方は 
他にちゃんと居るんだと言う事を忘れてはいけない。  





今日の講座は 
ここまでで 終わりにしたいと思います。

明日の人間物語のメール講座を どうぞお楽しみに 












★あなたの愛が 永遠の愛と成る為に 319★1

2007-07-27 10:39:47 | Weblog


◇人間物語のメール講座NO8(1)◇




今日は 昨日伝えた
あの24歳の女性が父親に成って
書き上げた心情文でも「まだ解からないよ・・・・」
という方達の為に 別の角度からの説明をしてみたいと思います。


今度は 結婚をしている 28歳の男性を例にとっての説明になります。


彼は ある信念を持っていました。
その信念とは “努力しなければ世の中 出来ない事だらけ、 努力をすれば
世の中に出来ない事など ひとつもない“ 
彼には 怖いものなど ひとつも無かったし、自分に出来ないものは無いと
本気で思い込んでいました。

このタイプの人間程 世の中に害毒を流してしまう人間はいません。
彼の様な人が もしも 組織の長だとしたら 彼の歩いた後には人の屍の山が
幾つも出来上がります。

彼も御多分に漏れず そんな人間の中の1人に成っていました。
ところが困った事に 彼は そんな自分に満足していたのです。

彼は結婚した時に 有る事を決めていたそうです。
精神的な愛情ならば いつでも上げられるけれど
彼自身が幼い頃から嫌な思いをし続けて来た 物質的な愛情を与えるのには
時間が掛かると・・・まずは物質的な愛情を与えるのが先だとばかりに

単純計算で仕事をバリバリやれば役職が上がる 役職が上がれば 
当然 給料も上がる。
自分が少々大変なのくらい なんでも無いと
バリバリ仕事を こなしたそうです。

そして 結婚4年後の 彼の生活は 
いつも帰宅は午前1時半か2時近く 翌朝6時には目を覚まし 30分の朝食の後
会社に出掛け 仕事・仕事・仕事 の毎日で 家に帰ってからも仕事の事が
頭から離れていないから 妻の話しも常にうわの空 まるっきりの仕事人間に
成り切ってしまっていました。

おまけに休みは 未定の 3ヶ月に 1度有るか無いかの状態・・・・。
挙句の果て「俺は役職も手に入れたし 給料だって こんなに良くなった。
だから妻である お前を幸せにしている。こんなに汗みどろになって
妻の為に働いているのだから まさか文句など無いだろう。
普通の奴らだって 此処までの事は出来ない。 でも俺は1番時間の掛かる 
誰にも出来ない事を こんなに大変な想いをして お前に与えているのだから
俺の愛情こそ本物だし その愛情を解かれ!」などと言っていたし
本気で そう思い込んでいました。

そして 1番大変な思いをしているのは自分で 妻だけは幸せにしていると
信じて疑わなかったのです。

自分を犠牲にしてまでも相手を幸せにする事が もっとも深い愛情表現だと
思っていたし 事実 彼は妻を愛していました。
だからこそ こんな過酷な事が続けられたのです。

この頃の彼は
人に「あなたにとって もっとも大切な人は誰ですか?」と尋ねられると
胸を張って「会社の社員達です。私の部下達です」などと答えるほど 
仕事だけに埋もれ切ってしまっていました。

社員達がいるからこそ 会社が有って その人達が 頑張ってくれているからこそ
給料が貰え 彼も妻も生活をして行ける・・・
だから 社員が1番大切だという理屈で 仕事以外の一切は 
全て無意味なものとして 彼の目には映るようになってしまっていました。
彼は たまたま この講座を受ける機会に恵まれて 
初めて それまでの 全てが間違っていた事に気づきました。
自分にとって大切な人とは イコール 自分を大切だと思ってくれている人に
気づかなければ解かるものではない。
頭とか理屈の上での解かり方など まるっきり解かってなどいないのだと言う事を
彼は初めて理解できたのです。

彼にとって もっとも大切な人とは より身近で 余りに身近すぎて
全てを当然の様に片付けてしまっていたし、全てを当たり前の様に 
考えてしまっていた妻であった。
妻の事は大切に出来ていると云う 彼自身の中の傲慢な決め付けによって
まるで見ようとはしていなかったのです。

普段から 自分の中に
妻の為や  誰かの為や 或いは何かの為と 
随分と大層な大義名分を掲げていた彼でしたが
本当は とても弱い人で そう云ったものを持たなければ
彼は 歩いて行け無かったのです。 
ところが この大義名分が有ったが為に
彼は当時の 自分自身の姿を まるで見る事が出来なかったのです。
自分で掲げた大義名分に自分独りが酔ってしまい 自分の大儀名分に
自分が騙されてしまっていたのでした・・・。

最初は純粋に妻の為に頑張っていたのですが
この頃の彼は 知らず知らずの内に 自分の私利私欲の為に 社会的な地位や
名誉を 追いかけ 自分の評価を上げる為だけに懸命になっている人間と
化してしまっている 現実の 彼自身の姿に 気づけず
自分は こう云う人間なんだと 彼自身が思いたい 理想の自分の姿との間に
大きなギャップが出来上がってしまっていました。







此処からは彼の話しを そのまま引用します。

私は 妻に成り 妻の1日の生活の中を 出来るだけ正確に生きてみました。
妻は 随分と離れた他県の出身であり 都内で生活をしていた私達の近所には
妻が頼れる人や 妻の知り合いは誰1人居ませんでした。

これを 私は知っているつもりで まったく忘れていました。
職場で気楽に友人を作れる私とは違うのに・・・・。
明け方近くになって 馬鹿な私は まるで当たり前の様な顔をして帰って来ます。
いつも自分の仕事の事しか考えていないから 妻の気持などと言う物は
まるで考えた事が有りません。
そして朝7時 妻は 昨夜も遅く帰り 毎日2・3時間しか寝てない身体を気遣って
私を起こします。 ためらいながらも起こしていたのです。

妻の そんな気持も姿も見えていない私は さも俺は疲れているんだと
言わんばかりの顔して起きてきます。
朝食のテーブルに着いてからも 妻は盛んに話しかけて来ます。
あそこの桜が綺麗に咲いたとか 隣の○○ちゃんが大きく成ったの だとか・・・
一生懸命に話しかけて来ます。 
けれども この頃の私は 瞬間的に自分にプラスになる話し以外は 聞かないように
出来ていたし、自分でも気づかない内に 自分が見下してしまった相手の話しは 
こちらの耳から あちらの耳へと 自然に通り過ぎるような聞き方をしていたのです。
だから妻の話しも プラスに成らない話しと瞬時に判断して まったく聞かずに
「うるさいから 少し黙っていてくれ!俺は仕事で疲れているんだ!」と 
冷たい言葉を吐き捨ててしまっていたのです。

当然 妻は とても寂しそうな表情を見せるのですが・・・・。
妻が 寂しそうな顔をするのが 何故なのかを 解かろうとしなかった 
ばかりでは無く、何故こんなに 夢中になって朝から話しを してくるのかさえも
解からなかったのです。 

それどころか 「こいつは わがままで何も解かっちゃいない。
人が こんなに疲れているのが目に入らない訳は無いのに くだらない話しをして
朝から俺を疲れさせる。 少しは 相手の気持ちが解からないのだろうか・・・」と
真面目に思ってしまって いましたし、 言葉にも出していました。
それほどまでに 私は馬鹿な男でしかなかったのです。
ところが 妻にとっては 
この時間は 1日の中で1番大切な時間でした。
この朝の会話は 私と話すことの出来る 唯一の時間で有り 
この時間を逃したら 1日中 誰とも話せないどころか 
夕食だって別々 休みは無いというので 一生懸命だったし、
それほど 妻にとっては貴重な時間だったのです。

そして夕方から夜になると 近所の家から笑い声が聴こえてきます・・・・。

その笑い声を聴きながら 自分の寂しさを 誰にも話せず 1番 自分の気持を
解かって欲しい夫にさえ 解かって貰えない淋しさを独りで我慢をし続けながら
たった独りでポツンと夕食をとる 妻の姿が浮かんで来た時に 
私は 初めて 妻に対して何ひとつとして して上げていなかったどころか 
私の この手で妻を 精神的に踏みつけにしていた自分に気づいたのです・・・。

小さい頃から 何が有っても 泣かずに育って来た私も この時ばかりは
泣くのを堪える事が出来ずに 人目もはばからずに 大声を出して泣きました。

自分は幸せにしていると思ってしていた行動の全てが 自分の1番大切な人を
これ程までに 苦しめていた事実を知った時に 泣かずにはいられなかったのです。
ただ ただ情けなくて 自分に悔しくて・・・。

彼の中で妻だけには皺寄せをしていないと思い込んでいた理由のひとつに
彼が夜中に帰宅すると 何時であろうと いつも妻は起きて待っていたのですが
その妻に早く休んでいるように伝えてからと言うもの 妻は起きて待っていると
彼に 叱られるので ベッドに入り寝た振りをして待つ事にしたそうです。
それに気づかない彼は 妻は自分に付き合わせること無く 早く休ませていると
思い込んでいたのですが 実際には 彼の帰るまで 妻は休めずにいました。
そして 救急車やパトカーのサイレンの鳴る度に気がきでなく
休める筈など無かったと言います 休みを取れずに働いている彼の身体を考えると
自分だけが先に休む事など 到底出来なかったのです。

彼が気づいていない重大な事が もうひとつ有ります。
それは・・・彼が 無理を し続けている限り 
奥さんも 無理を し続けなければ
いけないのだと言う事実です。
それは 彼がさせていることなのです。
彼が背伸びをし続けている限り 
周りの皆も 彼に合わせて 背伸びをし続けなければ
ならなくなるのです。

皆を楽にさせたいのなら 
まずは あなたの背伸びを やめなければいけません。

逆に皆に無理をさせたければ 
あなたが無理をし続ければいいのです。



彼は最初の頃 本当に妻の身体が心配で 
先に休んでいる様に言っていたそうです。

と言うのは 彼の奥さんは 
余り健康では無く 働いてはいませんでしたから。
ところが 正直に言うと 
だんだんと そんな純粋な気持だけでは
無くなっていったと彼は言います。 

その気持の中に 妻が自分に付き合って 無理をして 
身体を壊し 病気になど なってしまったら、
その妻の看病で会社を休まなければいけなくなる事が 
それまで 自分の姿勢を見せることで 
会社の部下達を引っ張ってきた彼には
出来ないことでした。 

彼は そんな自分の甘えを 
周囲に見せることなど出来ないという 思いから 
妻に早く休めと言っていたと 正直に話してくれました。
愛情や優しさからでは無かったと・・・・。
「その頃の 僕の 妻に対する愛情は見せ掛けばかりの物の寄せ集めで 
本当の愛情など これっぽっちも無かった・・・」と。


(長すぎるので 2件になっています 続きは次のページ)









★あなたの愛が 永遠の愛と成る為に 319★2

2007-07-27 10:38:52 | Weblog


◇人間物語のメール講座NO8(2)◇

 (長すぎて2件になってしまいました
         続きです1の方から読んで下さい)





ただ これらは 此処まで気づいた彼だからこそ 
そう言えたり話せたりするので有って、
彼も此処までの事実に 気づけるまでは 自分の愛情に疑いなど
少しも持ってはいませんでしたし 感じてもいなかったのです。
そして 此処までの事に気付けた彼は
此処までの事を 奥さんに言わずには居られませんでした。

自分のしてきた全てに 気づいてしまった訳ですから 
当然と言えば 当然ですけれど・・。

講座の終った3日目の夜に 
彼は普段は買ったことの無い おみやげを買って 帰り 
奥さんに どうしたの?と驚かれたそうです。

そして今日まで 有る場所で お前の事を勉強していたんだと話したそうです。
台所仕事をしていた奥さんに 今まで 君は こんな思いでいたのだろうと・・?
自分の気づけた事の ひとつひとつを話した時に それまで 後姿のままで
黙って聞いていた奥さんが 肩を震わせて泣き出し「やっと気づいてくれた・・」
「多分 一生気づいては貰えないのだろうと思っていたし それでも仕方が無いと
諦めていた・・・でも気づいてくれて嬉しい」と泣きじゃくっていたそうです。
まるで子供の様に・・・。

それを見て 余計に 
こんなにまで 自分の大切な人を それも自分の手で苦しめて来ていたのかと
彼の中に僅かに残っていた 今日まで背伸びしていた 彼の生き方など 
木っ端微塵に砕け散ってしまったそうです。

妻が欲しがっていたものは 役職でも金銭でもなく 
今直ぐにでも 私に出来る
「あたしの話しを 昔の様な あなたで聞いて欲しい。月に1度で良いから 2人で
一緒に夕食を食べたい」と たったのこれだけだった。
私は なんと馬鹿な男で有っただろう・・。

確かに今迄に頑張って来て 役職も金銭も得てきていたが 失ったものが 
余りにも大きかった。

かっては 多少なりとも有った筈の 優しさや いたわりといった 
精神的な愛情がゼロに等しかった。 


自分に最も身近な妻の 本当の本心からの願いや気持が 全くと言っていいほど
解かっていなかった。

そんな人間に他の人達の気持など 理解できている訳がない。
今迄の私は 人を理想を掲げて ついてこさせ 本当には 自分の評価を上げる為の
道具にしか使っていなかった 腐りきった人間で有ったこと。

そんな人間には 本当の意味で ついてきてくれる人など いなくて当然にも拘らず
私 独りだけが それに気づいていないだけで 周囲の人達には それが筒抜けに
見えていて我慢をしてくれていたのに、それらを独りで隠し続けられていると
思っていた悲しいピエロが私だった事に 
妻の事を通して初めて気づくことが出来た。


この時に 妻の言ってくれた言葉は 
今でも私の耳に鮮やかに残っています。
「偉くなんてならないで欲しい 毎日 生活出来る程度の お金が有れば
他には何も要らない・・・」と言って 生き返った様な顔になったのです。




人は心情を口に出してくれません。
こちらが水を向けたときに初めて話してくれるものなのです。
心情とは・・・心を開いた人から水を向けて貰えた時に
初めて話すことの出来る 柔らかくて繊細で か弱い 
ほんの一瞬で掻き消されてしまいそうな 正直な気持なのです。

日常生活の中においても 心情は殆ど言ってくれていません。
何気なくホンの ひとこと 呟くことは有っても 
例え 言ってくれたとしても 何処か他の所ばかり見ている
私達のアンテナには まったく届かないのです。
聴こえていないのです。

だからこそ あなたの力で掘り起こさなければならない大切なものなのです。
それが自分と身近な相手を救い出すことの出来る 唯一の道なのです。


彼の話してくれた事が 事実 世間の多くの人達の上に起こっていることです。
殆どの人達が 自分の最も大切な家庭に皺寄せをしてしまい 
知らずに 1番 踏みつけにしてしまっている可能性が有ります。
その身近な人達は あなたの事を解かろうとする余り 自ら進んで
それらの皺寄せを受け止めようとするからです。

その人達を 助けられるのは あなたを置いて他には誰も居ません。
身近な人を助ける事は 自分を助ける事に繋がっています。
自分を振り返り 真剣に見つめ直す事によって それらは可能になります。
そして それは 本気になりさえすれば 誰にでも出来るくらいに
簡単なことだと言う事を伝えて メール講座を終りたいと思います。


此処までで 
メール講座を伝え終わりました。
解かることが出来た方も 余りピンと来なかったという方も
両方の方が いらっしゃると思います。

そこで 気づきのヒントにもなるかも知れない
何人かの方の感想文を掲載しておきます。



◇これはファーストステップの受講者の感想文です。◇



37才男性(東京)

人の柔軟さ,人の可能性の無隈な潜在力,その言葉通りに,最も身近かな自分
の中に秘み入っている不思議さが,一種の感動として伝って来ました。
隣人の愛などと,したり顔で力説していた自分が最も身近な者さえも
愛することの出来なかった事に 今更ながら恥入った気持です。
初心に 返えり 真の実践の中で ひとつひとつ踏みしめて
人を愛し,人に親しみ,人の和の中にとけ込む努力を,私は心がけて行きたく思う。
きっと新たな私の糧として,この3日間の講座は生き続けて行くと思う。



26才女性・OL(静岡)

気分がとてもスッキリしました,何かうきうきして来て 
これからの毎日が楽しく充実しそうです。
自分の事だけでなく,人の文を聞きながらも,胸に熱く
ジーンと伝わるものがあって泣けました。でも爽やかな涙でした。
この3日間は自分の人生の何十年もの中身を含んでいたような気がします。
本当にありがとうございました。



21才女性・OL(九州)

この研修を受ける前まで生きていて良かった。
そしてお父さんも生きていて良かったと心から思う。
もし,死んじゃったら私,どうしようと思う,
「すまなかった」と思って泣いても泣ききれないと思う。
研修を受ける前は 自分を知りたいと思っていても 
やはりいつも逃げていた。
今考えると逃げていた自分が とても恥ずかしい
自分を認めるのが とても嫌だったから 凄く苦しかった。
今 この研修が終えて 本当の自分が出せる 
遣らなければいけないことが沢山有る。



33才男性・会社員(横浜)

他人に いかに自分勝手に振るまったか
良く 分った 本当に 本当にゴメンナサイ。
良く 今まで 私を許してくれました 感謝しております。
他人を思いやる心が こんなに素晴らしいなんて
気がつきませんでした,とても人間らしい いや人間そのものです
この 今の気持を忘れずに 私の周りに居る人々に接していきたい
素晴らしい機会を与えてくれた社長 素晴らしい事を発見させてくれた
とね先生 今まで我慢してくれた周りの人達に感謝しております。



35才男性・会社員(東京)

私から妻へ
解ったつもりでいながら 率直に申し訳ないと思っている。
何も解ってやれなかったのだと言う悔いが 確かなものとなって 私に迫っている。
お前の献身の情は認めていても その内部にある お前の いじらしいまでの
気持を汲み取ることは出来なかった。
感謝の念で一杯だし,私は少しでも,これからの歩みの中で,
お前の傍に近づける努力を,いとう気にはなれないだろう。
素直に,楽しく,優しく,自然に歩んでいきたい。
それでも,自分が おかしな道に歩もうとしたら,今度は遠慮なく言って欲しい。
決して逃げないし,お前と一緒になって苦しみを分ち合いたい。
「ありがとう」と一言だけおまえに贈る。



41才女性・主婦(東京)

緒婚以来20年 私は あなたの立場に立って
物事を考えた事があったでしょうか・・・・?
いつでも家の中の事はきちんとやっているし 内職をしたりパートに出たり,
こんなに 家の為に尽くしているじゃないの……こんなに働きものの奥さんが
何処に居るかしら 居ないでしょ。そう自分を かいかぶっていました。
あなたの願っていた家庭の温かさは 妻であり 母である 
私が作るべき事なのに みんな あなたばかりに求めていました。
私は 今迄 ずいぶん我を通して あなたに 色々の事を求めていました,
あなたは それを当然の様に 叶えてくれました。
私も どんどんと 増長して行きました。
でも あなたはその何倍かの苦しさを じっと耐えていてくれたんですね・・・。
いつもあなたが口癖の様に言っていた事がわかってきました。
私が このまま一生 気がつかないですぎると
子供達も同じ運命を歩くことになるよと。
本当にそう思いました ごめんなさい・・・。
これからは どんどん あなたに近づいて 人の気持の解る
人の痛みの解る人になりたいと思います。
あなたの言う,もののあわれという意味が解ってきたように思います。



18才女性・学生(東京)

お母さん ごめんなさい。涙が出てくるくらい悲しくなっちゃった。
お母さんにとって 私は,こんな子供だったのですね,
今すぐにでも会いに行って謝りたい気持で一杯です。
こんな手に負えない娘を よく今日まであいそもつかず育ててくれてありがとう。
本当に感謝の気持ちで 胸が一杯です 胸がズキンズキンして痛いくらいです。
今まで お母さんの言うことを 全て また あの小言か説教が始まった
うるさいな また 嫌味を言ってと思っていたけど 
そうじゃなかったんですね, みんな みんな私の為,それだけだったのですね。
今日 始めて そのことがわかりました。ありがとう,何度言っても足りないくらい
これからは 今日の気持ちで お母さんには 勿論, 周りの人とも
付き合って行く事が出来る。
だって みんなから つまはじきにされ 一人ぽっちになっちゃうなんて
絶対に嫌だもの。お母さん,本当にありがとう。



19才男性・会社員(仙台)

母さんへ
母さん本当にゴメンなさい 俺はいつも母さんを弱い女だと思っていたよ,
小さくて俺が何か言うと,すぐ口をつぐんでしまう母さんが,
俺はいつも強がりばかり言って生きているけど 本当は,母さんを
世の中の 誰よりも一番大切な人だと気づいたよ。
俺のことを母さん本当に愛していてくれていたんだね。
俺が どんなに ひどいことをしても,どんなに悪い事をしても,
母さんは俺のことを信用してくれていたんだね。
母さん「ありがとう」俺 一生懸命 働いて今の仕事を頑張るよ
格好をつけないで ひとつの事を やり通すよ。
誠実に,素直に生きてゆくよ 母さん本当に「ありがとう」
母さんの愛が無かったら 俺は きっと立ち直らなかったかもしれない。
きっと 何処へ行っても 俺の心の何処かに 母さんが居たんだね
母さん「ありがとう」。




人間物語の講座では 
ファーストステップに於いては視野を広げることをして ワイドな視野に成って頂き
セカンドステップに於いては 広がったワイドな視野分の行動力を身につける様に
成っています。
少なくても そこまで身に付けて頂ければ 
自分の人生が大きな広がりを持って来るのです。


ですから どこまで お伝え出来るのか解りませんが 
引き続きセカンドステップの講座にも触れた内容を お伝えして行きます。



明日からは 
私が まだ若い頃に書いた本から
伝えていこうと思います。

私は現在54歳に成りますが
私が28歳の時に書いた本です。

この本の中で 今回とは違う形で
講座の魂を伝えています。


ファースト・セカンドの辺りは この当時の方が
解かりやすく伝えているかも知れません。

それでは 
明日の人間物語のメール講座を どうぞお楽しみに 











★あなたの愛が 永遠の愛と成る為に 318★1

2007-07-26 16:39:32 | Weblog


◇人間物語のメール講座NO7(1)◇





昨日の中で1番大切で 重要だった処は
後半に記されていた ここからです。
       ↓
まず あなたが リラックスをして
力まずに 静かなままの あなたで 自分自身に正直に成って下さい。

静かに どこまでも  正直に成っていくと 自分の中の1番 奥の方に 
本当は自分は 自分独りでは 何も出来ない人間であり 
たいした事の無い人間なんだとか 

或いは 本当は自分は弱くて駄目な奴なんだと感じられる場所が 
誰の中にでも 必ず有るはずです。


どうですか? 有りましたか・・・?


あなたは 今迄に まだ一度も その場所に対して・・・或いは 
その気持ちに対して 正直に成った事が有りません。

それは あなたに 本当の事実を感じさせている場所なのです。
その場所は あなたの中で 本当の事実を 唯一 感じられる場所なのです。


なのに あなたと来たら
 
もしも そんなところに正直になって生きたら 
自分は駄目に成ってしまうとか 
そんな場所などで 物事をやったりしたら失敗してしまうとか

第一 そんな駄目な所に
何も出来るはずが無いと決め付けてしまって
正直な感覚自体に蓋を し続けて来て 
その本物の自分である方の 自分と一緒に 
生きようとした事など 一度も有りませんでした。

そればかりか
本物の あなたの正直な感覚や感性は
分厚い鉄板の扉で塞がれたまま 一生涯 陽の目を見ることは有りません。

まさか
背伸びをする あなたが自らの手で 
本物の あなたに対して この様な事をしているとは 
あなたは夢にも思っていないのです。

背伸びをしている あなたこそが 
ぶ厚い鉄板の扉なんだと 気付いている人達は 
多分 とても少ないことでしょう・・・。

そして
自己と言う小さな宇宙の中で
これほどの重要な事態が起こっているとは
殆どの人達が 御存知有りません。
まるで 皆が居眠りをしているかのように・・・・。

そこから あなたを救い出せるのは あなたしか居ないのに・・・。
その あなたが目覚めていずに 眠らされたままなのです・・・。
それも あなたの手によってです。
それが良い事だと思い込まされて・・・。

あなたが その本物の “駄目で出来損ないで チンケな自分”のまま
勇気を出して 生きようとしない限り 本物の自分が育つ事は永遠に有りません・・。


本物のあなたが育っていないから・・・
いいえ 本物の 
あなたが育っていない事を 
あなたは どこかで 薄っすらと 知っていたから
今日まで 背伸びをし続けなければ いけなかったのです。

そして 世の中の どこを探しても 本物のあなたを 育てられる人は、
本物の あなたを救い出せる人は、 あなた以外に存在しません。

例え あなたの親が どんなに あなたを愛していたとしても 
あなたに代わって 本物の あなたを育てる事は出来ないことなのです。

多くの人は その本物の自分に蓋をしたままで人生を終るのです。
あなたも そうするのですか・・・?


でも・・・不思議なことが有るのです。

それは あなたは 本物のあなたで生きたことが今迄に一度も
無い筈なのに そこで生きると駄目になってしまうと 
あなた自身が知っているということです。

不思議でしょう・・・?
だって 体験も無いのに 何故 あなたは そんな事を知っているのでしょう?

もう お解かりですよね・・・。

本当は あなたの中に有る “知っている”という
感覚自体が偽者で錯覚なのです。

あなたの中で  背伸びをしている あなた(偽者)が
何も出来そうに無い 一見 弱そうな あなた(本物)
に脅しをかけているのです。

なぜ そこで生きた事も無い人に
駄目に成るなどと言う事が解かるのでしょう?
そんなことは 有り得ない事です。

こうまでしてでも 背伸びをしている
今迄 自分が親しんできた 偽者の自分を守ろうとするのです。
自衛本能と言うのは 凄まじいものが有るでしょう?
でも本当は守れてなどいなくて 本物の自分を駄目にしているだけなのです。
本当は 駄目にしているどころか 
本物の自分を 産まれさせないようにしているのです。
気づかずにしている事とは言え 私達は とても恐ろしいことを
自分自身に対して しているのです。

本物の自分を育てる事の方が どんなにか簡単なのに・・・
多くの人は それを知らないのです。
馬鹿げた事です・・・。

楽々と有能に生きられる道が 直ぐ傍に有るのに・・・。
悲しい事に 私達は それらを見破り 見つけ出す術を持っていません。

ただ 自分の中の駄目な自分にチャンスを与え 邪魔をせずに 
そこで生きさせて上げるだけの事なのに・・・。


その駄目な自分というのは 一見 駄目で チンケで 何も出来そうも無い自分の様に
見えているけれど 本当は 小さくも大きくも無い 普通で等身大の自分なのです。
本当には 有りもしない高く評価をした自分と比べるから 一見 駄目な自分に
見えてしまうだけで 本当は 駄目な自分が居るというのは あなたの錯覚なのです。

ところが あなたの中では長年 有りもしない方の自分で
生きて来ているつもりで いますから

そこと比べたら
駄目でチンケな自分に感じられる方の自分こそが本物です。



と・・・ここまでが 昨日の大切な処に
新たな説明を付け加えたものです。
解かりやすくしたつもりですが
余計に解かりづらくなってしまいましたか・・・?(笑)




昨日から やり始めている 
相手に成切って 相手の心情を感じる為には
その駄目な あなたで感じ取る事をしない限り 1番重要な心情の部分を
感じて書く事が出来ないのです。
駄目な あなたにチャンスを与えて そこを動かすしか方法はないのです。

今迄の あなたに どんなに実力が有り その あなたが どんなに
逆立ちをしたところで 偽の あなたに 刃が立つ代物では有りません。

偽者の 背伸びをしている あなたには不可能なのです。
小さな頃から背伸びをし続けて来て 背伸びをするのが当たり前になってしまい
背伸びをしている感覚すら無くなっている あなたで有ったとしても
その あなたも 偽者ですから・・・。
どんなに完璧に作って有ったとしても偽者は偽者なのです。
偽者の あなたにはハートが有りません。 
偽者の あなたのハートは死んでいます。
偽者の あなたの ハートは ピクリとも動きません。

あなたの死なせて来た 本物の あなたに命を与える事が 
この講座の やろうとしている事なのです。

あなたが閉じ込めて来た 
本物のあなたに陽の目を見させたいのです。


この講座は
背伸びをしている 偽りの あなたにとっては 
私は 敵に成るのかも知れません。

ところが 
本物の あなたに取って この講座は 待ちに待っていた援軍です。
多分一生涯で たった数回のチャンスかも知れません。

だって そうでしょう。
背伸びをしながら生きている あなたに取って 危険に成る 場所に 
あなたが 今後も何度も近づくとは思えないからです。


話しを講座に戻しますね・・・。

相手に成って行く上で 
どうしても必要な“心情”を感じ取れるのは 
本物の あなたで有る 一見 駄目な あなたにチャンスを与え 
その あなたで試みようとした時です。

もう その あなた以外に 相手に成ることは出来ないのです。
一見出来そうな 背伸びをした あなたで100万回 やったところで全部駄目です。
残っているのは まだ試していない 駄目な あなたを於いて他には居ません。
そこにチャンスを与える以外に道は無いのです。
実際に そこで感じ取る事をするのが この講座です。

少しだけ ヒントを言うなら
心情というのは あなたが成ろうとしている
身近な相手が 死んでしまった時になって
初めて解かる事の出来る その人の気持ちです。

身近な人が亡くなってしまった経験を
持つ人なら 多分 解る筈なのですが・・・。
身近な人が亡くなった時に 相手に対して
それまで持っていた文句も不満も全部が消えてしまいます。

それどころか 今迄当たり前にしていた 
その人に 日常の中でして貰っていた 沢山のことが
決して 当たり前では無かったという事に気づかされてしまいます。
そして その相手が どんな思いで
色々な事をしてくれていたのかまでが見えてきます。

例え物理的に何もして貰っていなかったとしても その人が
生きていてくれるだけで あなたの心の支えになっていてくれた事が 
ハッキリと解かります。 その人が ただ生きてくれているだけで私達の心は
その人に 寄り掛ったり 甘えたりすることが出来ていたのです。
これらも その人から 立派にして貰っていたことの中に入るのです。
そして身近な人が 死んだ時に 誰であれ この様なことが解かるのです・・・・。


でも どうして相手が 死ぬ前に それらを解かっては いけないのですか?
どうして 相手が 死ぬ前に解かって その気持ちで毎日 相手に
接することをしてはいけないのでしょうか?


身近な相手が死んだ時に解かっても遅いのです。

身近な人の死による気づき・・・。
例え そういう気づき方が出来たとしても 
一端は気づけた事を 深い喪失感と 悲しみを忘れさせようとするがあまり
それらの気づきさえも忘れさせてしまい
再び 他の身近な相手の死ぬ時にも 
やはり同じ様に悔いる生き方をしてしまいます・・・。

だって相手の気持ちや心情を解かって生きていたとしても悔いるのです。

もしも相手の気持ちや心情が解からずに生きてしまった場合 
身近な相手を死なせてしまった時に 身近な相手を失ってしまった時に
初めて相手の気持ちが見えてきます。
どんな思いで その相手が自分に接してくれていたのかが 
切ないくらいに感じられてしまいます。
あなたは その想いを感じてしまう場所で生きるのは辛くなり 
再び その思いに蓋をして 自分の本当の気持ちを誤魔化して生きる様に成ります。
又 普段の生活の中で人の気持ちを感じる事が出来ない場所での生き方に成ります。
だから 再び 身近な人が亡くなる時に 同じ様に 悔いなければ成らないのです。
これは とても悲しい悪循環です。
私達は これほどまでに馬鹿な生き方をしているのです。
それに誰かが亡くならなければ
相手の気持ちが解からないなんて馬鹿げています。



前回から説明している 身近な相手に成切り
“ある1日の場面”を書いたものを心情文と言います。
ここからは ある女性の心情文をお見せします。
この女性は24歳になる独身の女性で
この女性が高校3年の時に 
父の仕事がうまくいかず
毎日の様に母親との夫婦喧嘩が絶えなかったそうです
挙句の果てに 父の事業が失敗し進学を諦めるしか無く 
高校を卒業と同時に 家を飛び出し 働きながら夜学に通い大学を終えた女性でした
実家は 電車で1時間の距離で 帰ろうと思えば いつでも帰れる距離なのですが
滅多に帰ることは無かったようです。
彼女は父親を とても嫌っていました。
最初に書いた10人の中で1番嫌いな相手も父親でした。

彼女は身近な相手の中から 自分の成る相手を母親にしたのですが
私の提案で 父親で やってみようと 相手を変えてもらいました。
何故なら このままの生き方を彼女が続ける限り
後悔をしてしまうのが目に見えていたからです。




(長すぎるので 次のページに記します)











★あなたの愛が 永遠の愛と成る為に 318★2

2007-07-26 16:38:43 | Weblog


◇人間物語のメール講座NO7(2)◇

(長すぎて2件になってしまいました
        続きです1の方から読んで下さい)





案の定 彼女は とても苦しみました。
父親を恨んでいるために 父親に近づくことすらしたく無かったのです。
自分の気持ちを近づけることすら したくなかったのです。
ましてや 大嫌いな相手に成るなんて とんでもない話しです。
何十回となく 書いては やり直しをし続けました。

彼女の書いていたものは感情だらけで
まさに自分に文句ばかりを言っている 彼女が 今迄に 見てきた父親の姿を 
そのまま書いていました。

父親の気持ちの部分が全て感情なのです。
私が何度 これは違うよと言っても 私の見てきた父は 本当に酷い人で 
こう思っていると 彼女は まったく譲りませんでした。


彼女も疲れ果て 私も疲れ果てた時に 彼女に少しだけ 聞く耳が生まれました。
その時に 私は 伝えました。

君に見えている お父さんの姿は君に反応している お父さんの姿で有って
本物の お父さんの姿ではない・・・。
まだ 君は 本当のお父さんの姿を 1度も見たことが無い。

何故なら
例えば 朝 君を起こすのが お父さんの役目だとして 
君が朝 起きる時に 中々起きて来ない人だとしたら 
お父さんは 君を起こす時に 強い口調で起こさなければいけなくなる。
そして 大きな声で起こそうとする そんな お父さんの姿が君の目には 
うるさくて 怖い父親に見えてしまう。

今度は それとは逆に 
もしも君が寝起きのいい人で 1度で起きてしまう人なら 
普通に起こすし 大きな声も出さずに起こしてくれる
感じの良いお父さんに見えるし 優しい父親だと思えてしまう。

寝起きの悪い君が 怖いお父さんにさせてしまうし 寝起きの良い君が
優しいお父さんにさせてしまっているだけの事で どちらも本物じゃない。
この両方共 君がさせている父親の行動だし お父さんは会社に遅れてしまわない
様に本気で起こそうとしているだけなんだよ・・・。
君に反応している お父さんの姿を見て 君はお父さんは こんな人と思い込んで
いただけなんだよ。
これで嫌な奴なんて思われたら お父さんは たまったものじゃない。

この君への反応とは 
まったく別の 君に見せた事のない 
本物のお父さんの姿が必ず有るから そのお父さんの姿を探そう。
お母さんと どんなに喧嘩をしたって お母さんは お父さんと
別れずに居たのには訳が有って 多分 お父さんの本当の姿を
お母さんは 知っていたからだよ・・・。
だから お父さんと お母さんは 離婚をしていないんだ。
子供達が居たからとか言っても それでも耐えられないほど
お父さんが嫌な人なら とっくに離婚をしてしまっていたはずだよ。
事業を失敗してしまった時点でね・・・。

君の書いている お父さんの気持ちの部分である 感情が 何故違うのか?
そして君が1番 反応を起こしてしまう お父さんが感情を
吐き出している時の姿を 少し考えてみよう。

こんな酷いことを言うくらいだから お父さんの腹の中では 
私に対して もっと酷い事を思っていると 勝手に あなたは
決め付けているけれど それは違うよ。 

君が腹がたったときに 君は自分の感情を全部吐き出して
相手にぶつけるだろう・・・?
その後 君の腹の中には何が残っている?
何も残って無いだろう?
自分が腹を立てて相手にぶつけた時に その後に何が残っているかを考えてごらん
全部ぶつけたなら 余計に・・その後に 芽生えている気持ちが有るはずだよ
「言い過ぎてしまったかなとか・・・・」「傷つけてしまったかなとか・・・」
お父さんも 同じ事を感じている・・・。
その気持ちこそが入り口だよ。
その方向に お父さんの本当の気持ちが潜んでいる・・・。
その言葉で やっと彼女は気づいてくれました・・・。



彼女は泣きながら一気に書き上げてしまいました。

1年振りに帰った時の ほんの1・2時間の場面しか無かったので 
その場面で書いたものです。

カギカッコ以外は全部 お父さんの胸の中で感じている
実際には言葉にはしていない お父さんの心の声“心情と言います”です。
この心の声である お父さんの本当の胸の奥の奥に有る気持ちを
解る事が どれだけ難しいことか・・・・。

でも彼女は頑張りましたよ 想像などでは無く
本当のお父さんの気持ちを感じ取り
見事に書き上げてしまいました。

400字詰めの原稿用紙に書いて貰うのですが
書いた原稿用紙は 泣きながら書いた為に 
彼女の涙でグショグショになってしまいましたので
書き上げた後 清書をして貰いました。

そして 出来たのが これです。 



                 娘                 (父)


久しぶりに お前が帰って来る。
どれくらい逢ってないんだろうか。もう1年位には 成っているだろうなあ・・・。
お前から来てくれない限り何も言ってはいけないから
顔を見なくなってから 随分と寂しいよ。

こんなに近くに居るんだから 何度も お前に逢いに行こうと思ったけれど
お前の 怒った不愉快そうな顔が思い浮かんできて どうにも出来ずにいるよ・・。
今日は久しぶりに お前に逢えて嬉しいけれど少し怖い気もするよ。
こんなに逢いたいけれど お前は まだ私を受け付けないんじゃないかな 
なんて、それは当然なんだけどな・・・。
いや 元気でいてくれさえしたら それで良いんだ。
顔が見れたならそれで良いんだ。それで充分なんだ。

「こんにちは」
お前のぎこちない声がする。こんにちは か・・・。
ただいま とは帰って来てはもらえないんだな・・・。
お前の家なのにな・・・。
まだ私を この家を許してはもらってないんだな。
随分 ゆううつそうだ。
なんて声をかけたらいいんだろう。
どうしたら笑ってくれるんだろう。
「お~元気か? 随分スマートに成っちゃったな」
色んな言葉が浮かぶけれど お前の気に触らないような言葉しか言えやしない。
随分やつれちゃったな。背が高く成った様な気がする。
仕事はきついんじゃないのか?
そう言えば母さんが そんな事を言ってたよ。
きちんと休んでいるんだろうか。 ちゃんと睡眠はとっているんだろうか。
食べる物も ろくに採らずに働いているんじゃないだろうか。
驚くほど痩せちまったな。身体は大丈夫なのかい。
「うん 元気」
そうか元気か。それなら良いんだ。
お前は 余り口を利きたく無そうだけど顔が見れたんだ。
元気でやっているならそれで良いんだ。
余計なことを聞いて お前が怒って口を利いてくれなくなったりしないようにするよ。
せっかく久しぶりに逢えたんだから 少しでも長く今日は居て欲しいんだ。
「今日は ゆっくりして行けるのか?」
久しぶりに家族全員が揃ったんだ。今日は家族全員で夕食が食えるんだ。
何年ぶりだろう。
あいつの好きなものが冷蔵庫には沢山入っているし 久しぶりに うまい物を
一杯食わしてやろう。
あんなに痩せちゃって きっとろくに食ってないんだろう。
今日はたっぷり食わしてやろう。滅多にないんだ。
「忙しいから 時機に帰る」
嘘だろう。こんなに待ってたんだ。
沢山用意してお前の為に待ってたんだよ。
せめて今日くらい 俺も仕事が休みなんだし居て欲しいんだ。
でも帰っちゃうのか。
帰りたいんだな。お前を引き止めたい。
でも そんな事は俺には出来ないな。やっぱり。
無理矢理 お前を引き止めたら お前は ゆううつな顔をして 
うるさいって帰っちゃうんだろう。
どうやったら離れて行かなくなるか どうしたらいいのか解からないよ。
だから お前の好きなようにするのを見ているしか出来ないんだなあ。
お前が これ以上 俺から離れて行かないようにするのが精一杯だ。
どうしたら良いのか 正直言ってわからないよ。
何を言っても お前は反応してくれないし 
叱ったりしようものなら 怒って もう逢いには来てくれなくなって
しまうんじゃないかと思うと 知らない内に嫌われまいとして
恐る恐るビクついて お前と接してしまう。
やはり どうしようもないんだな。

父さんは お前の事を ただ心配しながら何も出来ずに
どうしたら良いのか解からず苦しむことしか出来ないよ。
この先も きっと そうなんだろう。
お前達の心が少しでも開いてくれるまで こうして ただ こうして
お前達を 見ていくことしかないんだろう。
それが 父さんが お前達を苦しめた当然の報いなんだろう。
俺は自分のした事で苦しんでいるんだから それでいい。
でも お前達の幸せ願っているんだ。

俺を憎んで お前が幸せに成るのならいいが 
その事で お前までもが不幸になっては欲しくないよ。
俺を許してくれって言ってるんじゃない。
許してくれなくたっていいんだ。
ただ その事を お前が引きずって不幸になっているんだとしたら考えて欲しい。
俺の事で これ以上 不幸になってくれるな。
もっと自分自身を大切にして生きていって欲しい。
いつまでも 俺にとらわれて 俺にがんじがらめにされて 
苦しんで 突っ張って 無理しては欲しくないんだ。

もっと大らかに 無理せずに生きて行って欲しいんだ。
幸せになっておくれ それだけだ・・・。






これが心情です。
まるで父親が書いたようです。
本当に父親の気持ち そのものの様ですね・・・・。

そして これを書き上げた後に 
今 お父さんが目の前に居ると思って
お父さんに 直接 語りかけたい あなたの気持ちを書いて下さいといって
書いた文章が これです。



久しぶりです。
何の連絡もしないままで ごめんなさい。
今 何か ふっきれたような気がしています。少しかもしれないけれど。
今迄 私は自分の引き起こした事、自分の人生に少しでも障害が出てくると
お父さんの所為にして来ました。
私が こうなのは あの時 お父さんが・・・・あんな家庭だったからって
お父さんばかりでは無く お母さんも 妹にも 弟にも いいえ それどころか
いつも誰か他人の所為にしてきたんです。

自分のここは直らない。変えられないと固く蓋をして 誰にも触れさせず
何かあると その箇所の所為にしていたんです。
それなのに 少しも 今まで気づかなかった・・・。 

どこかでは 知っていたけど 許してきた。
だって私は こんなに酷い家庭に育って、人よりも可哀いそうで 
許してきてしまった。

ごめんなさい。全ては私から発生していたことなのです。
なじらなければ いけないのは私自身なのです。

今まで 黙って耐えてくれていて 本当に済みませんでした・・・。
淋しかったでしょうね。

血の繋がりの有る 娘から浴びせられた言葉の数々は痛かったでしょうね。
どんなにか 辛かったでしょうねえ。

自分のことが 見れなかった私・・・・。
今まで一度も お父さんの気持ちを考えた事が無かった。
本当に ごめんなさい。




彼女は
父への憎しみだけを支えに 独りで生きていける
強い人間に成ることを目指して 歩んできてしまったそうです。

そんな想いを超えて この暖かな気持ちに辿り着くことは 
どんなに苦しかったことでしょう。

そして彼女は 自分が一番苦しかったんだという 
自分の苦しみを どかせた時に初めて
自分以上に 苦しんでいた父の気持ちや
その苦しみの中においても なお彼女を想う 父の暖かな思いが
鮮やかに広がってきたと話してくれました。

最後に 彼女は
「生きる上での 壁が外れて まるで
暖かな陽射しが 差し込んできた みたいです」
と言って 微笑んでいました。




今日は ここまでで終りにしたいと思います。
皆さんに何かが伝わってくれていれば嬉しいのですが・・・。













★あなたの愛が 永遠の愛と成る為に 317★1

2007-07-25 11:27:04 | Weblog


◇人間物語のメール講座NO6(1)◇





今日は 
昨日より更に深く 
あなたの1番身近な人に 
あなたが 知らずに与えていた痛みが
一体どんな痛みで有ったのかを実感で味わう事をしていきます。

昨日の説明で少しは考えてくれましたよね・・・。
実際に書いてみた方もいれば 頭の中の想像でやった方もいることでしょう。


相手に成って行く過程で 多くの人達が1番最初に陥ってしまうのが
会話の部分は問題ないのですが 相手の気持ちの部分を
気持ちを使わずに頭で考えてしまい その頭で考えたものを
気持ちとして勘違いしてしまう事です。
これでは 全くと言っていいほど相手には成れていませんし
相手の本当の気持ちも見えてきません。

なぜ相手の気持ちを解かる事が そんなに必要なのかというと
実は あなたのやっている毒の塊を相手に流す事を止めたいだけでは無いのです。

あなたが成ろうとしている相手は あなたにとって 最も身近な相手であり
言ってみれば 世の中で1番簡単に あなたが成る事が可能な相手です。


誰よりも“相手に成る”と言うことが最も簡単に出来る相手なのです。
その最も身近で簡単に解かることが出来る筈の
相手の気持ちを 解かる事が出来なければ それ以外の人達で有る
他人の気持ちを 果たして解っているのでしょうか?


にも拘らず あなたは“自分は他の人よりは人の気持ちが解かっている方だと”
感じたり勘違いしたりしていた訳なのです。
それは ひょっとしたら とても怖い事かも知れませんよね・・・?


私の所で実施している 通常の講座の時に「今迄 あなたが 人の気持ちを考える時に 
一体どうやって あなたは人の気持ちを考えて来ましたか・・・?」と
私が質問すると  多くの人の答えは こうです。

「もしも自分がその人の立場だったら どう思うのかと考えた時に
出てくる気持ちが その人の気持ちで有ったり その人の立場に
立つことだと思っていた」と・・・。

いかがですか・・・?  
あなたの答えも 同じですか・・・?

残念ながら このヤリ方で出てくる気持は あなたの気持ちであって
相手の人の気持ちでは有りません。

何故なら あなたが あなたの立場に立っているだけだからです。
出てくるのは当然 あなたの気持ちだけです。
相手の気持ちに 近いものですら有りません。

これは解かりやすく言うなら こうです。

池で溺れている人を見て
自分は池の淵に立ったまま溺れている人を ただ眺めながら
「解かるな~あの人の辛さは 苦しいし 冷たいし いつ死ぬのか
解からない恐怖だって襲ってきているだろうし・・」と言いながら 
その人の立場に 立っているつもりに成っているのと同じす。
果たして 
これで池で溺れて今にも死んでしまいそうな人と同じ立場に
立っている事に成るのでしょうか?
そして その人の気持ちや痛みが 本当に解かるのでしょうか?

そんな事は有り得ません。

もしも本当に解かりたいのなら簡単です。
池の中に飛び込み 例え あなたが 泳げたとしても泳がずに溺れてみることです
条件を全て同じにして 初めて 少しだけ その人の気持ちに近づく事が出来ます。
それでも厳密に言うなら まだ違うのです。

何故なら その池に溺れた場面までの過去の体験のすべてが 
あなたと その人とでは全く違うからです。
当然感じられ方は違いますよね・・・。
例えば その人が過去に池で溺れた体験が有って あなたには無いのならば
その人の恐怖感たるや 泳げる あなたが 今だけ溺れる真似をするのと訳が違います。あなたの想像を遥かに超えています。



だから 1番身近な人が1番簡単に あなたが成れる人なのです。
だって その人の情報を他の人よりは あなたが1番持っているでしょう?
少なくとも 他人よりは過去の事でも 多少は聞いている筈ですから・・・。

さあ再び挑戦してみましょう。

相手に成ろうとし 相手の気持ちを解かろうとした時に
多くの人が1度目に陥ってしまうのが この様に頭で考えた気持ちを
相手の気持ちだと勘違いをしてしまう事です。

そして次に陥ってしまうのは
相手の気持ちの部分を頭で考える事は やめてくれるのですが・・・。
今度は全てを感情で書いてしまうのです。
感情が気持ちだと勘違いしてしまうのですね。
確かに頭は使いませんが・・・。
これは 皆さん 最初に書いてくれたものより ずっと早く書き上げてしまいます。

当然ですよね。
だって最初は頭を使って考えながら書いたものです。
今度は感情ですから 考えませんし ずっと早く書けてしまうはずです。
でも それは ここで言う 気持ちというものでは無く
“文句や注文”の羅列になってしまっています。

此処までの事を 少し別の角度からの話しによって説明したいと思います。

私達の中には 3つの次元が存在しています。
違う言い方をするなら 私達は3つの次元を同時に生きています。

1つ目の次元は“社会的 生の次元”
2つ目の次元は“自然的 生の次元”
3つ目の次元は“存在としての 生の次元”

1つ目の “社会的 生の次元”というのは 沢山の人間が争うこと無く
生きて行く為に作り出した人間独自の世界 
例えば 道徳で有ったり 理想の人間の姿を追い求める次元で有ったり
簡単に言うと あるべき論の世界と捉えれば解かりやすいかも知れません
完全に頭の次元であり 私達の実感で言うなら 思考する次元です。

2つ目の “自然的 生の次元”というのは 動物達と同じく
本能の次元です。私達自身の生や 自我を守ろうとする為なら
他とも平気で争い合ったり殺しあったりする 生(ナマ)の次元です。
私達の実感で言うなら 感情の次元が1番近いかも知れません。

3つ目の “存在としての 生の次元”
私達は この次元でも 確かに生きているのですが この次元としての
自覚は とても薄く感じづらいものに成っています。
何故なら 直ぐ上の次元である 感情の次元が 余りにパワフルで
どちらかと言えば 静かに立ち昇る蝋燭の炎の様な この次元を多くの人は
感じられなく成っているのかもしれません。
私達の実感で言うなら 心情の次元と言って置きます。



更に解かりやすく説明すると
1つ目の思考の次元というのは 例えば「明日は何時に家を出て あのバスに乗って
会社についたら これをやって あれをやって」と 全て当たり前の様に
考えていない様で ちゃんと無意識に頭で考えながら行動している部分を言います。
もうひとつ別の言い方をするなら 建て前の世界です。
此処で生きている人からはパワーは余り感じられませんし 
魅力も感じられないかも知れません。
従って異性からも余り好感を持たれないかも知れません。


2つ目の感情の次元は そのままです
「うるせ~とか 馬鹿野郎~」とか「文句が有るなら言ってみろ~」とか
力で相手を威嚇したり 制圧しようとする世界です。
誰でも直ぐに実感できる 言葉や行動や表情や雰囲気や 
自分の中の その場所から出ている 全てを言います。
凄くパワーが有ります。
魅力も有ります。
でも単純ですし どちらかと言えば 馬鹿です(笑)

若い頃 私も これでしたから良く解かります。
今でも少し名残が有るのかな・・・・?(独り言です)

人と争うことが多く 毒も沢山 撒き散らしてしまいます。
そして その毒は最後には自分に向かいます。
あなたのパワーは 相手も切りますけれど 自分も切ってしまいます。
確かに 一時的な完成を築き上げることは出来ますけれど 長続きしません。
何故なら 無理をして 背伸びをし続けているからです。
一体 その無理や背伸びがいつまで続きますか・・・?

此処は思考の部分で有った 建て前の世界の 対極で有る 本音の世界です。

周りの人達を見て下さい 多くの人が このどちらかに重心を置いて生きています。
思考の人 感情の人・・・・そして その両方を
行ったり来たりしながら使い分けている人・・・。


3つ目の 心情の次元
此処を自覚している人達は ハッキリ言って とても少ないです。
ところが滅多に見ることの無い 心情の自覚を出来ている人達は確かにいます。
その人達は どこが自分の本当の気持ちの在処なのかを ちゃんと知っているのです。

此処を自覚出来た人が初めて 思考や感情を使うことが出来ます。
思考や感情に使われて埋もれてしまうのでは無く 
それらに使われて仕舞うのでは無く それらを使う事が出来る様に成るのです。

この心情の次元が あなたに自覚出来た時に 初めて
あなたの中の 全ての次元のバランスを取ってくれるのです。

この次元が自覚出来ていないことは 真っ暗闇の中を灯りも持たずに
歩く様なもので有り(あっちこっちにぶつかり生傷が耐えません) 
或いは あなたの家の灯りが消えてしまっている様なものなのです。

あなたが 何をするにしても まず1番最初にする事は

そうです。
まずは あなたの家(内面)に 灯りをつけることを してみましょう。
そのくらい この心情の次元を あなたが実感することが重要なのです。

それでは心情の次元が実感出来る為のヒントを伝えましょうね・・・。
それは ひと言で云うなら 何の損得も無い次元です。
何の損得も無い気持ちです。

実は あなたは ちゃんと 心情の自覚をしたことが有るのですが
これほど重要なものだとは思いもしなかった だけなのです。

まず あなたが 自分自身に正直に成って下さい。
どこまでも どこまでも 正直に成っていくと 自分の中の1番 奥の方に 
本当は自分は 自分独りでは 何も出来ない奴であり 
たいした事の無い奴なんだとか 

或いは 本当は自分は弱くて駄目な奴なんだと感じられる場所が 有るはずです
どうですか? 有りましたか・・・?
その場所に その次元に
正直になることで 何かが見えてきます。
あなたは まだ一度も その場所に 
その気持ちに正直に成った事が有りません。

それは あなたに本当の事実を感じさせている場所なのです。
なのに あなたと来たら もしも そんなところに正直なって 
その場所なんかで 物事をやったりしたら失敗してしまうし
第一 そんな駄目な所に何も出来るはずが無いと決め付けて
蓋を し続けて来て その本物の自分である方の 
自分と一緒に 生きようとした事など 一度も有りませんでした。

あなたが その本物の “駄目で出来損ないで チンケな自分”と
勇気を出して 生きようとしない限り その自分が育つことは永遠に有り得ません


本物のあなたが育っていないから・・・いいえ 本物の 
あなたが育っていない事を あなたは 知っていたから
今日まで 背伸びをし続けなければ いけなかったのです。

そして 世の中の どこを探しても 本物のあなたを 育てられる人は
あなた以外に存在しません。
例え あなたの親が どんなに あなたを愛していたとしても 
あなたに代わって 本物の あなたを育てる事は出来ないことなのです。

多くの人は その本物の自分に蓋をしたままで人生を終るのです。
あなたも そうするのですか・・・?


(続きの2が有りますので次のページを御読み下さい)