命は 命でもって
温めることが出来る。
自分の身近な人の
命が危機に瀕した時に
私達は その時になって
初めて自分が余りにも
無力であった事が 自分自身に
あからさまになる。
少しは何かを身に付け
人よりも何かが出来るように
なれていた自負が有ったとしても
そんな自負など一辺に吹き飛ばされてしまうほど
自分は身近な人の命に対して何も出来ない
無力さに まざまざと向き合わなければ
ならなくなってしまう。
一体 自分は
何をやって来たのか？
仕事が人よりも出来る事など
何の助けにも成らない事が
この時になって初めて実感出来る。
私達が社会の中に
自分を適合させて行こうとすると
どうしても背伸びをしたり 無理をしたり
せざるを得ない場合が多々有る。
知識や理論で
自分を武装してみたり
沢山の体験を山の様に抱え込み
あなたの中に蓄積して その中から
自分の色を作り出してみたり
そんな事をすればするほど
あなたは 素の あなたから
どんどんと遠ざかってしまう。
あなたの中の
何一つとして身に付いてなど
いない場所を あなたはどうしても
何かを身に付ける事で 覆い隠したがるけれど
本当は その何一つとして
身に付いてなどいない場所こそが
素の あなたであり
あなたの命に一番近い場所だ
その素の
あなたを隠さずに
何一つ身に付いてなどいない
あなたの場所で あなたが居続けられたなら
あなたは身近な人の
命の危機に際して何かが出来る。
あなたの命で 大切な人の命を温める事が出来るよ。
それは何も
命の危機に
瀕している時にだけではなくて
普段から 剥き出しの命のままで
あなたが居られたなら 沢山の命から湧き出す
生命のシャワーを浴びせ続けて上げる事が出来るから
あなたから生命のシャワーを浴びている身近な人の命は
常に活き活きとしていて守られてしまう。
そして命の危機に際しては
あなたが その時に感じられる事を
あなたが一生懸命にして上げる事で
その人の命の危機から守られる事に
きっと繋がって行くよ。
あなたが素のままでいるだけで
あなたは身近な人の命を日頃から
守っている事に成っているのだから
もちろん自分の命もね。
だって自分が 自分の命から
遠ざかった場所で生きているよりは
あなたの命の直ぐ傍で生きる事の出来る
何一つとして身に付いてなどいない
素の あなたのままで生きる事の方が
あなたの命にとってだって良いに決まっている。
それでけで あなたは
あなたの命を助けている事になっている。
自分の命を助ける事が出来ている人だけが
人の命も助ける事が出来る。
だって そんな時に何をしたら良いのかが
ちゃんと あなたには解かっているからだ。
それは命に触れる事だ
自分の命で人の命に触れて行く事だ。
そして
それは自分の命でもって
人の命を温めてしまうことだ。
誰もが そんな場所で
生きる事が出来るように
私達は生まれて来ている。
あなたが生まれながらに
持っている力は 全てそこに眠っている。
そこにまだ あなたが辿り着いていないから
あなたは無力さを感じてしまう事になっているだけだよ。
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