この道の果てまで・・・

ただ純粋に ただ一途に歩む時
突如として それまでとは まったく違う
次元の異なる大地が あなたの目の前に姿を現す。

★あなたの愛が 永遠の愛と成る為に 107★(1)

2006-10-18 09:47:40 | Weblog


◇ 人間物語 の メール講座    NO7(1) ◇





昨日の中で1番大切で 重要だった処は
後半に記されていた ここからです。
       ↓
まず あなたが リラックスをして
力まずに 静かなままの あなたで 自分自身に正直に成って下さい。

静かに どこまでも  正直に成っていくと 自分の中の1番 奥の方に 
本当は自分は 自分独りでは 何も出来ない人間であり 
たいした事の無い人間なんだとか 

或いは 本当は自分は弱くて駄目な奴なんだと感じられる場所が 
誰の中にでも 必ず有るはずです。


どうですか? 有りましたか・・・?


あなたは 今迄に まだ一度も その場所に対して・・・或いは 
その気持ちに対して 正直に成った事が有りません。

それは あなたに 本当の事実を感じさせている場所なのです。
その場所は あなたの中で 本当の事実を 唯一 感じられる場所なのです。


なのに あなたと来たら
 
もしも そんなところに正直になって生きたら 
自分は駄目に成ってしまうとか 
そんな場所などで 物事をやったりしたら失敗してしまうとか

第一 そんな駄目な所に
何も出来るはずが無いと決め付けてしまって
正直な感覚自体に蓋を し続けて来て 
その本物の自分である方の 自分と一緒に 
生きようとした事など 一度も有りませんでした。

そればかりか
本物の あなたの正直な感覚や感性は
分厚い鉄板の扉で塞がれたまま 一生涯 陽の目を見ることは有りません。

まさか
背伸びをする あなたが自らの手で 
本物の あなたに対して この様な事をしているとは 
あなたは夢にも思っていないのです。

背伸びをしている あなたこそが 
ぶ厚い鉄板の扉なんだと 気付いている人達は 
多分 とても少ないことでしょう・・・。

そして
自己と言う小さな宇宙の中で
これほどの重要な事態が起こっているとは
殆どの人達が 御存知有りません。
まるで 皆が居眠りをしているかのように・・・・。

そこから あなたを救い出せるのは あなたしか居ないのに・・・。
その あなたが目覚めていずに 眠らされたままなのです・・・。
それも あなたの手によってです。
それが良い事だと思い込まされて・・・。

あなたが その本物の “駄目で出来損ないで チンケな自分”のまま
勇気を出して 生きようとしない限り 本物の自分が育つ事は永遠に有りません・・。


本物のあなたが育っていないから・・・
いいえ 本物の 
あなたが育っていない事を 
あなたは どこかで 薄っすらと 知っていたから
今日まで 背伸びをし続けなければ いけなかったのです。

そして 世の中の どこを探しても 本物のあなたを 育てられる人は、
本物の あなたを救い出せる人は、 あなた以外に存在しません。

例え あなたの親が どんなに あなたを愛していたとしても 
あなたに代わって 本物の あなたを育てる事は出来ないことなのです。

多くの人は その本物の自分に蓋をしたままで人生を終るのです。
あなたも そうするのですか・・・?


でも・・・不思議なことが有るのです。

それは あなたは 本物のあなたで生きたことが今迄に一度も
無い筈なのに そこで生きると駄目になってしまうと 
あなた自身が知っているということです。

不思議でしょう・・・?
だって 体験も無いのに 何故 あなたは そんな事を知っているのでしょう?

もう お解かりですよね・・・。

本当は あなたの中に有る “知っている”という
感覚自体が偽者で錯覚なのです。

あなたの中で  背伸びをしている あなた(偽者)が
何も出来そうに無い 一見 弱そうな あなた(本物)
に脅しをかけているのです。

なぜ そこで生きた事も無い人に
駄目に成るなどと言う事が解かるのでしょう?
そんなことは 有り得ない事です。

こうまでしてでも 背伸びをしている
今迄 自分が親しんできた 偽者の自分を守ろうとするのです。
自衛本能と言うのは 凄まじいものが有るでしょう?
でも本当は守れてなどいなくて 本物の自分を駄目にしているだけなのです。
本当は 駄目にしているどころか 
本物の自分を 産まれさせないようにしているのです。
気づかずにしている事とは言え 私達は とても恐ろしいことを
自分自身に対して しているのです。

本物の自分を育てる事の方が どんなにか簡単なのに・・・
多くの人は それを知らないのです。
馬鹿げた事です・・・。

楽々と有能に生きられる道が 直ぐ傍に有るのに・・・。
悲しい事に 私達は それらを見破り 見つけ出す術を持っていません。

ただ 自分の中の駄目な自分にチャンスを与え 邪魔をせずに 
そこで生きさせて上げるだけの事なのに・・・。


その駄目な自分というのは 一見 駄目で チンケで 何も出来そうも無い自分の様に
見えているけれど 本当は 小さくも大きくも無い 普通で等身大の自分なのです。
本当には 有りもしない高く評価をした自分と比べるから 一見 駄目な自分に
見えてしまうだけで 本当は 駄目な自分が居るというのは あなたの錯覚なのです。

ところが あなたの中では長年 有りもしない方の自分で
生きて来ているつもりで いますから

そこと比べたら
駄目でチンケな自分に感じられる方の自分こそが本物です。



と・・・ここまでが 昨日の大切な処に
新たな説明を付け加えたものです。
解かりやすくしたつもりですが
余計に解かりづらくなってしまいましたか・・・?(笑)




昨日から やり始めている 
相手に成切って 相手の心情を感じる為には
その駄目な あなたで感じ取る事をしない限り 1番重要な心情の部分を
感じて書く事が出来ないのです。
駄目な あなたにチャンスを与えて そこを動かすしか方法はないのです。

今迄の あなたに どんなに実力が有り その あなたが どんなに
逆立ちをしたところで 偽の あなたに 刃が立つ代物では有りません。

偽者の 背伸びをしている あなたには不可能なのです。
小さな頃から背伸びをし続けて来て 背伸びをするのが当たり前になってしまい
背伸びをしている感覚すら無くなっている あなたで有ったとしても
その あなたも 偽者ですから・・・。
どんなに完璧に作って有ったとしても偽者は偽者なのです。
偽者の あなたにはハートが有りません。 
偽者の あなたのハートは死んでいます。
偽者の あなたの ハートは ピクリとも動きません。

あなたの死なせて来た 本物の あなたに命を与える事が 
この講座の やろうとしている事なのです。

あなたが閉じ込めて来た 
本物のあなたに陽の目を見させたいのです。


この講座は
背伸びをしている 偽りの あなたにとっては 
私は 敵に成るのかも知れません。

ところが 
本物の あなたに取って この講座は 待ちに待っていた援軍です。
多分一生涯で たった数回のチャンスかも知れません。

だって そうでしょう。
背伸びをしながら生きている あなたに取って 危険に成る 場所に 
あなたが 今後も何度も近づくとは思えないからです。


話しを講座に戻しますね・・・。

相手に成って行く上で 
どうしても必要な“心情”を感じ取れるのは 
本物の あなたで有る 一見 駄目な あなたにチャンスを与え 
その あなたで試みようとした時です。

もう その あなた以外に 相手に成ることは出来ないのです。
一見出来そうな 背伸びをした あなたで100万回 やったところで全部駄目です。
残っているのは まだ試していない 駄目な あなたを於いて他には居ません。
そこにチャンスを与える以外に道は無いのです。
実際に そこで感じ取る事をするのが この講座です。

少しだけ ヒントを言うなら
心情というのは あなたが成ろうとしている
身近な相手が 死んでしまった時になって
初めて解かる事の出来る その人の気持ちです。

身近な人が亡くなってしまった経験を
持つ人なら 多分 解る筈なのですが・・・。
身近な人が亡くなった時に 相手に対して
それまで持っていた文句も不満も全部が消えてしまいます。

それどころか 今迄当たり前にしていた 
その人に 日常の中でして貰っていた 沢山のことが
決して 当たり前では無かったという事に気づかされてしまいます。
そして その相手が どんな思いで
色々な事をしてくれていたのかまでが見えてきます。

例え物理的に何もして貰っていなかったとしても その人が
生きていてくれるだけで あなたの心の支えになっていてくれた事が 
ハッキリと解かります。 その人が ただ生きてくれているだけで私達の心は
その人に 寄り掛ったり 甘えたりすることが出来ていたのです。
これらも その人から 立派にして貰っていたことの中に入るのです。
そして身近な人が 死んだ時に 誰であれ この様なことが解かるのです・・・・。


でも どうして相手が 死ぬ前に それらを解かっては いけないのですか?
どうして 相手が 死ぬ前に解かって その気持ちで毎日 相手に
接することをしてはいけないのでしょうか?


身近な相手が死んだ時に解かっても遅いのです。

身近な人の死による気づき・・・。
例え そういう気づき方が出来たとしても 
一端は気づけた事を 深い喪失感と 悲しみを忘れさせようとするがあまり
それらの気づきさえも忘れさせてしまい
再び 他の身近な相手の死ぬ時にも 
やはり同じ様に悔いる生き方をしてしまいます・・・。

だって相手の気持ちや心情を解かって生きていたとしても悔いるのです。

もしも相手の気持ちや心情が解からずに生きてしまった場合 
身近な相手を死なせてしまった時に 身近な相手を失ってしまった時に
初めて相手の気持ちが見えてきます。
どんな思いで その相手が自分に接してくれていたのかが 
切ないくらいに感じられてしまいます。
あなたは その想いを感じてしまう場所で生きるのは辛くなり 
再び その思いに蓋をして 自分の本当の気持ちを誤魔化して生きる様に成ります。
又 普段の生活の中で人の気持ちを感じる事が出来ない場所での生き方に成ります。
だから 再び 身近な人が亡くなる時に 同じ様に 悔いなければ成らないのです。
これは とても悲しい悪循環です。
私達は これほどまでに馬鹿な生き方をしているのです。
それに誰かが亡くならなければ
相手の気持ちが解からないなんて馬鹿げています。



前回から説明している 身近な相手に成切り
“ある1日の場面”を書いたものを心情文と言います。
ここからは ある女性の心情文をお見せします。
この女性は24歳になる独身の女性で
この女性が高校3年の時に 
父の仕事がうまくいかず
毎日の様に母親との夫婦喧嘩が絶えなかったそうです
挙句の果てに 父の事業が失敗し進学を諦めるしか無く 
高校を卒業と同時に 家を飛び出し 働きながら夜学に通い大学を終えた女性でした
実家は 電車で1時間の距離で 帰ろうと思えば いつでも帰れる距離なのですが
滅多に帰ることは無かったようです。
彼女は父親を とても嫌っていました。
最初に書いた10人の中で1番嫌いな相手も父親でした。

彼女は身近な相手の中から 自分の成る相手を母親にしたのですが
私の提案で 父親で やってみようと 相手を変えてもらいました。
何故なら このままの生き方を彼女が続ける限り
後悔をしてしまうのが目に見えていたからです。




(長すぎるので 次のページに記します)






★あなたの愛が 永遠の愛と成る為に 107★(2)

2006-10-18 09:46:28 | Weblog


◇ 人間物語 の メール講座    NO7(2) ◇

(長すぎて2件になってしまいました
        続きです1の方から読んで下さい)





案の定 彼女は とても苦しみました。
父親を恨んでいるために 父親に近づくことすらしたく無かったのです。
自分の気持ちを近づけることすら したくなかったのです。
ましてや 大嫌いな相手に成るなんて とんでもない話しです。
何十回となく 書いては やり直しをし続けました。

彼女の書いていたものは感情だらけで
まさに自分に文句ばかりを言っている 彼女が 今迄に 見てきた父親の姿を 
そのまま書いていました。

父親の気持ちの部分が全て感情なのです。
私が何度 これは違うよと言っても 私の見てきた父は 本当に酷い人で 
こう思っていると 彼女は まったく譲りませんでした。


彼女も疲れ果て 私も疲れ果てた時に 彼女に少しだけ 聞く耳が生まれました。
その時に 私は 伝えました。

君に見えている お父さんの姿は君に反応している お父さんの姿で有って
本物の お父さんの姿ではない・・・。
まだ 君は 本当のお父さんの姿を 1度も見たことが無い。

何故なら
例えば 朝 君を起こすのが お父さんの役目だとして 
君が朝 起きる時に 中々起きて来ない人だとしたら 
お父さんは 君を起こす時に 強い口調で起こさなければいけなくなる。
そして 大きな声で起こそうとする そんな お父さんの姿が君の目には 
うるさくて 怖い父親に見えてしまう。

今度は それとは逆に 
もしも君が寝起きのいい人で 1度で起きてしまう人なら 
普通に起こすし 大きな声も出さずに起こしてくれる
感じの良いお父さんに見えるし 優しい父親だと思えてしまう。

寝起きの悪い君が 怖いお父さんにさせてしまうし 寝起きの良い君が
優しいお父さんにさせてしまっているだけの事で どちらも本物じゃない。
この両方共 君がさせている父親の行動だし お父さんは会社に遅れてしまわない
様に本気で起こそうとしているだけなんだよ・・・。
君に反応している お父さんの姿を見て 君はお父さんは こんな人と思い込んで
いただけなんだよ。
これで嫌な奴なんて思われたら お父さんは たまったものじゃない。

この君への反応とは 
まったく別の 君に見せた事のない 
本物のお父さんの姿が必ず有るから そのお父さんの姿を探そう。
お母さんと どんなに喧嘩をしたって お母さんは お父さんと
別れずに居たのには訳が有って 多分 お父さんの本当の姿を
お母さんは 知っていたからだよ・・・。
だから お父さんと お母さんは 離婚をしていないんだ。
子供達が居たからとか言っても それでも耐えられないほど
お父さんが嫌な人なら とっくに離婚をしてしまっていたはずだよ。
事業を失敗してしまった時点でね・・・。

君の書いている お父さんの気持ちの部分である 感情が 何故違うのか?
そして君が1番 反応を起こしてしまう お父さんが感情を
吐き出している時の姿を 少し考えてみよう。

こんな酷いことを言うくらいだから お父さんの腹の中では 
私に対して もっと酷い事を思っていると 勝手に あなたは
決め付けているけれど それは違うよ。 

君が腹がたったときに 君は自分の感情を全部吐き出して
相手にぶつけるだろう・・・?
その後 君の腹の中には何が残っている?
何も残って無いだろう?
自分が腹を立てて相手にぶつけた時に その後に何が残っているかを考えてごらん
全部ぶつけたなら 余計に・・その後に 芽生えている気持ちが有るはずだよ
「言い過ぎてしまったかなとか・・・・」「傷つけてしまったかなとか・・・」
お父さんも 同じ事を感じている・・・。
その気持ちこそが入り口だよ。
その方向に お父さんの本当の気持ちが潜んでいる・・・。
その言葉で やっと彼女は気づいてくれました・・・。



彼女は泣きながら一気に書き上げてしまいました。

1年振りに帰った時の ほんの1・2時間の場面しか無かったので 
その場面で書いたものです。

カギカッコ以外は全部 お父さんの胸の中で感じている
実際には言葉にはしていない お父さんの心の声“心情と言います”です。
この心の声である お父さんの本当の胸の奥の奥に有る気持ちを
解る事が どれだけ難しいことか・・・・。

でも彼女は頑張りましたよ 想像などでは無く
本当のお父さんの気持ちを感じ取り
見事に書き上げてしまいました。

400字詰めの原稿用紙に書いて貰うのですが
書いた原稿用紙は 泣きながら書いた為に 
彼女の涙でグショグショになってしまいましたので
書き上げた後 清書をして貰いました。

そして 出来たのが これです。 



                 娘                 (父)


久しぶりに お前が帰って来る。
どれくらい逢ってないんだろうか。もう1年位には 成っているだろうなあ・・・。
お前から来てくれない限り何も言ってはいけないから
顔を見なくなってから 随分と寂しいよ。

こんなに近くに居るんだから 何度も お前に逢いに行こうと思ったけれど
お前の 怒った不愉快そうな顔が思い浮かんできて どうにも出来ずにいるよ・・。
今日は久しぶりに お前に逢えて嬉しいけれど少し怖い気もするよ。
こんなに逢いたいけれど お前は まだ私を受け付けないんじゃないかな 
なんて、それは当然なんだけどな・・・。
いや 元気でいてくれさえしたら それで良いんだ。
顔が見れたならそれで良いんだ。それで充分なんだ。

「こんにちは」
お前のぎこちない声がする。こんにちは か・・・。
ただいま とは帰って来てはもらえないんだな・・・。
お前の家なのにな・・・。
まだ私を この家を許してはもらってないんだな。
随分 ゆううつそうだ。
なんて声をかけたらいいんだろう。
どうしたら笑ってくれるんだろう。
「お~元気か? 随分スマートに成っちゃったな」
色んな言葉が浮かぶけれど お前の気に触らないような言葉しか言えやしない。
随分やつれちゃったな。背が高く成った様な気がする。
仕事はきついんじゃないのか?
そう言えば母さんが そんな事を言ってたよ。
きちんと休んでいるんだろうか。 ちゃんと睡眠はとっているんだろうか。
食べる物も ろくに採らずに働いているんじゃないだろうか。
驚くほど痩せちまったな。身体は大丈夫なのかい。
「うん 元気」
そうか元気か。それなら良いんだ。
お前は 余り口を利きたく無そうだけど顔が見れたんだ。
元気でやっているならそれで良いんだ。
余計なことを聞いて お前が怒って口を利いてくれなくなったりしないようにするよ。
せっかく久しぶりに逢えたんだから 少しでも長く今日は居て欲しいんだ。
「今日は ゆっくりして行けるのか?」
久しぶりに家族全員が揃ったんだ。今日は家族全員で夕食が食えるんだ。
何年ぶりだろう。
あいつの好きなものが冷蔵庫には沢山入っているし 久しぶりに うまい物を
一杯食わしてやろう。
あんなに痩せちゃって きっとろくに食ってないんだろう。
今日はたっぷり食わしてやろう。滅多にないんだ。
「忙しいから 時機に帰る」
嘘だろう。こんなに待ってたんだ。
沢山用意してお前の為に待ってたんだよ。
せめて今日くらい 俺も仕事が休みなんだし居て欲しいんだ。
でも帰っちゃうのか。
帰りたいんだな。お前を引き止めたい。
でも そんな事は俺には出来ないな。やっぱり。
無理矢理 お前を引き止めたら お前は ゆううつな顔をして 
うるさいって帰っちゃうんだろう。
どうやったら離れて行かなくなるか どうしたらいいのか解からないよ。
だから お前の好きなようにするのを見ているしか出来ないんだなあ。
お前が これ以上 俺から離れて行かないようにするのが精一杯だ。
どうしたら良いのか 正直言ってわからないよ。
何を言っても お前は反応してくれないし 
叱ったりしようものなら 怒って もう逢いには来てくれなくなって
しまうんじゃないかと思うと 知らない内に嫌われまいとして
恐る恐るビクついて お前と接してしまう。
やはり どうしようもないんだな。

父さんは お前の事を ただ心配しながら何も出来ずに
どうしたら良いのか解からず苦しむことしか出来ないよ。
この先も きっと そうなんだろう。
お前達の心が少しでも開いてくれるまで こうして ただ こうして
お前達を 見ていくことしかないんだろう。
それが 父さんが お前達を苦しめた当然の報いなんだろう。
俺は自分のした事で苦しんでいるんだから それでいい。
でも お前達の幸せ願っているんだ。

俺を憎んで お前が幸せに成るのならいいが 
その事で お前までもが不幸になっては欲しくないよ。
俺を許してくれって言ってるんじゃない。
許してくれなくたっていいんだ。
ただ その事を お前が引きずって不幸になっているんだとしたら考えて欲しい。
俺の事で これ以上 不幸になってくれるな。
もっと自分自身を大切にして生きていって欲しい。
いつまでも 俺にとらわれて 俺にがんじがらめにされて 
苦しんで 突っ張って 無理しては欲しくないんだ。

もっと大らかに 無理せずに生きて行って欲しいんだ。
幸せになっておくれ それだけだ・・・。






これが心情です。
まるで父親が書いたようです。
本当に父親の気持ち そのものの様ですね・・・・。

そして これを書き上げた後に 
今 お父さんが目の前に居ると思って
お父さんに 直接 語りかけたい あなたの気持ちを書いて下さいといって
書いた文章が これです。



久しぶりです。
何の連絡もしないままで ごめんなさい。
今 何か ふっきれたような気がしています。少しかもしれないけれど。
今迄 私は自分の引き起こした事、自分の人生に少しでも障害が出てくると
お父さんの所為にして来ました。
私が こうなのは あの時 お父さんが・・・・あんな家庭だったからって
お父さんばかりでは無く お母さんも 妹にも 弟にも いいえ それどころか
いつも誰か他人の所為にしてきたんです。

自分のここは直らない。変えられないと固く蓋をして 誰にも触れさせず
何かあると その箇所の所為にしていたんです。
それなのに 少しも 今まで気づかなかった・・・。 

どこかでは 知っていたけど 許してきた。
だって私は こんなに酷い家庭に育って、人よりも可哀いそうで 
許してきてしまった。

ごめんなさい。全ては私から発生していたことなのです。
なじらなければ いけないのは私自身なのです。

今まで 黙って耐えてくれていて 本当に済みませんでした・・・。
淋しかったでしょうね。

血の繋がりの有る 娘から浴びせられた言葉の数々は痛かったでしょうね。
どんなにか 辛かったでしょうねえ。

自分のことが 見れなかった私・・・・。
今まで一度も お父さんの気持ちを考えた事が無かった。
本当に ごめんなさい。




彼女は
父への憎しみだけを支えに 独りで生きていける
強い人間に成ることを目指して 歩んできてしまったそうです。

そんな想いを超えて この暖かな気持ちに辿り着くことは 
どんなに苦しかったことでしょう。

そして彼女は 自分が一番苦しかったんだという 
自分の苦しみを どかせた時に初めて
自分以上に 苦しんでいた父の気持ちや
その苦しみの中においても なお彼女を想う 父の暖かな思いが
鮮やかに広がってきたと話してくれました。

最後に 彼女は
「生きる上での 壁が外れて まるで
暖かな陽射しが 差し込んできた みたいです」
と言って 微笑んでいました。




今日は ここまでで終りにしたいと思います。
皆さんに何かが伝わってくれていれば嬉しいのですが・・・。