浄心庵・長尾弘先生「明来闇去」

 ~ 誰れもが幸せになれる御教え ~

明来闇去

2021-04-25 02:04:34 | 明来闇去
 
       恩師のご著書「思いの中に生きる」より


              調和と中道

調和とはバランスですね。
両方のバランスがとれたら落ちない。
弥次郎兵衛」(短い立棒に湾曲した細長い横棒をつけ、
その両端に重しを取り付けたもの)、
あれはもうこんな所でもあんな所でも立ちます。
落ちません。

あれはバランスがとれているから落ちないんですね。
あの姿こそ調和です。
そして、自然はすべてそのバランスを保っています。
このバランスこそ神の御意志だったのです。

ですから、私たちも日々の生活でどれだけ
自分の心のバランスをとるかです。
苦しみにとらわれていないか。

苦しみの方へ片寄れば落ちますし、
喜びに有頂天になれば足元をすくわれます。
まあ昔から「勝って兜の緒を締めよ」という
言葉もありますけれど、
勝って「うまいこといった、うまいこといった」と
有頂天になりますと、
これもバランスが崩れますし、

あるいは苦しみの方にとらわれてしまいますと、
これもバランスが崩れます。
常に足ることを知って中道の道を歩くことこそ、
バランスだったのですね。

片寄ることのない弥次郎兵衛を思っていたら
間違いありません。
さもないと、どちらに片寄っても、
バランスが崩れてしまいます。