グミの実のお味

私はグミの実を食べたことはありません。こちらは双極性障害の主婦、グミの実のブログです。

宮の鶴

2007-10-26 03:15:01 | Weblog
今日は通院日であった。
「パキシル増やす?」
と聞かれたけど、NO。

「自力で治りそうな鬱かもね。」
そうそう、あとちょっとなの。
気分が天気に左右されるなら
天気の関係ないことをするのだ。

薬をいつも通りの2週間分をもらって
お友達との待ち合わせ場所へ。
時間前に着いたので近くのお店をぶらぶら。

輸入雑貨のこじんまりとしたお店が面白かった。
実用的でない変なものが多くニヤついてしまった。
たぶん1時間くらいいても飽きなかっただろう。
ちょうどマニキュアの色とおそろいの
リボンの形をした指輪があって欲しかったのだが
壊れていたのでやめた。
でも接着剤で帰ってから直せそうだったので今更後悔。

お友達はゆっくりやって来て沖縄料理の店へ。
なんと、宮の鶴があった。
宮の鶴とは石垣島の泡盛。
これが美味しいのだ。

旅行で石垣島へ行ったとき(ああ、あの時躁だった…)、
TVの撮影をしていて見学していたら
宴会のシーンでいっしょにどうぞと呼ばれて
ちゃっかり現地の人に紛れてご馳走になったのが
宮の鶴なのだ。
泡盛のくせがなくてとっても美味しい。
宴会だから飲んで歌って食べて踊って
本当に楽しかったし、夕焼けが海に反射してきれいだった。
だから宮の鶴は思い出のお酒でもあるのだ。

その後、芸能人が帰ってから、
TVクルーの人と現地の人と母と私で
(母はTVに映るのが嫌でずっと車で待っていた)
また宴会をした。
今度は星空の下でござをひいて。
光る虫が飛んでいると思ったら、大きな蛍だった。
それに親子で感動していたら
気を利かせた現地の方はライトを全部消してくれた。

空は満天の星。
声を上げずにはいられなかった親子。
こんなのいつも見てるよと笑われたが
相変わらず「うわー」としか言えない語彙の少ない親子。
でも、ほんとに言葉じゃ表せないくらい綺麗だった。

思い出はこのくらいにして、お友達とは沖縄料理を堪能して
たくさんおしゃべりした。
思ってること全部吐き出してもキャッチしてくれる守備範囲の広い人なので
いろんなこと話してすごく楽しかった。
だからいつもよりお酒も美味しかった。

ちょっとお茶をしてから別れたのだけど、
ちゃんと終電を確認していたはずだったのだけど、
冗談でタクシーで帰りたいと言っていたのだけど、
私は時計を1時間間違えていたのだ。
終電はとっくになかった。

一瞬だけ途方にくれてタクシーに乗った。
ナビ付きだったので住所をいうと
信号が赤の間に入力しきれず300mくらい先まで行って
止まってからやっと入力し終わったのだが、その時運転手が
「じゃあ、ここからメーター入れますね。」
といったので、思わず「ありがとうございます。」と返した。
だって得したもん。なのに「そんな当然のことですよ。」と。

しばらくして「今日は接待の帰りですか?」と聞かれ、
「いえ、友達と泡盛飲んでたんですよー。」と言ってから
泡盛の話が続いた。
私が宮の鶴のエピソードや現地の人は宴会が長くなるから
あえて水割りにするらしいといった話をしたら食いついてきた。
運転手は大の酒好きのようだ。
そして私は気に入られた。

途中、このまま誘拐されてしまうんじゃないかとか、
赤信号2回も無視してて酒入ってるんじゃないかとか、
酒の銘柄を思い出すより運転に集中してほしいとか、
不安になりつつも会話を続けた。
ちなみに運転手のおすすめ焼酎は「伊佐み」らしい。
「み」の漢字が思い出せなくて信号が変わるのに気づくのが遅れてた。

なんて言葉で言ってくれたのか忘れたけど、
すぐ場に溶け込むような、旧友と話すような雰囲気にさせる力を褒めてくれた。
これ、おじさん世代の男性に特によく言われる。
でも、うれしいな、と今日は思った。
これは「うぬぼれポイント」だと記憶できるようにブログに残すことにする。
あと、タクシーを降りる時「がんばってください!」と応援された。
25分程度の時間だったけど、運転手にそう言わせる何かが私にあったんだと
思うとちょっとだけジーンとした。

そして、手帳提示10%割引をなんとなく言い出せなかった自分に後悔した。
私は褒められたから見栄を張りたくなってしまったのかもしれない。
くぅ、386円が惜しい。
いや、その前にちゃんと終電で帰ろう。。。