『バビロン』(原題:Babylon)
監督:デイミアン・チャゼル
出演:ブラッド・ピット,マーゴット・ロビー,ディエゴ・カルバ,ジーン・スマート,
ジョヴァン・アデポ,リー・ジュン・リー,トビー・マグワイア他
公開初日にイオンシネマ茨木にてレイトショーを鑑賞しました。
もっと客が入っているのかと思ったのに、遅い時間だったせいか4人のみ。
『RRR』をも上回る189分の長尺で上映終了は24時近いからですかね。
ふだん映画を観ない人もこぞって観に行った『ラ・ラ・ランド』(2016)ですが、
私の中ではデイミアン・チャゼル監督といえば『セッション』(2014)。本当に凄かった。
しかも舞台は1920年代のハリウッドだというのですから、期待大。
1920年代、映画産業が急成長し、ハリウッドは大賑わい。
サイレント映画が量産されて莫大な富を生み出している。
毎晩のように繰り広げられるセレブのパーティー会場で、
とりわけ人気があるのはサイレント映画の大スター、ジャック・コンラッド。
その夜、映画製作に関わることを夢見ているメキシコ移民のマニー・トレスは、
パーティーの客たちを驚かせるための象の調達を頼まれる。
象を連れて行き、その他の雑用もこなしつつ、映画関係の仕事にありつけないか考えるが、
そんな仕事は回ってきそうにない。
一方、招待されてもいないこのパーティーに潜り込もうとしたのが新進女優のネリー・ラロイ。
追い返されそうになっていたところをマニーの機転で会場内へ。
怖いもの知らずの彼女の行動が映画関係者の目を引き、翌日の撮影に呼ばれる。
宴の後、酔いつぶれたジャックを自宅まで送り届けるように言われたマニーは、
なぜだかジャックに気に入られ、助手として撮影に同行することになり……。
チャゼル監督のことだから、いつもどおり音楽は最高に楽しい。
特に最初のパーティーのシーンではこちらも踊り出したくなるほど。
しかし冒頭から象の糞を浴びせられるわ、途中はゲロまみれにされるわ、
当時の撮影現場の様子は面白い。こんなにも馬鹿げていたんですかね。
サイレント映画からトーキー映画に移行することで仕事を失った俳優がいる。
声を出したら全然イケてなかったなんてことがあるのかぁ。
お祭り騒ぎだった序盤からどんどん話は暗い方向へ。
ちょっとやるせない気持ちになってきて、沈みました。
マニーが当時を回顧するラストシーンは少しだけ胸が熱くなるけれど。
んー、長いよっ!