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『アメリカン・ハッスル』

2014年02月09日 | 映画(あ行)
『アメリカン・ハッスル』(原題:American Hustle)
監督:デヴィッド・O・ラッセル
出演:クリスチャン・ベイル,ブラッドリー・クーパー,ジェレミー・レナー,エイミー・アダムス,
   ジェニファー・ローレンス,ルイス・C・K,マイケル・ペーニャ他

予告編込みで3時間超えの『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を観て、
一旦車を出庫、Uターンして再び同駐車場の同階へ入庫。
ありゃ、ついこの間もこんなことをやったような。
ダンナの出張中は仕事帰りに2本ずつ観てやろうという魂胆です。
しかし今日はハシゴする2本がどちらも長くてちとツライ。

『世界にひとつのプレイブック』(2012)が好みだったデヴィッド・O・ラッセル監督。
そのときの主演2人にその他豪華キャストを迎えて。

1979年に実際に起きた一大政治スキャンダルなのだそうです。
こんなお笑いみたいなスキャンダルが本当にあったとは。
スキャンダルなんて、どれもドタバタ喜劇だと言えましょうか。

詐欺師のアーヴィンは、一目惚れしたシドニーを運命の相手と感じ、
自分の詐欺師としての生業を告白。
愛想をつかされるかと思いきや、その人生に乗ったシドニー。
コンビを組んで順調に詐欺を重ねていたが、
カモだと信じ込んでいたリッチーが実はFBI捜査官だった。

リッチーが本当に狙っているのはもっとデカいヤマ。
カジノの利権に絡む政治家とマフィアの一網打尽を目論むリッチーは、
アーヴィンに架空の投資話を持ちかけろと言う。
もしも政治家やマフィアがその話に乗り、捕まえることができたなら、
アーヴィンとシドニーの罪は帳消しにしてやると言うのだ。

相手がデカすぎるとアーヴィンはためらうが、
実はアーヴィンには食わせていかなければならない駄目妻ロザリンと息子がいる。
それを知らないシドニーは逃げようと言うが、
自分が逃げれば妻子がどうなるかわからない。
アーヴィンは仕方なく囮捜査に協力することになるのだが……。

これも『ウルフ・オブ・ウォールストリート』同様、期待値が高すぎて、
めちゃめちゃおもしろかったというところまでは行きません。

それに私はもともとクリスチャン・ベイルが苦手なよう。
凄い演技をする人であるのは確かですが、どうも苦手な顔つきなんです。
そのただでさえ苦手な顔つきの人が、ハゲを必死で一九分けにして太鼓腹なんだもん。
どうでもいいことですが、あの腹はつくりものですよね!?
自前であんなふうに膨らませたのなら、役者魂おそるべし。

ブラッドリー・クーパーも本作ではチリチリ頭。
『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977)の胸が開いたバージョンみたいな衣装を着た彼は
やっぱり色っぽかったですが、あの髪型では色男ぶり半減。

アーヴィンに投資話を持ちかけられる市長カーマインにはジェレミー・レナー
これまた時代を感じさせるヘンテコな髪型。
アクションばりばりのかっこいい彼のほうが好きですが、
こんなダサい外見の役も似合っていて、新境地か。

と、男性陣(の見た目)はさっぱりだったのに対し、
シドニーを演じるエイミー・アダムスはいい具合に色っぽくて可愛いし、
ロザリンを演じるジェニファー・ローレンスの嫌な女ぶりは圧巻。

期待よりはつまらなかったとは言え、心に何かしら傷を持つ主人公たちが、
できるだけ人を傷つけないで済む方法を考えて行動する様子はイイ。
ここに出てくる人に根っからの悪者はいなくて、みんなどこか憎めません。
囮捜査官を務めるマイケル・ペーニャなどもすっとぼけたところが笑えます。
ノークレジットで出演するロバート・デ・ニーロもやっぱり凄い存在感。

そんなわけで、ま、良かったかなと。

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